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Transit Gateway入門

Last updated at Posted at 2024-11-10

学習前

ネットワークのサービス…なんか色々してくれる(わかってない)

Transit Gatewayとは

公式ドキュメントによると、以下の通りです。

Amazon VPC Transit Gateways は、仮想プライベートクラウド (VPCs) とオンプレミスネットワークを相互接続するために使用されるネットワークトランジットハブです。

要するに、「オンプレミスのネットワークと、クラウドのネットワークを繋ぐぜ!」なサービスですね。
image.png

ただ、必ずしもオンプレミスとの接続だけを行うわけではなく、複数VPCを繋ぐこともできます!
image.png

Transit Gatewayを使用するメリットとしては、下記の5つが当てはまります。

  1. 推移的ルーティングの実現
  2. メッシュ化されたネットワーク接続の実現
  3. 管理の簡素化
  4. スケーラビリティ
  5. 集中化されたルーティング制御

ただ、私は1.と2.を聞いてもあまりピンと来なかったので少し調べてみました。

推移的ルーティング・メッシュ化されたネットワーク接続

推移的ルーティングとは、「直接接続されていないネットワーク間でも、トラフィックをルーティングできる能力・機能」 です。

元は数学の推移関係に関係しています。簡単に言うと、

  • x = y である
  • y = z である
  • この時、x = z が成り立つ

みたいな感じです。x と z は直接的に = で繋がれているわけではないですが、他の関係から自然と = の関係にあると導き出されます。

これをネットワークの世界でも活用するのが、推移的ルーティングです。


例えば3つのVPCがピアリング接続しているとします。VPC A は B と接続し、VPC B は C と接続しています。
その時、以下のようにVPC A から C へ直接アクセス可能でしょうか?
image.png

これは❌です。上記のようなVPCピアリングを使用しているときは、VPC A から VPC C へ直接接続することはできません(VPC A と C をピアリング接続すれば可能ですが)。

また、ピアリング接続のみで複雑なネットワークを構築するのはかなり負荷が高いです。

VPC100個のネットワークを構築しようとした場合を想定してみてください。
それらをすべて相互に接続できるようにするためには、4950個のピアリング接続が必要になります。

これら全てを構築するのは非常に手間ですし、管理するのも非現実的です。
もっと楽にネットワークを構築したいですよね。


そこで、Transit Gatewayを使います。
image.png

各VPCはTransit Gatewayを経由することで他のVPCと接続することができます。AからBも、BからCも、AからCもすべて接続可能です。もちろん、逆もまた然りです。

各VPCは直接接続されているわけではありませんが、Transit Gatewayがトラフィックをルーティングしてくれるおかげで、それぞれが接続されているような状態になります。

このように「ネットワーク内のすべてのノード(ここではVPC)が互いに接続されている状態」メッシュ化されたネットワークと言います。

こうすれば、例えVPCが100個あったとしても、各VPCはTransit Gatewayに1つずつ接続を持てば良いので、合計100の接続で済みます。
ピアリングと比べると非常にコンパクトで、管理が簡素化されるのがわかります!

また、後からVPCを増やしたい/減らしたいとなった時も、該当VPCとTransit Gatewayの接続のみを新たに構築だけで済むので、非常にスケーラブルです!

Transit Gatewayを用いることで、マルチVPC構成など複雑なネットワーク構成でも、柔軟な通信が可能になります。

Transit Gatewayを使うことで、直接的に接続されていないVPC間の接続が可能になる!
キーワードは、「推移的ルーティング」と「メッシュ化されたネットワーク」

Transit Gatewayの作り方

以下のクラスメソッドさんのブログがわかりやすいです!

CDKで書くとどうなんの?

2024年11月11日現在、L1 Constructでのみ実装可能のようです。
image.png

ただしこれだけだとTransit Gateway本体しか作成されないので、先ほど紹介したアタッチメントやルートテーブルは別途作成する必要があります。(それらも全部L1 Constructしか無いのでめっちゃ大変そう…)
image.png

学習後

・Transit Gatewayは、クラウド環境とオンプレミスを繋いでくれたり、複数のVPCを繋いでくれたりするもの!
・キーワードは「推移的ルーティング」と「メッシュ化されたネットワーク」!
・本体を作るだけじゃダメ!アタッチメントやルートテーブルもお忘れなく!

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