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Delphiの開発の進め方(入門)

Last updated at Posted at 2021-02-24

#はじめに
この記事はWIndowsアプリケーションをDelphiで作成する際の基本的な進め方を説明する

#進め方目次

  1. プロジェクトとユニットを作成
  2. ビジュアルプログラミング
  3. コードの記述
  4. コンパイル

##プロジェクトとユニットを作成
####プロジェクトとユニットについて
プロジェクトとユニットの関係性は以下のように、各ユニットをプロジェクトでまとめている

プロジェクト
  ├ ユニット1
  ├ ユニット2
  ├ ユニット3

プロジェクトはアプリケーションやシステムのことを指し、ユニットはそのプロジェクトを機能別、役割別に分けているものである。
そのため、それぞれのファイル名は以下にするとよい

ファイル ファイル名
プロジェクト 作成したいアプリケーションを表す名前
ユニット アプリケーション内での役割や機能を表す名前

####作成方法

「ファイル」>「新規作成」を選択し、該当するメニューを選択する

作成するファイル 選択するメニュー
プロジェクト Windows VCL アプリケーション - Delphi
ユニット(フォームあり) VCL フォーム - Delphi
ユニット(フォームなし) ユニット - Delphi

※ プロジェクトを作成した際は自動的にユニット(フォーム)も作成する

その他のメニューの種類と説明については以下
参考:[新規作成]([ファイル]メニュー)

##ビジュアルプログラミング
Delphiの開発は「ビジュアルプログラミング」と「コードの記述」と2つの方法で開発していく。
ビジュアルプログラミングとはマウスでコンポーネントという部品をフォームにドラッグ&ドロップしてアプリ画面を作成する
前提として、フォーム付きのユニットに対して行う

####フォーム画面とコード画面の切替
F12を押すと画面が切り替わる

フォーム画面
image.png
コード画面
image.png

####フォームのプロパティ設定
F11を押してオブジェクトインスペクタを表示する
image.png

####コンポーネントの配置
フォーム画面の状態でCtrl + Alt + Pを押してパレットを表示する
image.png

ここでは例としてTButtonを配置する

Standardを押す
image.png

TButtonを押して、フォームにドラッグ&ドロップする

image.png

####プロパティの設定
オブジェクトインスペクタで以下のCaptionを変更する
image.png

フォームに置かれたボタンの文字が変更される
image.png

その他のプロパティについてはHELPを参照する
※HELPはF1で表示される

##コードの記述
上記のビジュアルプログラミングを実施後にコード画面を開くと以下のコードが記載されている

test.pas
unit test;

interface

uses
  Winapi.Windows, Winapi.Messages, System.SysUtils, System.Variants, System.Classes, Vcl.Graphics,
  Vcl.Controls, Vcl.Forms, Vcl.Dialogs, Vcl.StdCtrls;

type
  TForm1 = class(TForm)
    Button1: TButton;
  private
    { Private 宣言 }
  public
    { Public 宣言 }
  end;

var
  Form1: TForm1;

implementation

{$R *.dfm}

end.

ここでは例として、「実行ボタンを押したらメッセージが表示される」コードを記述する。

####イベントとは
まず、「ボタンを押したとき」に何かをしなければならないことをDelphiに教えなければならない。
これをイベントという。
他には、「フォームを消したとき」「キーボードが押されたとき」などがある

####イベントの設定
オブジェクトインスペクタからTButtonを選択する
image.png

イベントを押す
image.png

今回は「ボタンを押したとき」なのでOnClickの設定値の入力箇所をダブルクリックする

image.png

Button1Clickというイベントが設定された
image.png

コード画面にも追加されている]

procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);
begin
//ここに処理を記載する
end;

####処理内容を記載
追加されたコードの枠に処理内容(メッセージを表示する)を記載する

test.pas
unit test;

interface

uses
  Winapi.Windows, Winapi.Messages, System.SysUtils, System.Variants, System.Classes, Vcl.Graphics,
  Vcl.Controls, Vcl.Forms, Vcl.Dialogs, Vcl.StdCtrls;

type
  TForm1 = class(TForm)
    Button1: TButton;                         //コンポーネントの配置時自動入力
    procedure Button1Click(Sender: TObject);  //イベント設定時自動入力
  private
    { Private 宣言 }
  public
    { Public 宣言 }
  end;

var
  Form1: TForm1;

implementation

{$R *.dfm}

procedure TForm1.Button1Click(Sender: TObject);
begin
  ShowMessage('実行ボタンが押されました')
end;

end.

##コンパイル
F9を押すとコンパイルが実行され、アプリケーションが表示される
image.png

実行ボタンを押すとメッセージが表示される
image.png

右上の「×」ボタンでプログラムが終了する
Ctrl + F2で強制終了させる事も可能(メモリの破棄等が行われないので注意)

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