環境 Word2016
一太郎pro2 で作成したファイル
一太郎pro4 で作成したファイル
#一太郎コンバータが生きていた!
かつて,Wordには一太郎コンバータという機能があり,一太郎ファイル(.jtd)を読み込むことができました。
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/882158
しかし,Word2010で廃止され,一太郎の機能で一太郎ファイルをWordに変換できるものの,Wordだけでは一太郎ファイルは読めなくなり,一太郎ファイル(.jtd)が読みたければ一太郎か一太郎ビューア,もしくはOpenOfficeの拡張機能がないとだめ,というのが定説でした。
ただ,どうもWordの「ファイル修復コンバーター(recover text from any file)」の一部として一太郎コンバータが生きているようなのです…!
https://docs.microsoft.com/ja-jp/office/troubleshoot/word/damaged-documents-in-word
(ファイルの修復方法・マイクロソフト公式)
#Wordから一太郎ファイルを開く
[ファイル]→[開く]→[参照]でダイアログボックスを開きます。
ファイル名の右の拡張子の選択リストボックスから,
- 「ファイル修復コンバーター(.)」又は
- 「recover text from any file(.)」を選択します。
(環境によって表示が異なるようです。)
一太郎ファイルを選択して[開く]
「修正個所の表示」というダイアログボックスが表示されますが,[閉じる]を押してください。
個人名が出てきますが,私は一太郎のテンプレートを使っただけです。JustSystemsの社員さんなんでしょうか・・
ちなみに,元文書はこんな感じです。
文字化けしとるやん!と思いますよね。私も最初思ったんですが,どうも上下の文章を確認すると,文字化けした文章の上下どちらかにちゃんと正しい文章もあるようなんです。
もちろん,書式は全て失います。でも,文書ファイルなんて,文章だけ取り出せれば十分じゃないでしょうか(偏見)。
気になるのが一太郎の別シートの扱いです。Wordは別シートの概念がないですから。
こちらが元文書の別シート。くどいようですが一太郎のテンプレートです。JustSystemsは実名使う文化なのでしょう,きっと。
Wordで開いた文書をスクロールしていくと「Sheet2」の文字が!
来るか,来るか!?
来ました。別シートも復元されています。
ただ,罫線の一部の情報は失われていますね…(「責任者」など)
#まとめ
- Wordのファイル修復コンバーター(recover text from any file)を使うと,一太郎ファイルを読み込める。
- 読み込めるのは基本的に文章だけ,でも別シートも読み込める
- 罫線枠を使用したデータの場合,一部の文章が失われることがある
別シートまで復元されるあたり,microsoftが一太郎を全く意識せずにファイル修復コンバーターを実装した可能性は低いような気がしています。私の勝手な憶測ですが,一太郎コンバータの文章を読み込む部分を組み込んだのではないでしょうか。
拡張子の指定が全てのファイルの選択(.)となっているのも意味深です。Wordファイルの修復機能というだけなら,docxやrtfなどで十分でしょうから。
もしかしたら,一太郎がWordとの互換性を意識して開発していった結果,奇跡的にファイル修復コンバーターに対応した可能性もありますが,どうでしょう。
それより,ファイル修復コンバーター(recover text from any file)の可能性に期待が膨らみます。
これは別記事で書く予定ですが,どうも壊れて開けない一太郎ファイルも修復できるようなんです。すごいですよね。
もしかして,一太郎ファイル以外も読み込みできるんじゃないでしょうか。
ネット上にもファイル修復コンバーターについてはあまり情報が載っていませんし,詳しい方いたら教えてください。