はじめに
超絶便利ツールObsidian。さらに便利に使うコツをご紹介します。
背景
Obsidian単体でもきわめて便利ですが、ほかのツールと組み合わせるとさらに便利になります。毎日のように使ってきて、熟れてきたやりかたは、誰かのお役に立てるのではないかとおもいました。
Alfredと組み合わせる
Alfredは、macOS用の作業効率化ツールです。有料版(パワーパック)は34ユーロもしくは59ユーロですが、このツールにピンと来る人なら元が取れるとおもいます。わたしにとっては、過去最高級のコスパでした。
Alfredにはたくさんの機能がありますが、そのなかでもObsidianとのマリアージュが最高のスニペット
のご紹介です。
常用しているスニペット
さまざまなスニペットを登録していますが、そのなかでも日時入力にしぼってご紹介します。
Keyword
列に書かれている文字をタイプすると、Snippet
が発動され、現在時刻にもとづいて文字列が展開されます。
Keyword
は好きに設定できますが、誤発射を防ぐため、!
を冒頭につけることにしています。
Keyword | Snippet | 展開例 | 用途 |
---|---|---|---|
!td | {date:yyMMdd_} | 220331_ | ファイル名 |
!yy | {date:YYYY-MM-dd(EE)} | 2022-03-31(木) | 文中適宜 |
!dt | ({date:yyyy-MM-dd} {time:HH:mm}) | (2022-03-31 08:17) | 文中適宜 |
!## | ## {cursor} {snippet:!dt} |
## (2022-03-31 08:19) |
見出し |
!td → {date:yyMMdd_} → 220331_
ファイル名の冒頭に日付を入れています。220330_課題の定義について_rev02
とかですね。
ファイル名に日付を入れなくても、「ファイルに更新日時や作成日時が記録されるじゃないか」という見解もあります。ところが、更新日時や作成日時は、意図とは違うところで書き換わってしまいます。明示的にファイル名に入れることで、ファイルの前後関係で迷うことが少なくなります。
!yy → {date:YYYY-MM-dd(EE)} → 2022-03-31(木)
日付+曜日がサクッと入るとうれしい状況はよくあります。たとえば提案書やレポートに記載する日付とかですね。Obsidianのデイリーノートのタイトルも、この日付形式にしているので、デイリーノートへのリンクをさくっと作れるというメリットもあります。
!dt → ({date:yyyy-MM-dd} {time:HH:mm}) → (2022-03-31 08:17)
文中に適宜日付を入れています。ある程度入力したら、日時を入れるようにしています。長年メモを書き溜めていて、いちばん重要な付帯情報は「それを書いた日時」だとおもっています。
メモを書いた背景や状況を、克明にメモしておくのは大変ですが、スニペットで日時を入れておくことはかんたんです。日時がわかれば、メモの背景をかなり推測できます。たとえば「夜中の2時にメモしているから、だいぶ行き詰まっていたんだな」とかですね。
近いところでは、LINEのトーク履歴が「あとから見ても使える」のは、タイムスタンプが押されているからですよね。とにかく「文中でタイムスタンプは押しまくる」はメモ取りの原則ではないかとおもいます。
!## → ## {cursor} {snippet:!dt} → ## (2022-03-31 08:19)
ところが、タイムスタンプを押すのも面倒になってきました。Obsidianでメモを取っていると、ほとんどかならず見出しを書きますから、そのときにタイムスタンプを押すようにし始めました。単純なアイディアですが、無意識のうちにタイムスタンプが押されていて、これは相当便利です。
おわりに
Obsidianをさらに便利にする、Alfredのスニペットとのマリアージュをご紹介しました。
長年メモを取っていると、「日時情報至上主義者」になっていきます。手入力はめんどうくさいですが、自動化すればかんたんです。日付をかんたんに入力できれば、メモの価値が上がります(あるいは価値の低いメモを見分けることが容易になります)。
スニペットツールはいろいろあるので、Alfredである必要はありませんが、ほかにも便利ツールが揃っているので、Alfredをつかって損はないとおもいます。
それではハッピーObsidianライフを!
参考リンク
環境
ここで書いていることは、下記のバージョンで実施しました。
- Alfred 4.6.4
- Obsidian 0.14.2
- macOS Monterey 12.2.1
- MacBook Pro (14-inch, 2021)