なんかAEいじってたらおっさん向けの作品ができたので、製作手順をブログとかに書こうと思ったけど、デザインブログを持ってないので Qiita に書きます。処理のロジックは プログラムでもそのまま使えるはずです。
MSX2 の screen8 ぽい画面の特徴
- 解像度は256x212である。
- しかしテレビサイズに引き伸ばされるので1ドットが横長である。
- アンテナもしくはライン出力でテレビにつなぐので滲んでいるはず。
- RGBのうちRとGは8階調(3bit)だが青だけ4階調(2bit)である。合計8bit。
青のチャンネルだけ解像度が足りないのがなんともScreen8風味になります。
これをAfterEffectsで再現します。ツールがPhotoshopでないのはフィルターがより充実しているからと、最近はPhotoshopでできることもAEでやろうというテーマに挑戦しているからです。(世の中絵のアウトプットは動画がデフォルトな時代に突入しだしている気がする。)
AEでやる良い点としては同じ手順で動画もつくれてしまうという事だな。
手順
まず縦横比4:3の素材を用意します。アナログテレビの比率に合わせているつもりです。被写体は部屋にたまたまあったワン魚とトゥイーティーのぬいぐるみ。ここでは素材をマスクしてクリッピングしていますがそこはお好みで。(しまったクリッピングはPhotoshopでやってしまった。)
MSX2の解像度と同じ256px * 212pxのコンポジションを作成して、上の素材をぴったり同じ大きさになるように配置します。見た目は縦長になります。
今回の素材(1280px * 960px)では、拡大率はこのようになりました。
新たに同じ256px * 212pxの大きさでコンポジションを作成し、上記の先のコンポジションを2つ配置します。
この際、品質とサンプリングの設定を一番低いレベルに設定します。これで見た目がドット絵ぽくなります。(ここで代わりにモザイクエフェクトを256x212サイズで利用しても良さそうです。)
1つめのレイヤーでは、青のチャンネルだけ抜き出します。色々やり方がありそうですが、チャンネルシフトというエフェクトを使いました。さらにこのレイヤーをポスタリゼーションエフェクトで4階調まで落とします。
もう1つのレイヤーではRとGのチャンネルを取り出して同様の処理をしますが、ポスタリゼーションの階調値は倍の8とします。
両者をスクリーンで重ねるとすでにそれっぽい彩色の画像が出来上がっています。この辺りで完成にしてもいいですが、さらにテレビに投影していたようなエフェクトを加えていきます。
今度は最終成果物と同じ大きさのコンポジション(ここでは1280px * 960px)を作成して、上記のドット絵コンポジションを画面いっぱいにぴったり拡大して配置します。ややこしいですが、1ドットが横長になってボケが入るので、実際にテレビで見ていた状態に近くなります。ドットとしては横長ですが、写真素材としては元の比率に戻っています。
コンボジションの大きさは具体的には、横500%、縦452.8%でした。
エイリアイスを切って拡大表示したものをキャプチャーした様子です。場所によって正方形に近く見えるもののありますが、横長のドットが確認できます。
エイリアスを切ってからブラーをかけるか、アンチエイリアスの設定でぼかすかはお好みで。ぼかしを入れないのもありですね。今回はエイリアスのクオリティ設定を中程度として仕上げました。
さらに背景やタイトルロゴなどをあしらったものが、一番最初に貼ってある画像となります。オブジェクトを追加で重ねる場合はアルファ値を100%か0%かパッキリにしたものを載せないと本来実機で出せない中間色が表示されてしまうので注意です。
おわりの余談
MSX1だと縦幅がMSX2よりもっと小さい(192px)のですが、テレビ画面上でのピクセルアスペクト比に差があったのかどうかは知りません。多分ない。。
本当はMSX2のScreen5や7を再現したかったのですが、パレット16色をプログラムなしでやるのはちょっと難易度があがりますね。PCエンジンなんぞはRGBそれぞれ8階調で合計16色以上でるのでちょっとやりやすいかも知れません。初代ファミコンは色相が入ってくる51色とかなのでかなりやっかいです。スーファミあたりからは普通に綺麗なので味という意味ではあれですが、アルファが若干使えるところが個性になるかもしれません。
以上、誰得投稿でした。