OpenVINO 2019 R1をWindowsにインストールしたので日本語で手順をまとめておく。
システム要件の確認
最初に公式を確認してシステム要件を満たしているか確認してください。
ハードウェア
- Intel CPU 6th to 8th (Skylake以降)
- Iris® Pro & Intel® HD Graphics (BIOSでOFFにされている場合はONにしてください)
ソフトウェア
- Windows10 64bit
- Visual Studio 2017 or 2015 (要 C++, MSBuild, Visual Studio Build Tools)
- CMake 3.4 or higher
- Python 3.6.5
あとサンプル確認にWebカメラを利用しているので用意してください。
インストール手順
公式のインストールガイドに従って行います。
ダウンロード
ここからWindowsを選んでダウンロードする
余談ですが、2019.R1からmacOSもサポートしてるみたいです。
インストール
インストールしてきたw_openvino_toolkit_p_2019.1.087.exeを実行します。
何も変更していなければ
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino
にインストールされます。
ソフトウェア/ハードウェア要件の中で足りないものがある場合、
インストール時に教えてくれているのでよく見ておくとよいです。
環境変数のセットアップ
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino\bin\setupvars.bat
を実行して環境変数をセットアップします。
モデルオプティマイザのセットアップ
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\model_optimizer\install_prerequisites\install_prerequisites.bat
を実行して必要なpythonのライブラリをインストールする
ここまででインストールは大体終わりです。次はサンプルプログラムを動かしてみます。
サンプルプロジェクトのテスト
ここでは顔認識(interactive_face_detection_demo)のサンプルをテストしてみます。
学習済みモデルのダウンロード
下記のフォルダを管理者権限でcmdもしくはPowerShellで開いて下さい。
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\tools\model_downloader
続いて下記のコマンドを実行して、顔認識に必要な学習モデルをダウンロードしてください。
python downloader.py --name face-detection-retail-0004,age-gender-recognition-retail-0013,head-pose-estimation-adas-0001,emotions-recognition-retail-0003,facial-landmarks-35-adas-0002
ダウンロードした学習モデルは同フォルダに保存されています。
サンプルプロジェクトの作成
使用するVisualStudioが2015なら
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino_2019.1.087\inference_engine\samples\build_samples_msvc2015.bat
2017なら
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino_2019.1.087\inference_engine\samples\build_samples_msvc2017.bat
を実行する。
実行するとユーザのドキュメントフォルダにサンプルプロジェクトが作られます。
(ここでは2017でビルドしました)
プロジェクトのビルド
C:\Users\<username>\Documents\Intel\OpenVINO\inference_engine_samples_build_2017
にsample.sln
があるのでプロジェクトを開いてソリューションのビルドを行ってください。
(なお、ここではDebugのままビルドしました。)
ビルドが終わると
C:\Users\<username>\Documents\Intel\OpenVINO\inference_engine_samples_build_2017\intel64
にバイナリが作られているので確認してください。
サンプルに必要なDLLのコピー
-
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino\inference_engine\bin\intel64\Debug
の中にあるすべてのDLL -
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino\inference_engine\bin\intel64\Release
の中にあるすべてのDLL -
C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino_2019.1.087\opencv\bin
の中にあるopencv_pvl410d.dll
、opencv_world410d.dll
をC:\Users\<username>\Documents\Intel\OpenVINO\inference_engine_samples_build_2017\intel64\Debug
にコピーしてください。
サンプルの実行
C:\Users\<username>\Documents\Intel\OpenVINO\inference_engine_samples_build_2017\intel64
の直下に下記のbatファイルを作成して実行してみてください。 (Webカメラが必要です)
SET DEVICE="CPU"
SET INTEL_MODEL_DIR=C:\Program Files (x86)\IntelSWTools\openvino\deployment_tools\tools\model_downloader
Debug\interactive_face_detection_demo.exe^
-i "cam"^
-m "%INTEL_MODEL_DIR%\Retail\object_detection\face\sqnet1.0modif-ssd\0004\dldt\face-detection-retail-0004.xml"^
-m_ag "%INTEL_MODEL_DIR%\Retail\object_attributes\age_gender\dldt\age-gender-recognition-retail-0013.xml"^
-m_hp "%INTEL_MODEL_DIR%\Transportation\object_attributes\headpose\vanilla_cnn\dldt\head-pose-estimation-adas-0001.xml"^
-m_em "%INTEL_MODEL_DIR%\Retail\object_attributes\emotions_recognition\0003\dldt\emotions-recognition-retail-0003.xml"^
-m_lm "%INTEL_MODEL_DIR%\Transportation\object_attributes\facial_landmarks\custom-35-facial-landmarks\dldt\facial-landmarks-35-adas-0002.xml"^
-d %DEVICE%^
-d_ag %DEVICE%^
-d_hp %DEVICE%^
-d_em %DEVICE%^
-d_lm %DEVICE%^
-async^
-pc^
-r^
その他
Movidiusなどを使うときは、deviceをMYRIAD、学習済みモデルをFP16にする必要があるみたいです。詳しくは-hオプションをつけて実行してみてください。