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アウトプットをしない人々は否定しかできないって話。

Last updated at Posted at 2023-06-13

「俺は、自己啓発本が大っ嫌いや!百歩譲って参考にするのはいいとして、読んだだけで全部分かったつもりになるバカが量産されるからな。」

私が所属している会社の中でも、特に高い技術力を持った先輩が言った言葉です。普段は気が小さいのに、私の前だけ気が大きくなってしまう、そんな先輩に教えてもらった『アウトプットの本質』についてお話したいと思います。



アウトプットをしない人々

少し前、起業ブームが巻き起こり、さんざん煽るようなメッセージでたくさんの本が出版されましたね。皆さんの記憶にも新しいのではないでしょうか。

・これからは、自分の好きに生きていく。
・走りながら考える!悩む前に起業しろ!
・一般論は跳ね返せ、人の話は聞かなくていい。



今でもこれらの考え方は生きていると思うのですが、はて、共感していた人たちが起業した会社はいったいどこにあるのでしょうか。

本を読んだだけで、「確かにその通りだ!」と分かったつもりになってしまい、あまつさえ、SNSに「みんなも起業したほうがいいよ!」なんて発信するやからまで現れる。「会社のコマはやめよ?」「自分の力で稼ぐ力が必要だ!」と、そう煽り立てる本人は実際にはなにも行動していないわけです。

こういうものに対して、うちの先輩は「おうおうおう!そこまで言うなら自分でもやってみたらどうや!」と、1人で怒っているわけです。



そんな先輩が、口を酸っぱくして言っていること、それが「分かったつもりになるな、実際に行動してアウトプットしろ!」です。



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では、アウトプットの正体とは何なのでしょうか。先輩いわく、それは『自分でやってみること』+『人に教えること』だというのです。もう少し簡単に言えば、自分でやったことを言語化することです。

「よく言うだろう、人に教えることで、理解度は3倍以上になると。あれだ、あれ。」「あとは熱意だ!熱意があれば何でもできる!」とワケの分からない理論を展開していましたが、実はこれ、アメリカ国立訓練研究所の研究が発表している、学習方法と平均学習定着率の関係を表す「ラーニングピラミッド」という図でも同じことが言われています。あ、熱意のほうじゃないですよ、人に教えることが大事ってことです。

出典:キャリア教育ラボ. “平均学習定着率が向上する「ラーニングピラミッド」とは?”(2018/07/12) - https://career-ed-lab.mynavi.jp/career-column/707/



パッと見、上部4つがインプット、下部3つ(アクティブ・ラーニング)がアウトプットのようにも見えます。研究結果によれば、いくら勉強してもなかなか成果が出ずに悩んでいる人は、このアクティブラーニングが不足している可能性があるそうです。

ラーニング・ピラミッドの最下層にある「他の人に教える」は、自分でしっかりと内容を理解していなければなりません。より自発的で積極的なアプローチが必要とされるため、実践を通して学ぶことができるようです。先輩は、エンジニアのアウトプットとは、下の2段階のことだと考えていたようです。



教えることによって理解度が90%になるということも驚きですが、本を読んだだけでは理解度が10%程度にとどまるというのも驚きですよね。そりゃ、自己啓発本を読んだだけの人がトンチンカンな発言をするのも納得です。彼らはなーんも理解していないのですから。



先輩に教わったゼルダの伝説の面白さ

話は変わりますが、最近はじめて『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』というゲームをプレイしました。最近新作が発売された「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」の前作です。

きっかけは先輩との会話でした。

「そういやお前、ゼルダの伝説やってるか?」
「いえ、やってないっすけど、確かそれ、1人ゲーっすよね、俺そういうタイプのゲームはあんまり…」
「そういうところだ」
「ぇ」

「明日、前作のブレワイを貸してやる、1日やってみろ。オープンワールドが最高で、自由な探索ができるのに、いたるところに謎や秘密が隠されてて、かつダイナミックな地形や景色が目の前に広がって<中略~2000文字~>感情が揺れ動く展開に一体感を味わえるんだ!」



で、押し付けられてに2時間ほどプレイしてみたところ…

おもしれぇぇぇぇええ!これがバカみたいに面白いわけですよ。その日は1日で8時間くらいぶっ通しでゲームしました。私はこれまで「これからはスプラトゥーンみたいなオンラインありきの時代よ」「そもそも1人ゲーってやる意味なくない?クリアしたら終わりやん。」と勘違い野郎になっていたのかと怖くなってしまったわけです。



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「先輩、この前はすいませんでした。」

「ん?」

「ゼルダ、メッチャ面白かったです。自分で買ってしまいましたのでお返しします。なんだか私恥ずかしくなりました、実際にやってみるって大切ですね。」

「そうだろう!そうだろう!俺なんてプレイ時間1000時間超えてるからな!ここから長いぞー、クリアしてからが本番だからな!ブレワイはゼルダシリーズの中でも屈指の名作だからな!いや、俺は時のオカリナのほうが<以下略>」



「素人は黙っとれ」と言われないために

先ほどの話で、先輩は私にゼルダをオススメしたことで、アウトプットをしたと言えるでしょう。そして私もまた、インプットし誰かにアウトプットすることでしょう。



これはゲームに限った話ではありません。エンジニアにも同じことが言えるなぁと思いまして、例えば、新しい技術が出たからといって、過去のものが不要になることはありませんし、新しいというだけで偉い・凄いというのは違うわけじゃないですか。実際に触って、比較して意見しないと「(なにいってんだこいつ?)」になるんだなぁと

情報誌にも、「今後はこの言語が主流になる」とか「こういった技術が世界を変えるかもしれない」などの情報がありますが、それは「本当に…?ちょっと触ってみるか」→「おいおい、マジやんけコレはやべぇぜ」となるまでが学習、そこから同期、先輩、SNSに「こんなのやってみた」をアウトプットできれば、理想ということですね。



で、アウトプットを怠るとどうなるか…

ChatGPTが出たときに、実際に使ったことがない人ほど「子どもが自分で考える機会を失うから、子どもには使わせないほうがいい」なんて的外れなことを言い出しましたよね。

これは、「理解の浅い状態では、満足に自分の意見を発信することすらできない。」もしくは「間違ったことを言ってしまう。」という、いい例だと思いました。自分が分かったつもりになるだけならまだマシな方で、別のものを否定したり、間違っていることを大きなこえで正しいかのように発信することは非常に危険です。

最近では「素人は黙っとれ」ですら、炎上してしまうようですが、実際に触っている人と触っていない人の間には、コミュニケーションでは埋めきれないほどの認識の違いがあるということです。



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で、このタイミングでゼルダに面白れぇぇぇえ!となってる私って、もしかしてこれから時間が無限に溶けるんじゃないでしょうか…有識者の人、教えてください。



以上です。

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