はじめに
この記事はJames Steiner氏の記事
Oracle Database Property Graph outperforms Neo4j in LDBC Social Network-BI benchmarkの一部加筆を加えた日本語版です。
概要
Oracle Property Graphは標準的な Linked Data Benchmark Councilの Social Network Benchmarkの25クエリのうち19クエリでNeo4jを上回りました。
Neo4jは4つのクエリでのみOracleよりも良い結果を示し、両製品とも2クエリでタイムアウト閾値に達しました。
今回のテストで利用されたLDBC Social Network Benchmark (SNB)ビジネス・インテリジェンス(BI)ワークロードでは、ビジネスクリティカルな要件に対応するための分析クエリを含んでいます。テストは同等のシステムに揃えたオラクルクラウド上のOracle Property Graphと、AWS上のNeo4jで行われました。詳しい比較結果はこちら
ベンチマーク結果
Oracle Property Graphは、University of California-Mercedが行ったNeo4jの公開テストと比較して、5時間以内に完了するクエリで最大250倍高速化されました。また、3つのクエリではOracle Graphは完了できましたがNeo4jでは完了できなかったものもありました。
Oracleグラフの概要
Oracle Property Graphは速いだけでなく、機能も充実しています。
PGXサーバーと呼ばれるハイパフォーマンスでインメモリのグラフサーバーは、グラフクエリとアルゴリズムを実行するために最適化されています。このネイティブグラフエンジンはグラフクエリとアルゴリズムのパラレル実行も可能で、約60個もの既に実行可能なアルゴリズムがOracle Property GraphとRDF Graph の両方に対して呼び出しや適用が可能で、ユーザー自身で定義したJavaとOracle Property Graphコンパイラを利用したアルゴリズムも実行可能です。
さらに、Oracle Property Graphには、SQLライクなネイティブグラフ問合せ言語のPGQL、グラフ可視化コンポーネント、そしてノートブックが含まれています。
Oracle Property GraphとOracle RDF Graphはコンバージドデータベースの一部となっています。コンバージドデータベースはマルチモデル、マルチテナント、マルチワークロードのデータベースで、データモデルやアプリケーションが必要とするアクセス方法をサポートしています。
関連情報
グラフの詳細についてはこちら