VBAのVariant型の基本

Variant型とは

VBAのVariant型は、データ型を宣言しない変数に使用するデータ型です。
Variant型の変数には、全てのデータ型を入れることができます。

Variant型の変数には異なる型のデータを代入できる

以下の例のように、最初に変数aには数値型を代入し、次に文字列型を代入しています。このように、Variant型の変数は最初に入れたデータ型に関わらず、どのようなデータ型でも代入できます。

Option Explicit

Sub Sample()

Dim a As Variant
a = 1

'VarTypeは指定した変数のデータ型を返す関数
MsgBox VarType(a)   '2を表示。2はInteger（整数型）を表す

a = "AAA"
MsgBox VarType(a)   '8を表示。8はString（文字列型）を表す

End Sub

Variant型の変数には配列を代入できる

Variant型以外の場合、配列は「変数名()」で宣言し、値を代入します。

Option Explicit

Sub Sample()

Dim list(3) As String
list(0) = "東京"
list(1) = "大阪"
list(2) = "福岡"
Range("A1").Value = list(0)
Range("A2").Value = list(1)
Range("A3").Value = list(2)

End Sub
'A1セル：東京
'B1セル：大阪
'C1セル：福岡

Variant型の場合、配列を「変数名()」で宣言する方法と、「変数名()」を使わずに宣言する方法があります。後者の場合、後続処理でArray関数を使用します。

Option Explicit

Sub Sample()

Dim list As Variant
list = Array("東京", "大阪", "福岡")
Range("A1").Value = list(0)
Range("A2").Value = list(1)
Range("A3").Value = list(2)

End Sub

'A1セル：東京
'B1セル：大阪
'C1セル：福岡

Variant型の変数は連想配列を代入できる

連想配列とは、列と行を持っている配列のことです。
Variatn型の変数を使えば、ひとつの変数に複数範囲のセルの値をまるごと代入できます。

Option Explicit

Sub Sample()
Dim list As Variant
list = Range("A1:C3")
Range("A10:C12").Value = list

End Sub

もともとは以下の状態です。

VBAを実行すると、Variant型の変数listに入れた値が、A10～C12に代入されます。