はじめに
2020年アドベントカレンダー2日目からプログラミングネタではなくて恐縮ですが
計画的偶発性理論のご紹介を。
何の話? かというと
「自分の辿ってきた道から考えるキャリア形成」というお話。
数年前にこのお題でお話を頼まれたときに
この理論の存在を教えてくれた方がいて、「これこれ!」と思ったのです。
自分が辿ってきた道
私は元々エンジニアでした。
サービスログ✖️テキストマイニングを主業務とするバックエンド寄りのエンジニアで、
大学時代の研究経験を活かした業務でした。
その後ログから生まれるもう1つの作品=数値指標からサービスを評価するというプロジェクトで
エンジニアからプロジェクトマネージャーとして、社内で言う企画職にコンバートしました。
様々なサービス品質の定量評価を企画職として行う傍、周囲の企画職のほとんどは
ものづくりのプランニング・ディレクションのメンバーでしたので、チーム会では
PMBOKやらビジネスフレームワークやらの勉強会であまり自分の業務と関係が薄かったですが
新鮮で面白かったのでサービス評価側も極めにかかりつつ、そちらも色々勉強してみました。
その後結局ものづくりの企画職に移ったのですが、企画・デザイナー・エンジニアを主な構成メンバーとする
プロダクトマネージャーとなりました。
最後は、徐々に管掌範囲も広がっていって
サービスマネージャー、事業責任者
と任されていきました。
転機に何が起きたか?
元々所属していたのは大規模な組織でしたので
大きい意味では同じプロダクトの中で様々な役割を果たしてきました。
さて、役割が変わる時に何が起きたのか、上記の辿ってきた道の行間を補足説明します。
プロジェクトマネージャーにコンバート
そもそもサービスを定量評価するプロジェクトは隣のプロジェクトで、
隣の定例に面白そうだからと遊びに行ってるうちにボランティア労働のような関わり方をしておりました。
そんな関わり方でなぜプロジェクトマネージャーになったかというと
・プロジェクトマネージャーだった先輩が辞めた
・好きでよくやっていた飲み会の幹事などから仕切り屋っぽい感じが出てた
というおよそエンジニア成果と関係ない形で穴埋めを行なったのです。
ちなみに、上司からは開発と企画のどちらか選んでください、という意思確認はあったのですが
実はこの当時まだ年次が浅く、どっちを選んでも楽しそう以外に判断材料がない若者だったのです。
最後はノリでした。
ものづくりのプロダクトマネージャーへ
スキルが異なるものづくりの企画職で、なぜプロダクトマネージャーから入ったかというと
・そのプロダクトがまとまらず炎上した
・他のプロダクトマネージャーは手一杯だった
ということで、多少取りまとめ経験があり、ものづくりの勉強もしていた私がその取りまとめを行うことになったのです。
管掌範囲が広がったとき
その後より大きな責任を任された際は、
・組織変更によって枠が空いた
・社長が変わったことによって大シャッフルが行われた
などがありました。
計画的偶発性理論とは
さて、ここでようやくタイトルに紐づく話ができます。
キャリアに関するこの計画的偶発性理論とは、
キャリアの8割は偶然の出来事で決定される
というものです。
実際には「計画的」と付いている部分で続きがあって、
「そんな偶然の出来事で持たらされる機会に対して備えておくこと」
が理論の肝なわけなんですが、私にとっては「偶然の出来事で決定される」という部分のインパクトが大きく・・・。
しかし読者にお伝えする内容はやはり理論の肝の方です。
機会に対して備えるとは、以下の5つの行動指針に基づく行動だそうです。
①好奇心 [Curiosity]
②持続性 [Persistence]
③楽観性 [Optimism]
④柔軟性 [Flexibility]
⑤冒険心 [Risk Taking]
なるほど、そもそもプロジェクトマネージャーを任されたPJに関わったきっかけは
好奇心から隣の定例に遊びに行ったことであり、上司に問われた際に決めたのは
(ノリですが)冒険心であり、
自分が持とうと思っていたわけではないですが、
任されたものにのめり込んで深追いするような欠点とも言えるようなところが持続性に見えなくもなく、
たまに来るなんとも言えない差込案件の処理が柔軟性に見えなくもなかったのかもしれません。
楽観性に関しては、「新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考える」
ということだそうなので、キャリアに関してこういうことは考えたことはありませんが、
ユーザーに使ってもらえるかどうかのものづくりに関してはこういう考え方も好きです。
まとめ
もちろん評価される側というのは、評価する側のロジックを全て知っているわけではなく、
今でこそ様々なマネジメントを経験させていただいた私も
当時のマネージャー陣がどんな議論を経て私を任命してくれたのか
把握しているわけではありません。
むしろ任命に際してよく議論いただいた先輩方に対しては失礼にも聞こえる形で記載しております。
しかしながら、なぜ自分なのか、を自分なりに解釈し、それを後輩に伝えるために、
考え方をまとめていただいたこの理論は私にとってとても整っていて、納得感のあるものでしたし、
この話を何人かの仲が良いマネジメント層にしたところ、共感してくれる方が多かったです。
(もちろん自ら切り拓いていくタイプの方もいらっしゃいますし、私からすれば尊敬しかありません。)
最後に、私はサボり癖や、休みたくなる時だってあり、ザ・努力とは程遠い人間ですが、
人とちょっと話したりとか、ちょっと紹介されたものをかじって勉強してみる、というのは好きな方です。
この理論を踏まえた上で、自分の好きなことと混ぜ合わせて一言でまとめると
"出逢いを大切に"