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Parallels上のWindows 11 ARMが22H2のままアップデートされない問題と手動アップグレード手順

Last updated at Posted at 2025-04-11

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はじめに

Parallels上のWindows 11 Home (ARM版) で、OSバージョンが22H2のまま自動アップデートされず、サポートが終了していることに気づきました。これは仮想環境特有の問題のようです。

本記事では、同様にParallels上でWindows 11を使用していて「アップデートされない」と感じている方、あるいはまだ気づいていない方に向けて情報を共有いたします。

問題のポイント

  • Windows Updateでエラーは出ていなかったが、実際にはサポートが終了したバージョンのままでした
  • Parallelsの最新版を使用していても、自動的にアップグレードされませんでした
  • Microsoft公式のWindowsインストールアシスタントはARM版には対応していません

SS 2025-04-11 10.39.15.png

図1: Windows Updateで特に警告は出ていなかったと思ったが、実際はサポートが終了している

問題の根本構造

  • Parallelsが提供するWindowsは「Windows 11 for ARM」であり、x64版とはアップデートの仕組みが異なります
  • ARM環境では、大型アップデートが自動で提供されないことがあります

見過ごしやすい症状

  • Windows Updateが正常に機能しているように見えます
  • 「再起動して更新」などの表示も通常通りです
  • しかし、winver コマンドで確認するとバージョンが22H2のままになっており、サポートが終了しています

なぜこうなるのか

  • Windows 11 ARM版はx64版と異なり、Parallels環境では大型アップデートが自動適用されない場合があります
  • これは、使用されているARM向けISOの特性や、x64向け更新ツールが利用できない制約によるものです

アップデート作業の概要

Windows 11 ARM 22H2から24H2への手動アップグレードは、以下の手順で行います。

  1. UUP dumpというサービスを使用して、Windows 11 24H2 ARM64版のISOを生成します
  2. Parallels内のWindows環境でそのISOを使用し、インプレースアップグレードを行います
  3. 必要に応じてParallels Toolsを再インストールします

💡 ZIPファイルを必ず展開してからコマンドを実行すること、作業用フォルダに30GB以上の空き容量を確保することが重要です。


アップデート作業の詳細

ステップ1:UUP dumpでISOを作成

  • https://uupdump.net にアクセス
  • 検索窓に Windows 11 24H2 arm64 と入力して検索
  • 最上位に表示される「26100.xxxx」(ビルド番号、その時点で最新のものを選択)をクリック

SS 2025-04-11 10.53.39.png

図2: UUP dumpでの検索結果(最新ビルドを選択)

  • 表示言語として「日本語」を選択、エディションは現在の環境に合わせて選択(Home/Pro)
  • 「Download and convert to ISO」を選択し、ZIPファイルをダウンロード
  • ZIPを任意のフォルダに展開(展開必須)
  • フォルダ内の uup_download_windows.cmd を右クリック → 管理者として実行

SS 2025-04-11 16.11.11.png

図3: ISOビルド中のコマンドプロンプト画面(自動でISOが生成される)

  • adマMicrosoft公式サーバーからファイルがダウンロードされ、自動でISOが生成されます(所要時間目安:20〜60分)

ステップ2:ISOを使ってアップグレード

  • 生成されたISOを右クリック → 「マウント」
  • マウントされたドライブ内の setup.exe を実行

SS 2025-04-11 16.08.35.png

図4: setup.exeを実行し、ライセンス確認画面に進む

  • 「個人用ファイルとアプリを保持する」を選択してアップグレードを開始
  • 数回の再起動を経て完了(30〜60分程度)

SS 2025-04-11 16.11.49.png

図5: アップグレード中の画面(数回の再起動が入る)

  • winver コマンドで24H2に更新されたことを確認

ステップ3:Parallels Toolsの確認

アップグレード後に仮想環境との連携が不安定な場合:

  • Parallelsメニュー → 「アクション」→「Parallels Tools を再インストール」
  • 再起動後、共有クリップボードやドラッグ&ドロップ機能などが復旧します

おわりに

Parallels上のWindows 11 ARM版は、一見正常でもサポート切れのバージョン(22H2など)で動作している可能性があります。大型アップデートが自動適用されないため、放置するとセキュリティリスクが生じます。本記事の手順が、同様の環境をお使いの方の参考になれば幸いです。


まとめ

  • Parallels上のWindows 11 ARMは、大型アップデートが自動で提供されないことがあります
  • winver コマンドでバージョン確認を行い、22H2であればアップグレードを検討しましょう
  • UUP dumpを使えば、安全かつ正規の方法で24H2へアップデートできます
  • UUP dump利用時はZIP展開が必須

動作環境

  • ハードウェア:MacBook Pro M1 Pro(2021年モデル)
  • 仮想環境:Parallels Desktop 19.4.2(Standard Edition)
  • ゲストOS:Windows 11 Home 22H2 → 24H2へアップグレード
  • 作業実施日:2025年4月

参考リンク

この記事は Parallels上のWindows11(ARM)が22H2のままアップデートされない問題と手動アップグレード手順 - mxt forest に基づいています。最新の情報や更新は、元の記事でご確認ください。

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