「上司に質問をすると、いつも相手を不機嫌にさせてしまいます…」
このような悩みを持つエンジニアは少なくないのではないでしょうか。実際、誰もが「こんな質問をして怒られたらどうしよう」と躊躇したことがあるでしょう。
ただ、もしかしたらその悩みは簡単に解消できるかもしれません。なぜなら、エンジニアがイラっとする質問の態度はある程度きまっているからです。質問者として適切な態度を理解することで、質問が改善されるはずです。
はじめに
まず、これは全員の共通認識だと思うのですが、大前提として『質問をすること』は難しいです。ですので、この記事ではあえて「良い質問」と「悪い質問」の違いには触れません。その手の議論にはすでに飽き飽きしているからです。
次に、エンジニアという生き物について説明します。多くのエンジニアは技術力を身につける必要があるため勤勉家な人が多いです。少なくとも私は「自分で学ぶ気のない人に厳しい方が多い」イメージを持っています。
つまり次のような質問(もはや質問でもありませんが…)は「依頼」としてお金を出して解決するように苦言を呈されます。
・1から教えて欲しい
・課題・宿題を解いて欲しい
・代わりに何か作って欲しい
私がエンジニアに「激おこされた態度」5選
前置きが長くなり申し訳ございません。それでは本題です。「態度」と言われても曖昧な表現になってしまうかもしれませんので、分かりやすいように「私が質問に入れてしまっていたキーワード」と合わせてご紹介します。
「初心者(駆け出し)です。」
1つ目は「初心者です」です。
まず、相手にとって私が初心者であるこは、心底どうでもいいことです。まったく興味ありませんし、質問に対して何の関係もありません。「初心者だから教えてもらえるだろう」は通用しません。こんな免罪符が付いた「やってもらおう」「教えてもらおう」が見え見えな質問は嫌われる傾向にありました。
質問の内容に関わらず、冒頭で損をします。
エンジニアの声
・教えてもらう気まんまんだなぁ…
・お前が初心者なのは関係ない。
【コラム:自分のレベルに合った回答が欲しい?】
こういうと、決まって「自分のレベルを相手に知ってもらうことで、自分に合った回答を得られるかもしれませんよ?」という意見が出てきます。一理ありません。なぜなら、それは相手に負担を強いることが前提になるためです。
つまり、それはこういうことを言っているワケです。
「初心者である自分にも分かるように説明してくれ。」
非常に失礼な話ですよね。そもそも質問者は相手に気を遣わせるべきではありません。
それでも自分のレベルに合った回答が欲しいということであれば、それは質問の仕方を変えるべきです。また、自分が初心者であることが分かっているならば、より基本的なことを聞くのが道理でしょう。算数でも、まずは足し算・引き算を覚えてから、掛け算・割り算を習うものです。
「基本的なことかもしれませんが…」
2つ目は「基本的なことかもしれませんが」です。
まず、誤解して欲しくないのは、ほとんどのエンジニアは基本的なことを聞いても怒らないです。ただ、そんなエンジニアでも「基本的なことかもしれませんが…」を付けられるとイラっとするかもしれません、ということです。
「基本」というものは質問の前に調べてくるものだからです。もし事前に調べていて、それでも分からなかったとしてもこの一言が付くだけで「何も調べずに質問してきた感」が出てしまいます。これ以上に余計な一言はありませんでした。
エンジニアの声
・基本的なことも分からないアナタは何が分かっているのでしょう
・(基本的なこと)だったら自分で調べてくれよ…
【コラム:質問者にも最低限の知識が必要】
「何も知りません」ではそもそも質問ができません。なんとか質問できたとしても欲しい回答は得られないでしょう。なぜなら、何も知らないということは、自分が何を分かっていないか分からないからです。俗にいう「分からないことが分からない」状態で、これでは的確な質問ができません。
実は、基本的なことが分かっていない、ということが分かっているだけで、それはアドバンテージです。基本が分かっていないことが分かっているなら、まずは自分で調べてみましょう。ほんの少し調べるだけでも、質問のしやすさはグッと上がるはずです。
「〇〇について調べたのですが、△△がイマイチ分かりませんでした。××××だと認識していますが、合ってますでしょうか?」
どうでしょう、相手が Yes or No で回答できるシンプルな質問になったでしょう?
「早めの回答をお願いします!」
3つ目の態度は「早めの回答をお願いします」です。
これは過去の質問の中でも一番怒らせたものになります。相手からすれば「なるべく早くやれ」と命令されているようなものです。そもそもとして、質問者は回答期限を相手に要求できる立場にいません。
また、私が急いでいることも相手には関係がありませんので、正直これも「知らんがな」と思われてしまいました。
仕事での依頼や、有償のお問い合わせ窓口を利用しているのであれば、期日を設けることも大事かもしれませんが、それでもこんな言い方はしませんよね。
エンジニアの声
・急いでるとか知らんがな
・コイツ、何で俺に命令してくるんや。
【コラム:早めに回答をもらいたいときは制約条件にする】
ただ、どうしても早めの回答が欲しいときはあるでしょう。そういうときは、質問に条件をつけることをオススメします。
例えば、「明日までに解決したいため、汎用性や情報の確かさは重視しません」や「条件Aが達成できれば、条件Bは無視して構わない状態です」などです。
この質問だと、個人的に急いでいることを強調せずに、早めの回答が欲しそうであることが伝わります。また、回答の質がどのくらいでいいのか分かりやすいので回答を得られやすくなるでしょう。
「こんな状況のためご配慮ください」
4つ目の態度は 「ご配慮ください」です。よくあるのは、「忙しいため返信が遅くなります」「外出中のため開発環境が整えられません」などでしょうか。
これも「知らんがな」って話ですよね。それは私の都合ですし、それに対して回答者が私にできることは何もありませんし。
エンジニアの声
・え?何で配慮せなならんの?
・もうそれは言い訳やん
「いろいろ調べましたが分かりませんでした」
5つ目の態度は「いろいろ調べましたが分かりませんでした」です。これは、どんな情報を見て何が分からなかったのかを記載できていれば問題ないと思います。私がよくやっていたアカンのは、「いろいろ調べましたが」って書いてあるのに何を調べたか記載しなかったことです。
だって回答者が「ここ参考になりませんか?」と技術記事付きで回答しても、私に「そこはもう見ましたw」とか言われるわけですよ。もう発狂されます。
エンジニアの声
・いや…その内容が知りたいねんけど
・「私は頑張ったんですけどね」みたいなのやめよ
おわりに
上記、なんとなくでも共感いただけると嬉しく思います。また、ほかにも「こんな質問はイラつく!」みたいなのがあればコメントで教えていただけると幸いです。
以上です。