※この記事はServiceNow初心者が学習用のために記載した記事です。内容について誤っている場合がございます。不足点などございましたらコメントいただけますと幸いです。
ServiceNowにおけるOOTBとは?
- OOTB(Out of the Box)とは、「標準機能」「デフォルト設定」を意味する用語で、ServiceNowでは追加のカスタマイズをしなくても最初から利用できる機能や設定を指す
- 箱から出してそのまま使えるという意
OOTBの特徴
- インストール直後から使える(カスタマイズ不要)
- ServiceNowのアップグレードに影響を受けにくい(不具合を回避する)
- ベストプラクティスに基づいた設計
ServiceNowでは、標準のワークフローやテーブル、フォーム、UIアクションなどが最初から提供されており、これらをOOTBの機能として活用できる
OOTBの具体例
機能カテゴリ | OOTBの例 |
---|---|
テーブル | task, incident, change_request, problem など |
ワークフロー | インシデント管理、変更管理、リクエスト管理の標準ワークフロー |
フォーム | インシデントや変更要求のデフォルトフォームレイアウト |
スクリプト | 標準のビジネスルール、スクリプトインクルード、UIアクション |
レポート・ダッシュボード | インシデント管理、SLA、変更管理のデフォルトダッシュボード |
ロール・権限 | itil, admin, asset などの標準ロール |
OOTBとカスタマイズの違い
項目 | OOTB(標準機能) | カスタマイズ |
---|---|---|
変更の必要性 | 変更なしで利用可能 | 追加開発や変更が必要 |
アップグレードの影響 | 影響を受けにくい | 影響を受ける可能性あり |
保守性 | 高い(ServiceNowのベストプラクティスに準拠) | 低くなる可能性がある(アップグレード時の互換性問題) |
導入コスト | 低い | 高い(開発・テストが必要) |
OOTBを活用するメリット
- 迅速な導入が可能 → 最小限の設定で利用開始できる
- 保守性が高い → ServiceNowのアップグレード時に影響を受けにくい
- ベストプラクティスに基づいている → 業界標準のワークフローや構成をそのまま活用できる
- カスタマイズ工数を削減 → 不要なカスタマイズを避け、開発コストを抑えられる
OOTBの設定を変更するとどうなる?
-
小規模な変更(フォームのフィールド追加など)
→ 影響は少ないが、ServiceNowのアップグレード時に注意が必要 -
大幅な変更(標準ワークフローの変更、スクリプトの上書きなど)
→ OOTBのアップデートが適用されなくなる可能性がある(競合が発生する) -
推奨
- 可能な限り OOTBをそのまま使用し、必要な場合のみ拡張(エクステンション)を検討する
プラグインはOOTBに含まれる?
デフォルトで有効なプラグインは含まれ、手動で有効化が必要なプラグインは含まれない?
OOTBに含まれるプラグイン
ServiceNowには、最初から有効になっている(アクティブな)プラグイン がある
これらは OOTBの一部 とみなされ、追加の操作なしで使用できる
- 例
- インシデント管理(Incident Management)
- 変更管理(Change Management)
- 問題管理(Problem Management)
- ユーザ管理(User Administration)
- SLA管理(Service Level Management)
これらは、ServiceNowの 標準機能として提供されるプラグイン であり、カスタマイズせずにそのまま利用できる
OOTBに含まれないプラグイン(アクティブ化が必要なもの)
一方で、デフォルトでは無効になっているプラグインも多数存在する
これらのプラグインは システム管理者(admin)が手動で有効化する必要があり、OOTBとはみなされない
- 例
- Performance Analytics(パフォーマンス分析)
- CSM(Customer Service Management)
- ITOM Discovery(インフラ検出)
- Virtual Agent(仮想エージェント)
- HR Service Delivery(HR管理)
これらのプラグインは、ServiceNowの標準機能として提供されていますが、デフォルトでは無効なため、OOTBの範囲外と考えられる
OOTBとして扱われるかどうかの基準
プラグインの種類 | OOTBに含まれるか? | 説明 |
---|---|---|
デフォルトで有効なプラグイン | 含まれる | インシデント管理やユーザ管理など、最初から利用可能 |
手動で有効化が必要なプラグイン | 含まれない | システム管理者が有効化する必要がある |
追加ライセンスが必要なプラグイン | 含まれない | ITOM, CSM, HRSD などの有料プラグイン |
まとめ
- OOTB(Out of the Box)とは、ServiceNowの標準機能やデフォルト設定のこと
- カスタマイズせずにすぐに利用できるため、迅速な導入や保守性の向上につながる
- 過度なカスタマイズは推奨されず、可能な限りOOTBを活用するのがベストプラクティス
- デフォルトで有効なプラグインはOOTBに含まれる
- 手動で有効化が必要なプラグインはOOTBに含まれない
- 有料ライセンスが必要なプラグインもOOTBに含まれない