PowerShellを利用してmp4を手軽に圧縮する方法

SlackやDiscordなどにmp4の動画を共有したいとき、サイズがやたら大きくて困る時がありました。そんなときに役に立つスクリプトを紹介します。

前提条件

圧縮処理にはFFmpegを使用します。FFmpegがインストールされていない場合は、Chocolateyを使って簡単にインストールできます。

# 管理者権限でPowerShellを開き、以下のコマンドを実行
choco install ffmpeg -y

単一の動画ファイルを圧縮する

1つのmp4ファイルを圧縮する場合は、以下のコマンドを使用します：

ffmpeg -i "input.mp4" -c:v libx264 -crf 23 -preset medium -c:a aac -b:a 128k "compressed_output.mp4"

実際の使用例：

ffmpeg -i "講義動画.mp4" -c:v libx264 -crf 23 -preset medium -c:a aac -b:a 128k "圧縮済み_講義動画.mp4"

フォルダ内の全mp4ファイルを圧縮する

フォルダ内にある全てのmp4ファイルを一括で圧縮する場合は、以下のコマンドを使用します：

Get-ChildItem -Filter "*.mp4" | ForEach-Object { ffmpeg -i $_.FullName -c:v libx264 -crf 23 -preset medium -c:a aac -b:a 128k ("compressed_" + $_.Name) }

特定のファイル名パターンに一致する動画を圧縮する

例えば、「lecture」という文字列を含むmp4ファイルのみを圧縮する場合：

Get-ChildItem -Filter "*lecture*.mp4" | ForEach-Object { ffmpeg -i $_.FullName -c:v libx264 -crf 23 -preset medium -c:a aac -b:a 128k ("compressed_" + $_.Name) }

圧縮設定のカスタマイズ

パラメータの説明

• -c:v libx264: H.264コーデックを使用
• -crf 23: 品質設定（値の範囲: 0-51）
  • 低い値 = 高品質・大きいファイルサイズ
  • 高い値 = 低品質・小さいファイルサイズ
  • 18-28が一般的な使用範囲
• -preset: エンコード速度と圧縮効率のバランス
  • 選択肢: ultrafast, superfast, veryfast, faster, fast, medium, slow, slower, veryslow
  • 速い = 大きいファイルサイズ
  • 遅い = 小さいファイルサイズ
• -c:a aac: 音声コーデック
• -b:a 128k: 音声ビットレート

カスタマイズ例

高品質優先の設定

ffmpeg -i "input.mp4" -c:v libx264 -crf 18 -preset veryslow -c:a aac -b:a 192k "high_quality_output.mp4"

サイズ重視の設定

ffmpeg -i "input.mp4" -c:v libx264 -crf 28 -preset medium -c:a aac -b:a 96k "small_size_output.mp4"

処理速度重視の設定

ffmpeg -i "input.mp4" -c:v libx264 -crf 23 -preset veryfast -c:a aac -b:a 128k "fast_process_output.mp4"