※この記事はServiceNow初心者が学習用のために記載した記事です。内容について誤っている場合がございます。不足点などございましたらコメントいただけますと幸いです。
フローデザイナーとは
- ServiceNowのノーコード/ローコードの自動化ツール
- GUIベースでワークフローを作成・管理できる
※https://qiita.com/phenyo_dikgomo/items/379f2fcbdb0b9556eea2さんの画像参照
フローデザイナーの特徴
1. トリガー (Trigger)
フローを開始する条件を定義する要素
レコードの変更や時間指定、外部システムのイベントなどがトリガーとして使用可能
| トリガーの種類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| レコードベース | テーブルのレコードが作成・更新・削除された時に発火 | インシデントの優先度が「重大」になったら通知 |
| スケジュールベース | 指定した日時や間隔でフローを実行 | 毎週月曜に定期レポートを送信 |
| 外部イベント | Webhook や Integration Hub からのイベント | Salesforce で新しいリードが作成されたら通知 |
詳細
- レコードベーストリガー
- 特定のテーブル (incident, task など) を対象に設定
- 条件を追加し、特定のフィールド変更時のみ発火も可能
- スケジュールベーストリガー
- 毎日、毎週、毎月 などのスケジュール実行
- 今後1年間の毎月1日 などの詳細なスケジュール設定も可能
- 外部イベント
- Webhook で外部システムのイベントを受信
- Integration Hub で外部 API 呼び出し時に発火
2. アクション (Action)
トリガーの発生後に実行される処理を定義する要素
データの取得・変更、通知の送信、承認ワークフローの開始などが可能
| アクションの種類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 標準アクション | レコードの作成・更新・削除、通知送信など | ユーザー作成時に歓迎メールを送る |
| カスタムアクション | スクリプトを使用して独自の処理を実行 | データを整形して別のフィールドに格納 |
| Integration Hub | 他のシステムと連携 | Slack に通知を送る、Salesforce にデータを登録 |
詳細
- 標準アクション
- レコードを作成: 例) インシデント作成時に関連タスクも自動作成
- レコードを更新: 例) 承認済みのリクエストにステータスを自動設定
- 通知を送る: 例) 承認依頼メールをマネージャーに送信
- カスタムアクション
- JavaScript を記述可能 (Script Action)
- 複雑なデータ処理や条件分岐が必要な場合に使用
- Integration Hub
- 外部システムとの API 連携 (REST API, SOAP API)
- ServiceNow から Slack、Teams、Salesforce へ通知・データ送信
- プラグインとして提供され、別途ライセンスが必要な場合あり
3. データピル (Data Pill)
アクションの実行結果やレコード情報を、後続のアクションで利用するための変数のような要素
右側の「データ (Data)」パネルから取得し、ドラッグ＆ドロップで使用可能
| データピルの種類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| トリガーデータ | トリガーによって発生したレコードのデータ | 作成されたインシデントの Number を取得 |
| アクションデータ | 実行済みのアクションの出力データ | User のメールアドレスを取得して通知を送信 |
| スクリプトデータ | スクリプトで処理したカスタムデータ | 2つのフィールドを結合して新しい値を作成 |
| スコープデータ | ループや条件分岐内で使う一時データ | ループ内で現在の担当者を取得して通知 |
詳細
- トリガーデータ
- incident.number や task.state など、トリガー時のレコード情報を取得
- アクションデータ
- ユーザー作成のアクション後に User ID を取得して次の処理に利用
- スクリプトデータ
- カスタム JavaScript で処理したデータを後続のアクションで利用
- スコープデータ
- ループ処理 (For Each) 内で現在のループ要素を取得するために使用
まとめ
Flow Designer の3つの要素がある
| 要素 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| トリガー (Trigger) | フローの開始条件を決める | インシデントが重大になったら実行 |
| アクション (Action) | 実行する処理を定義 | 担当者にメール通知を送る |
| データピル (Data Pill) | アクション間でデータを受け渡す | インシデント番号を取得して通知に含める |
参考
https://qiita.com/phenyo_dikgomo/items/379f2fcbdb0b9556eea2
https://mekeblog.com/servicenow-csa-flow-designer/