CREとは
- 顧客信頼性エンジニアリング(Customer Reliability Engineer)
- IT製品を担当するサポートエンジニアやセールスエンジニアなどが近い職種
- 「顧客体験向上」「効率化」「最適化」
- カスタマーサポートのDXにおいて重要な役割を担うスペシャリストでもある
- 2006年頃に、SREと同じくGoogleが提唱したことをきっかけに広まり始めた
- 国内でも、ミクシィやメルカリ、Repro、はてな、ランサーズなどでCREチームが立ち上がっている
目的
主に2つ。
「顧客に対するアクション」と「カスタマーサポートに対するアクション」
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To 顧客
- 顧客に対して「不安を取り除く・信頼性を保つ」ための行動をする
- 問い合わせに対して仕様調査やバグ修正を行う
- 品質を改善し、お問い合わせが発生しない仕組みを作る
- 問い合わせが発生する手前で自己解決できるように、お問い合わせフォームの改修やチャットボットの開発なども行う
- 顧客の改善要望を吸い上げてサービスの改善に繋げ、より高い顧客体験を提供する
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To カスタマーサポート
- カスタマーサクセスの質の向上をさせる
- 現場のメンバーが抱えている細かな課題を丁寧にすくい上げながら、仕組みごと改善していく
- カスタマーサポートチームが利用する業務効率化のための社内システムの開発
具体的にやること
まだ歴史の浅い職種ということもあり、かっちりとした実務の定義は存在しない。
実際に行う作業は組織やプロダクトにより異なる。
ここでは複数の事例の調査結果を記載する。
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To 顧客
- 顧客からの問い合わせの調査・対応
- 仕様確認
- 不具合修正
- 顧客とのコミュニケーション
- プリセールス(顧客へのプロダクト説明・技術質問回答)やテクニカルサポート
- 問い合わせに至っていない潜在的課題の発見
- 顧客の課題改善に向けたプロダクト改善・機能開発、もしくはその支援
- 顧客からの問い合わせの調査・対応
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To カスタマーサポート
- 業務オペレーションの改善
- 自動対応や自動ルーティング
- データへのアクセスを簡略化
- カスタマーサクセスサービスの導入・活用支援
- ヒアリングで聞いた課題のみならず、潜在的に解決すべき課題も含めてソリューションを提供する
- 業務オペレーションの改善
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プロダクトの価値向上やそのサポート
- VoC(Voice of Customer; 顧客の声)活用
- 開発エンジニア、カスタマーサポート、セールスメンバーとのコミュニケーション
- 外部開発ベンダーとのコミュニケーション
- プロダクト改善・機能開発に向けた社内連携(PdMチームと連携)
- ユーザの行動からデータの収集、収集して定量化したデータからの分析・可視化
- その他業務の自動化/効率化
必要なスキル
- コミュニケーションスキル
- 現場のメンバーとのコミュニケーション
- サポート・ビジネス側からの質問・要望に対して、臨機応変に対応できる
- 顧客からの問い合わせ内容を正しく把握し、分かりやすく返答することができる
- コード上の仕様をサポートメンバーや顧客が理解しやすい言葉で説明できる
- 現場の業務への深い理解
- 顧客要望の把握と、優先度づけ
- データ分析・統計の知識
- 顧客データと向き合い、洞察力をもって「仮説、実行、検証」を繰り返していくスキル
参考