この記事は、リンクアンドモチベーションAdventCalendar2024の15日目です
はじめに
初めまして。
株式会社リンクアンドモチベーション(LM)で中途採用をしています、羽尻です。
開発組織内の中途採用チームに所属しています。
私はプログラミング未経験・新卒入社1年目で思いがけずエンジニアの中途採用を担当することになり、2ヶ月が経ちました。
現在は、書類選考をしたり面接をセッティングをしたりエージェントと連絡を取ったりなど、採用のオペレーション業務に取り組んでいます。
配属当初は「なんで、私が!?」状態でしたが、それがなかなか珍しい経歴らしいことを知った今、「せっかくならその経験を発信して何かの役に立ちたい!」と思いこの記事を書いています。
今回は、この2ヶ月で私がやったことを3つにまとめてお伝えしたいと思います。
発見があったことや躓いたポイントも書いているので、私と同じようにエンジニア中途採用を1から始める方や未経験者に教える立場の方の参考になれば嬉しいです。
1. エンジニアリングを知る
エンジニア採用業務をするために、まずは技術用語を覚える必要がありました。
ここでいう技術用語とは、「プログラミング言語」「開発工程」「職種」などのことを指しています。
職務経歴書を読んで自社の採用要件と照らし合わせるには、もちろんエンジニアリングについての知識を得る必要があります。
私はこちらの本を中心に勉強しました↓↓
『採用・人事担当者のためのITエンジニアリングの基本がわかる本』
ここで大切にしていたのは、決して「よし、まずは自分もコードを読み書きできるようになるぞ!!」なんて思わないこと。
プログラミングを学ぶことによって技術用語をより深く理解できることはあるでしょうが、それでは未経験の私にとってはあまりにも遠回りでした。
エンジニアに必要なスキルと採用業務に必要なスキルは一致しない部分も大きいので、すぐに業務を担えるようになるため、あくまで"採用のための知識"として用語を身につけることに集中しました。
2. 社内組織を知る
続いて、社内の開発組織について理解する必要がありました。
- どんなチーム編成なのか
- 各チームは何をしているのか・これから何を目指していくのか
- チーム内での各メンバーの役割は何か
これらを理解した上で、ようやく「じゃあどのポジションにどんな人を採用していくか?」という話ができるわけです。
また、面談・面接をどなたにお願いするか考える際にも、これらの知識は必要になります。
ただ、私も開発組織に属してはいるものの、これがかなり難しい...
特に躓いたのは、役割(ポジション)と職種が別の概念であること。
同じチームに所属する2人でも、「AさんはテックリードだけどBさんはデザイナーやってる」みたいなことがしばしばあるわけです。
組織図を眺めているだけでは誰が何をやっているのか全く分からず、当初はとても混乱しました...
今でも絶賛勉強中ではあるのですが、開発組織への理解を深めていくためには以下のことができると考えています。
- 組織図だけでなく、職種の載ったメンバー表を作る
- キックオフなどの全体ミーティングでの発表を聞く
- メンバーの日報を読んでみる
- Qiitaなどメンバーが発信しているコンテンツを覗く
- 直接メンバーに仕事内容を聞きにいく
組織の状態は常に変化するので、理解をアップデートしていくために、上記のことは継続して取り組んでいく必要があると感じています。
3. 中途採用を知る
そしてもちろん、「中途採用」というものについても理解を深めなければなりませんでした。
就活の記憶が新しい私にとって、採用というものはなんとなく身近な印象がありました。
ただ、「採用=新卒採用」という認識だったために、中途採用にギャップを感じたことがたくさん...
決まったスケジュールがない
まずは、スケジュール感について。
弊社の中途採用は通年採用なので、選考ステップは候補者によりバラバラ。
毎日書類選考をしながら、それぞれの候補者に合わせて並行して選考を進めていく必要があります。いつ急に忙しくなるかもわかりません。
また、選考のステップだけでなく、候補者と接点を持ってから内定までにかかる期間もバラバラです。
1~2か月程度で内定が決まることもあれば、「転職を検討される時期になったら再度連絡します」と年単位で長期的にアプローチを続けることもあります。
エージェントとの密な関係
続いては、転職エージェントについてです。
エージェントについても大きなギャップを感じました。
今までは、エージェントはあくまで「企業と人材を繋いでくれるもの」という認識しかなく、ただ事務的に紹介と調整をやってくださる存在だと思っていました。
しかし、実際にやりとりをするようになると、弊社の求める人材について細かく擦り合わせを行ったり候補者情報を密に連携したりするなど、良い人材と出会い最終的にご入社いただけるよう共に考え並走してくれる仲間だという認識に変わりました。
エージェントの皆様とより良い関係を築くことが、より良い採用に直結するのだという学びがありました。
私で良いのか?問題
これは私が悩んだことといった感じなのですが...
当たり前ですが、新卒1年目の私からしたら候補者の皆様は全員人生の先輩。
技術力はもちろんのこと、社会に出てから何年も活躍されているというだけで自身より優秀であることは明らかです。
『私が選考するってなんか偉そうだよな...』
『こんなすごい方でも不合格なら、私なんかがこの会社にいて良いのか...?』
と思いそうになることもありました。
そんな時、採用チームの先輩に教わったのは、『自分とは切り離して、あくまで採用担当という立場でフラットに向き合うべき』ということです。
評価しているのだという高慢な気持ちにはならず、一人一人に感情移入しすぎず、自分と比べて落ち込むこともせず、あくまで客観的に候補者の方々と対峙するという心構えはとても重要だと感じています。
選社軸は人それぞれ
「就活軸」「選社軸」といった会社選びで重視される点についても、発見がありました。
前提として、会社を選ぶ際の軸は、ざっくりと以下の4つのカテゴリー(4P)に分けることができます。
これらの中でどれを大事にするのかは、もちろん人によって異なります。
ただ、中途採用だからこそ、「自分の経験を活かせるか」「さらにスキルアップできる環境か」「現職以上の給与がもらえるか」「家庭の都合に合わせた働き方ができるか」などの業務内容・ポジションや待遇というのは大きな軸となりえます。
そのため、「自分が就活生の時は、理念や社員の人柄に惹かれてLMに入社した!だからそこを押し出せば魅力が伝わるはず!!」という自分本位な考え方だけでは、候補者の心をなかなか動かせないわけです。
見極める部分は見極めつつも、エンジニアの方が各々大切にされている観点をきちんと知り最適なキャリアを一緒に考えていくことで、はじめて相思相愛の関係を築いていくことができるのだな、という気づきがありました。
このように、"中途採用" についてわかっていそうで全くわかっていなかった私にとっては、中途採用に驚きと発見を感じる毎日でした。
自分だからできること
このように、エンジニア中途採用チームに配属されてから2ヶ月の間、エンジニアリングを知り・社内の開発組織を知り・中途採用を知り、なんとか「私は採用担当です!」と言える状態にはなってきたように思います。
今後は、周囲のエンジニアリングのプロや採用のプロに遠慮なく頼りながら、それらの理解をさらに深めていきたいです。
そしてそれだけでなく、「非エンジニアの新卒1年目」だからこそできることで貢献していきたいなとも感じています。
未経験者の一番の強みは、"当たり前"の感覚を持ち合わせていないこと。
それゆえに、常識や慣例にとらわれず、斬新で柔軟な提案・改善をすることで、採用チームや開発組織に新しい風を吹かせられる存在でいれるのではないかと思います。
そして、自身の活動や経験を発信することでさらに組織の刺激となれたら嬉しいなと思い、エンジニアに交ざってこの記事を書いています。
ということで、エンジニア中途採用について何かしら気づきがあったり、私と同じような境遇の方の参考になっていたりしましたら嬉しいです。
お読みいただきありがとうございました!!