お勧めされがちなカシオES機にも弱点が
今日もXからネタを拾って記事にしてみる。
fx-375ESAを買ったところ、統計量を出す操作が煩雑だというお悩み。
確かに、統計量を確認したいだけなのにこれだけの操作をするのは面倒である。
統計モードで統計量を確認する方法として、各関数電卓はどのような方法を用意しているだろうか。
カシオClassWiz(初代・CWとも)
画像はfx-JP500CW取扱説明書から
1変数、2変数とも統計量一覧が用意されている。
ただし、6行表示のため見づらい。
シャープ複数行機
画像はEL-509T取扱説明書から
ClassWizと同様に統計量一覧が用意されており、こちらは4行表示のためより見やすい。
2変数の場合、統計量一覧は以下の6画面。
- n, $\bar{x}$, sx, s2x
- σx, σ2x, ∑x, ∑x2
- xmin, xmax, $\bar{y}$, sy
- s2y, σy, σ2y, ∑y
- ∑y2, ∑xy, ∑x2y, ∑x3
- ∑x4, ymin, ymax
表示できる統計量はClassWizと全く同じだが、シャープ機の方が種類別にまとまっていて把握しやすい。
カシオES機
画像はfx-375ESA取扱説明書から
[SHIFT][1](STAT)を押した後、サブメニューを経由して統計量の文字を表示させ、[=]で値を表示する。
今回紹介する関数電卓の中で、カシオ・キヤノン2行機と同様に操作が煩雑。
キヤノン複数行機
画像はF-789SG使用説明書から
サブメニューを経由する点はカシオES機と同じだが、STATメニューを出す方法が[Apps]キーのみとなっているため、[SHIFT]を押さなくて済む分、手順が軽減されている。
2行機
どちらの機種も、カシオES機のサブメニュー相当(S-VAR/S-SUM/S-PTS)をキー操作で呼び出し、矢印キーと数字キーを使って統計量の文字を選択、[=]で値を表示させる。
最大・最小値を呼び出すS-PTSはキヤノン機にしかない。
なお国産モデルはないが、シャープ2行機は各統計量がキー機能として用意されているため、[ALPHA][統計量文字]で直接文字を入力でき、[=]で値を表示できる。
キーに限りがあるため、直接表示できる統計量はカシオやキヤノンの2行機より少なくなっている。
1行機
1変数統計のみ搭載。
各統計量がキー機能として用意されており、直接、あるいは[2ndF]/[SHIFT]前置のキー操作をすることで表示することができる。
統計機能をよく使う人は統計量一覧のある機種がお勧め
指数入力の関係でClassWiz CW機は勧めないと再三過去記事で書いているが、統計量一覧に関しては前モデルの初代ClassWizと同等のものが搭載されているため、統計機能をよく使う人にとってはカシオES機より便利に使えるだろう。
ただし、統計量一覧の見やすさではシャープ複数行機がさらに上をゆく。数式入力に関しては低解像度がデメリットになっているものの、統計量一覧は4行にとどめて表示する分、見やすくなっている。並び順も自然だ。
今回取り上げなかったが、TIの複数行機も統計量一覧が4行表示で見やすくなっている。
統計機能を多用する人はこれらを踏まえて機種選択するとよいだろう。