※この記事はServiceNow初心者が学習用のために記載した記事です。内容について誤っている場合がございます。不足点などございましたらコメントいただけますと幸いです。
タスクテーブル(task テーブル)とは?
- タスクテーブル(task テーブル) は、ServiceNow における すべてのタスクベースのレコードの親テーブルである(タスクベースのレコードとは以下参照)
- インシデント、変更要求、ケース、リクエストなど、多くのアプリケーションで使用される 共通のフィールドと機能を持つ基盤テーブル となっている
task テーブルの基本情報
項目 |
説明 |
テーブル ID |
task |
役割 |
すべてのタスク系レコードの親テーブル |
継承先の主なテーブル |
インシデント (incident)、変更要求 (change_request)、ケース (sn_customerservice_case)、リクエスト (sc_request) など |
特徴 |
ワークフロー、SLA、承認プロセス、通知などの共通機能を提供 |
Task テーブルの主要フィールド
フィールド名 |
説明 |
型 |
データの例 |
number |
一意のタスク番号 |
String |
TASK0010001 |
state |
タスクの現在の状態 |
Integer |
1 (New), 2 (In Progress), 3 (Closed) |
priority |
優先度(高いほど重要) |
Integer |
1 (High), 2 (Medium), 3 (Low) |
assigned_to |
タスクを担当するユーザー |
Reference (sys_user) |
John Doe |
assignment_group |
タスクを担当するグループ |
Reference (sys_user_group) |
IT Support |
short_description |
タスクの簡単な説明 |
String |
システム障害の対応 |
description |
タスクの詳細な説明 |
String |
サーバーがダウンしているため、復旧作業が必要 |
sys_created_on |
レコードの作成日時 |
Date/Time |
2024-02-07 10:30:00 |
sys_created_by |
レコードを作成したユーザー |
String |
admin |
sys_updated_on |
最終更新日時 |
Date/Time |
2024-02-07 12:45:00 |
sys_updated_by |
最終更新を行ったユーザー |
String |
support_agent |
due_date |
タスクの期限 |
Date/Time |
2024-02-10 18:00:00 |
work_notes |
作業メモ |
Journal |
ネットワーク設定を変更 |
comments |
コメント |
Journal |
ユーザーからの追加情報あり |
approval |
承認状態 |
String |
requested, approved, rejected |
parent |
親タスク(関連する上位タスク) |
Reference (task) |
TASK0010001 |
task テーブルを継承する主なテーブル
継承先のテーブル |
テーブル ID |
説明 |
インシデント |
incident |
サポート対応を管理、ユーザーからの問題や障害を管理 |
変更要求 |
change_request |
IT変更管理(Change Management)、ITシステムの変更を管理 |
ケース |
sn_customerservice_case |
CSM(カスタマーサービス管理)のケース、顧客からの問い合わせ・問題を管理 |
サービス要求 |
sc_request |
サービスカタログのリクエスト |
要求項目 |
sc_req_item |
サービスカタログのリクエスト項目 |
タスクSLA |
task_sla |
各タスクのSLA管理 |
ケースタスク |
sn_customerservice_case_task |
CSMケースに関連するタスク |
問題 |
problem |
インシデントの根本原因を特定し、恒久的な解決を図る |
task テーブルを継承しない主なテーブル
継承先のテーブル |
テーブル ID |
説明 |
ユーザー |
sys_user |
システム内のユーザー情報を管理 |
グループ |
sys_user_group |
ユーザーグループを管理 |
設備資産 |
alm_asset |
ハードウェアやソフトウェア資産を管理 |
ソフトウェアインストール |
cmdb_sam_sw_install |
ソフトウェアのインストール情報を管理 |
コンピュータ |
cmdb_ci_computer |
構成管理データベース(CMDB)のコンピュータ情報 |
ネットワーク機器 |
cmdb_ci_network_adapter |
ネットワーク機器の構成情報を管理 |
サービス |
cmdb_ci_service |
提供されるサービスの管理 |
ナレッジ記事 |
kb_knowledge |
ナレッジベースの記事を管理 |
構成アイテム |
cmdb_ci |
構成管理データベース(CMDB)の構成アイテム情報 |
システムプロパティ |
sys_properties |
システムの設定値を管理 |
監査ログ |
sys_audit |
システム内の変更履歴を記録 |
task テーブルの主な機能
機能 |
説明 |
タスクの割り当て |
assigned_to フィールドで担当者を指定、assignment_group でグループに振り分け |
SLAとの統合 |
task_sla テーブルと連携し、対応期限を管理 |
ワークフローの適用 |
各タスクに対してワークフローを設定し、自動化が可能 |
承認プロセスの管理 |
approval フィールドを使用して、承認フローを実装 |
通知機能との連携 |
email 通知を設定し、タスクの進捗を自動通知 |
※SLA(Service Level Agreement)とは? |
|
サービス提供者と利用者(顧客)との間で合意されたサービス品質の基準 のこと |
|
タスクベースのレコードの定義
- タスクベースのレコード(Task-Based Record) とは、ServiceNow において task テーブルを継承するすべてのレコード を指す
- これらのレコードは、何らかの作業(タスク)を追跡・管理するための共通構造を持つデータである
タスクベースのレコードの特徴
- タスクベースのレコードは、ServiceNow の task テーブルを継承 しているため、以下のような共通の機能を持つ
機能 |
説明 |
一意の番号管理 |
number フィールドで各レコードを識別(例: INC0010001, CHG0003456) |
ステータス管理 |
state` フィールドを使用し、進行状況(新規、進行中、完了など)を追跡 |
担当者の割り当て |
assigned_to(個人)や assignment_group(グループ)を指定 |
SLA の適用 |
task_sla を通じて対応時間や期限を管理 |
ワークフロー統合 |
各タスクに対してワークフローを適用し、自動化が可能 |
承認プロセス |
approval フィールドを利用して、タスクの承認フローを実装 |
作業履歴の記録 |
work_notes や comments に記録を残せる |
まとめ
task は ServiceNow におけるタスク管理の基盤テーブル