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atWareAdvent Calendar 2020

Day 12

仕事とは別の時間で読書を続けるための工夫

Last updated at Posted at 2020-12-12

社内でGo言語の研修があったので参加しました。

その研修は、

  • 書籍『プログラミング言語Go』翻訳者の柴田さんによるもので
  • この本を私的な時間で予習し
  • 月1 x 6回の研修でディスカッションや練習問題の答え合わせをする

というものだったのですが、私は最初、読み進めることに苦労しました。要は、仕事とは別の時間を使って継続して本を読むことに課題があったんです。

「このままではいけない」と思い、本の読み方について色々と試行錯誤しました。
だんだんとスムーズに読めるようになったので、私がやった読書の工夫について書こうと思います。

先に結論(要約)

  • 細かいタスクに分割して着手しやすくする
  • デッドライン(計画の期日)を決める
  • 読む日と時間を決める(確保する)
  • 所要時間を記録して自分のペースを把握する
  • 実績をふりかえって計画を見直す
  • 他の人と一緒に読む

計画作り

タスク管理のようにして、読書の進捗を管理しています。
管理にはGoogleスプレッドシートを使います。

章や節からタスク一覧を作る

まず本の章や節、項をタスクとして書き出します。

タスクは小さい方が進めやすいので、なるべく細かく分けます。小さい方が着手するハードルが下がって進捗が出やすいので。進捗が出ないと「自分のペースを把握できない」「モチベーションが上がらない」といった事態になりがちです。

節や項が1日で読み終わる分量ならそれを1タスクにします。そうでない場合は、さらに細かく分けると良さそうです。1タスクが1ページでもいいです。とにかく「1ページでも、それはれっきとした進捗だ!」と自分が思えるようにします。

書き出す際、その範囲のページ数も記入してタスクのボリュームとします。これは計画や進捗の把握に使います。

Screen Shot 2020-12-07 at 22.37.31.png

練習問題もタスクに

この本には練習問題があるので、これもタスクとして記入しました。

練習問題にも「ボリューム」を記入します。問題によってかかる時間はまちまちですが、事前に各問題のボリュームを見積ることはせず、いったん一律の値にしました。

Screen Shot 2020-12-07 at 22.40.07.png

読み進めてから思いついたことですが、1つの練習問題を「Readyにする」「解く」という2つのタスクに分けてみました。

  • 「Readyにする」は、練習問題の意図を把握して細かなTODOに分けるタスク
  • 「解く」は分けたTODOを進めるタスク

という意味合いです。

これらは性質の異なるタスクなので、分けた方が進めやすいと考えたためです。Readyにするタスクは頭がクリアな朝のうちにやり、解くタスクは夜でもOK、という感覚がありました。

デッドラインを決める

デッドラインをいつにするか決めます。今回の場合は月1回の研修日がデッドラインになりました。

「いつまでに読み終えるか」というデッドラインでもいいですし、
「この計画の実行をいつまで続けるか」でも良いと思います。

遅くとも1ヶ月くらい経ったら、また途中から計画を見直して再スタートするのがいいかな、と感じています。

読む日時を決める

デッドラインまでの期間で読めそうな日を決めて記入します。「この日は読めなそう」と思う日は、初めから計画に入れないのが良いと思います。

Screen Shot 2020-12-07 at 22.52.26.png

読む時間帯をあらかじめ決めておくことも大事です。計画通り進まないのは、ちゃんと時間を確保していないから、というパターンが多いので。

私の場合、

  • 土日は家族との予定を優先しがち
  • 業務後で疲れている夜より、朝の方が集中しやすい

という理由から、平日の朝に読むことにしています。

朝に少しでも進捗が出ると、「もう少し読みたい」という気持ちが生まれて夜も読みやすい、という効果もありました。

1日の目標ページ数を決める

1日に読む目標ページ数を決めます。

「全体ボリュームを日数で割った値」を設定しがちですが、それが現実的なボリュームとは限りません。あくまで自分が読めそうなページ数を設定するのが良いと思います。

「それだと間に合わない」のであれば、

  • デッドラインを後ろにする
  • 読む日を増やす

といった計画の見直しが必要です。
デッドラインを後ろにできない場合は「読み終わらない」ことになりますが、読了よりも自分が理解することを優先するのであれば、それでもいいと思います。

「自分が1日に消化できるインプットの量」は、すぐ増やせるものではないと思うので、これを基準にした計画にすることが肝要です。

日々の読書の進め方

ノートを取る

(ここは続けるための工夫ではなく、理解するための工夫です)

本を読んで、自分が知らなかったことや、パッと理解できないことをノートに書き写します。

読んだだけでは自分の理解が作られないので、とりあえず本に書いてあることをそのまま書いてみます。書いたものをさらに読んでみて違和感がある時は、だいたい自分の理解が足りていない時なので、本を読み直したり、使われている単語の意味を調べたりします。

Screen Shot 2020-12-07 at 23.01.22.png

私はScrapboxを使い、本の章ごとにページを分けてノートをつけています。疑問がある箇所には 疑問 といったタグをつけ、研修で質問する際に参照しました。(翻訳者の柴田さんに直接質問できるなんて!)

また、声に出して読むことも理解を促してくれると思います。家に一人でいることが多いので、気兼ねなく声を出せますし。

所要時間を記録する、把握する

タスク一覧に記入した範囲を読み終わったら、読むのにかかった時間と日付を記入し、

  • 進捗状況(バーンダウンチャート)
  • 完了までの所要時間見込み

を視覚化、把握できるようにしています。

Screen Shot 2020-12-07 at 23.09.31.png

把握できるようにするというか、「進捗がいい感じ」と感じるとモチベーションが上がるので、グラフとして見えるようにしています。完了までの所要時間見込みで「あと何時間くらい読んだら終わりそうか」が分かることも、モチベーションに繋がります。

計画を見直す

ある程度読み進めていくと、実際に自分が読むスピードが把握できるようになります。実際のペースと1日の目標ページ数に乖離があるなら計画を見直します。

もし「ペース以前の問題で、そもそも読めてない」のであれば、

  • あらためて読む日時を確保する
  • タスクのボリュームや目標ページ数を小さくしてハードルを下げる

といったことが必要です。
初めは分量よりも、継続できることを優先した方がリズムを作りやすいと思います。

他の人と一緒に読む

あと、自分一人で努力するのではなく、他の人と一緒に取り組むのも良さそうですね。私は今回、同じく研修に参加する同僚を見て「自分もやらなきゃ」と思うことができました(ありがとうございました)。

柴田さん主催のオンライン読書会が開催中とのことなので、興味のある方は参加してみてはどうでしょうか。

終わりに

以上、仕事とは別の時間で読書を続けるための工夫でした。ちょっとずつでもいいので、自分が続けられる適度なハードルで、コツコツと新しいことを学び続けていきたいと思います。

紹介したスプレッドシートは以下から参照できます。

もしよかったらコピーしてお使いください。

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