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組み込みエンジニアのための壊さない基板取り扱い方

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はじめに

春からエンジニアとして働き始める人も多いことでしょう。特に、組み込み分野は基板やデバイスに触れる機会が多くあります。ちょっとした基板からFPGAが複数のるような高価なものまで色々ありますが、どんなものでも壊すとちょっと落ち込みます。そこで、基板を壊さないように気をつけることをまとめました。

基板を持つとき

部品が実装してある面を持たない

部品が実装してある面に触れると静電気で部品を壊すおそれがあります。端面など、部品に触れないように持ちましょう。

手渡ししない

渡す方、渡される方のいずれかが帯電していると、静電気で破壊につながるおそれがあります。机において渡すようにしましょう。

落とさない、ぶつけない

衝撃を与えると部品がとれたり、半田にクラックが入ったりすることがあります。一見、異常がないように見えても進行性のあるヒビが入っていることもあります。また、基板がなにかに触れたとき、静電気が発生して破壊に至る恐れもあります。

基板を置くとき

導電性の机に直置きしない

基板が帯電していた場合、抵抗の低い机との間で静電気が発生するおそれがあります。また、そのまま電源をいれると部品間でショートして破壊につながるおそれがあります。脚付きでない場合、静電マットの上に置くようにしましょう。

力をかけない・曲げない

立て掛けたり上から押したりすると基板が変形し、半田クラックが発生するおそれがあります。安定した場所で他のものに当たらないように置きましょう。

上にものを乗せない

部品にダメージを与えたり、部品同士がものを介してショートするおそれがあります。

電源投入時

PW(+)とGND(-)を間違えない

壊れます。電池、電源の挿し口、コネクタの挿し口など、向きやリード線の色をよく見て正しく接続しましょう。

PW(+)とGND(-)をショートさせない

基板から出るリード線をクリップで挟んで電源を供給する場合など、クリップ同士やクリップと基板が接触してショートすることがあります。挟んでいる部分を被覆したり、袋やテープで包んだりしてショートさせないようにしましょう。

定格外の電圧をかけない

壊れます。安定化電源で電圧を調整するときも、つまみを早く回すと急激に電圧が変化するので気をつけましょう。念の為、電源の出力の電圧をテスタで測ってから接続すると良いでしょう。

動作中

ケーブルやフレキを抜き挿ししない

挿抜時にピン同士がショートしたり、過電圧が発生したりして破壊につながります。電源を切ってから挿抜しましょう。

部品に触らない

電源を切っているときも同様ですが、動作中も部品に触らないようにしましょう。静電気以外にも電圧変動など破壊につながる現象が発生する恐れがあります。

その他

テープを勢いよく剥がさない

部品やリード線を固定するためにテープを貼ることがあります。このテープを貼ったり剥がしたりするとき、静電気が発生します。勢いよく剥がすと数kV~数十kVもの静電気が発生し部品を破壊します。どうしても剥がす場合はゆっくり慎重に剥がしましょう。

さいごに

以上よりわかるとおり、電子部品が壊れる要因として多いものは

  • 静電気
  • ショート(過電流)
  • 変形・衝撃

です。これらに気をつけて快適なエンジニアライフをお過ごしください。

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