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運用現場を立て直す、生産的なチームの目指し方

Last updated at Posted at 2018-08-23

大仰なタイトルを書いておりますが、できるだけあっさりすっきりと書いてみます。

具体的な施策の話は以前記事にした「Excel方眼紙で手順書作るのやめ隊 - AWS/GitHub/CircleCI/mkdocs でドキュメント管理-」のような話があります。ツールなどの具体的な手段の話は個別にアップデートしていくつとして、ここではもっとソフトな話、改善を回していけるチームの作り方について言及しようと思います。

この記事は今後もアップデートしていくつもりです。私以外の方が持つ知見も追記していきたいので、プラクティスがあればコメント欄などでご教示を、是非に。

前提事項

所謂「定型運用」の現場における話です。手順書に基づいてそれを日々こなすための部隊。

フロントにあたるサービスデスクがいて、そこからディスパッチされた作業依頼がやってくるような業務イメージです。あと、割と破綻寄りな状況の現場を想定してます。

なお、これを書いてる私の立場は運用部隊でオペレーター上がりのチームマネージャーです。運用畑の職歴は2018年8月の時点で1年少々です。

あと、ここに書いてあることは全てフィクションです。現実にこのような現場はございませんのでお察しください。

心得

いくつかありますが、要点は次の3つです。

  • 叱責をしない
  • 人間である以上、ミスは起こるものという前提に立つ
  • 現場を大事にする

現場をだめにしたければ、オペミスしたメンバーを詰めて、徹底的に再発防止策を検討させればいいです。オペミスは絶対にあってはならないことであり、ミスをするのは注意が足りないからだと、現場に突きつければいいです。

生産性を上げて効率のよいオペレーションを実現したければ、失敗したメンバーを責めたり否定したりすることは金輪際やめて、建設的・寛容的な態度で根本解決の策を一緒に探っていく道を模索すると良いです。


オペミスは、人間が介在する以上必ず起こりうるものだという前提に立つことです。

疲労すれば集中力は低下し、チェックの精度が落ちます。何十件何百件も同じ作業を繰り返せば、どれだけ気をつけようとたまには惰性になってしまう時があります。

「定型作業」は基本的にルーティンワークであり、刺激が比較的少ない作業と言えます。刺激が少なければ脳の働きだって低下しやすいわけで、普通に作業を進めるだけでも集中力が低下しやすいコンディションにあると言えます。

こうしたことを踏まえてみると、「オペミスはありえない」「もっと注意深くやれ」などと強要することは、人間の生理現象をも否定しかねない考え方だと、言えはしませんか?

いかにして人依存を減らすのか。いかにして認知負荷が低く、曖昧さのない、よい手順書を作っていくか。人が頑張るのではなく、人に頑張らせないためにどのような手段が取れるのか。そうした考え方こそが求められる指針であり、チームマネージャーが示すべき道筋ではないでしょうか。


メンバーを大事にすることです。

現場で起きていることを一番知っているのは現場のメンバーであり、チームマネージャーは無力です。よく話を聞き、そこから何が非効率であるのか、何がミスを誘発するのか。オペレーターの言葉から学び、本当に解決すべき問題と改善指針を考察していく必要があります。見出される解決は、決して「人間によるチェックを増やす」ことや「気をつける」などではないはずです。

オペミスが起きた時のこと。叱責したり、「さいはつぼうし」「しまつしょ」なる報告書を書かせたり、それらはメンバーにさらなる(心理的・物理的な)負担を強いるものです。成果を出すために、それは果たして、本当に必要なことなのでしょうか?よしんばそれが必要だとしても、それってチームマネージャー、現場を管理する立場であるあなたがやるべき仕事ではありませんか。現場のオペレーターはヒアリング対象であって報告書の責を引き受ける主体ではありませんね。

メンバーの愚痴を大事にしましょう。それはメンバーが主体的に発信した改善の種です。どういうときにそう感じるのか。どうなれば解決しそうか。具体的な施策を打つ場合、自分に支援できることはあるか。などといった対話から新しい改善のアイデアが生まれるかもしれません。メンバーの愚痴は歓迎すべきものです。ネガティブな発言を否定するでもなく、感情的に同意するでもない、きちんと受け止めて、建設的な態度で話を聞くように努めましょう。

# あとがき

最近知ったのですが、Googleが 「心理的安全性」という言葉でチームの生産性向上のやり方を説いています。上で述べたようなことは全て、メンバーの「心理的安全性を高める」ための心がけであると言えます。

参考書籍 - 世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法

自分がこれまで思っていたことを非常に明瞭に言葉にしてくれたので、記事起こしするときに思った以上に書籍にインスパイア()されてしまいました。。。

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