1.はじめに
Elastic Cloudを利用するにあたって、デプロイメントパターンという聞きなれない単語が出てきたので、本投稿で纏めます。
2.デプロイメントテンプレートとは
Elastic Stack社が提案するデプロイメントテンプレートとは、Elastic Stackの各コンポーネントを、目的のユースケースに応じて作成される標準のテンプレートであり、インフラ、パラメータチューニングを含めて実施される。
Elastic Stackのうち、下記のコンポーネントがテンプレートの検討対象となる。ユーザーは、デプロイメントテンプレートを選択することでElastic Cloud上にElastic Stackの各コンポーネントを構築することができる。
3.I/O Optimized Template
このテンプレートは、汎用的なユースケースで利用することができます。データノードに使用するインスタンスタイプは、ストレージ最適化インスタンスを使用し、高いI/Oスループットを実現することができます。また、ハードウェアリソース(CPU、メモリ、ストレージ)の観点でバランスが良いです。
インスタンスタイプは、i3.8xlargeを使用します。
4.Compute Optimized
このテンプレートは、CPU負荷が高いワークロードに対して有効です。
インスタンスタイプは、m5.12xlargeを使用します。
5.Memory Optimized
このテンプレートは、メモリ使用率が高いワークロードに対して有効です。頻繁にaggregationのオペレーションが発生するような、ワークロードがある場合は、このテンプレートが適している可能性があります。
インスタンスタイプは、r4.8xlargeを使用します。
6.Hot-Warm Architecture
このテンプレートは、一般的には時系列データの分析やログ収集に対して有効です。自動的にindex curation(インデックス情報のスナップショットを取得)操作を実行することができます。このテンプレートでは、Hot data nodeとWarm data nodeと呼ぶ2つの機能を持つノードを配置することで、Hot-Warm Architectureを実現しています。
最近のログ(例:直近2週間分)のログは重要ですが、それより古いログ(コンプライアンスやその他の目的で保存されているもの)に対するクエリが遅くても問題ないケースが大半です。Hot-Warm Architectureが特にロギングユースケースで役立つ理由はここにあります。
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Warm data node:
- 高速ストレージを用いて新規の入力データを扱い、データをすばやく投入・取得します。
- インスタンスタイプは、i3.8xlargeを使用します。
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Hot data node:
- ストレージを高密度で使用し、ロギングデータを長期に保存する場合もコスト効率に優れます。
- インスタンスタイプは、d2.4xlargeを使用します。
7.Cross Cluster Search
このテンプレートは、耐障害性が求めらるワークロードに対して有効です。複数のElasticsearch Clusterを跨いでデータを保持します。
インスタンスタイプは、r4.8xlargeを使用します。
8.参考文献
以上