調べると色々な人が色々な解決策を書いていますが、できるだけシンプルで、汎用性の高い方法を手短に知りたいという人向け。
結論
- mathtoolsパッケージを読み込んで、align環境の中で「複数行に分けたい式だけ」splitを使おう。
- &で行の整列が可能。split環境の中では&が一つしか使えないので、&を複数使いたいなら代わりにalignedを使おう
- split環境中は式番号が1つしかつかない
- 行を跨ぐ括弧の大きさを揃えるのは、自動でやってもらうよりも手動でやる方が楽。そのためのコマンドを作っておこう。
- 調べると\left{ aaa \right. がよく推奨されているが、これよりも楽
- \exp{} や \log{}の中で改行したい時は厄介。bigサイズの括弧なら何も気にする必要はないが、通常サイズの括弧の時、\log \{ \\ \ }とするとエラーになる。代わりに\lparen、\lbrace、\lbrack、\rparen、\rbrace、\rbrackを使おう。
- multline環境を使わない欠点として、数式の最終行を左端に配置することができない。代わりに\hspace{50pt}などと手動で調整しよう。(いい方法があれば教えてください)
シンプルなサンプル
\documentclass{jarticle}
\usepackage{amsmath}
\usepackage{mathtools}
\newcommand{\BigParen}[1]{\Bigl(#1\Bigr)}
\newcommand{\Bigbrace}[1]{\Bigl\{#1\Bigr\}}
\newcommand{\Bigbracket}[1]{\Bigl[#1\Bigr]}
\newcommand{\BiggParen}[1]{\Biggl(#1\Biggr)}
\newcommand{\Biggbrace}[1]{\Biggl\{#1\Biggr\}}
\newcommand{\Biggbracket}[1]{\Biggl[#1\Biggr]}
\begin{document}
\begin{align}
\begin{split}
&p(a,b,c,d,e,f) \\
\propto & \exp \Biggbracket{ \log \lparen abcdef \Bigbrace{ abcdef \\
&+abcdef} \rparen -abcdef }
\end{split}
\\
=& abcdef
\end{align}
\end{document}
結果
参考文献