その昔、インストーラーが日本語に対応していなかった頃のクセと余計なパッケージをインストールしたくないという気持ちがあって、今でもセットアップ言語は英語(en_US.UTF-8)で行なってしまう事が多々あります。
そんな英語環境でセットアップしてしまった環境で日本語が使えるまでのメモです。今回実際に作業を行ったのはLubuntu16.04です。
パッケージのインストール
まずは必要なパッケージをインストールします。Ubuntuの場合はcheck-language-support
コマンドを使えば必要なパッケージを取得できますので一気にインストールが可能です。※Ubuntu12の時でもこのコマンドは使えたように記憶しています。
check-language-support
コマンドのヘルプには以下のように書かれています。
returns the list of missing packages in order to provide a complete language environment
これをgoogleで翻訳してみると「完全な言語環境を提供するために、欠落しているパッケージのリストを返します」とのことです。
check-language-supportを試してみる
check-language-support
コマンドを実行するとどのような結果が得られるのか見てみたいと思います。
以下が実行した時の結果です。必要であろうパッケージが表示されているのが分かります。よく見ると英語のスペルチェックぽいものも含まれています。他の言語も含めて大量に表示されると思ったのですが日本語以外のものは含まれていないようです。
$ check-language-support
fcitx-frontend-gtk3 fcitx-frontend-qt4 fcitx-frontend-qt5
fcitx-mozc firefox-locale-ja fonts-takao-gothic
fonts-takao-mincho hunspell-en-au hunspell-en-ca
hunspell-en-gb hunspell-en-za language-pack-gnome-ja
language-pack-ja
オプションなしでも日本語以外の言語は含まれていないようですが-l
オプションを指定する事でより確実に日本語に限定することができます。-l
オプションを指定した結果は以下のようになります。
$ check-language-support -l ja
fcitx-frontend-gtk3 fcitx-frontend-qt4 fcitx-frontend-qt5
fcitx-mozc firefox-locale-ja fonts-takao-gothic
fonts-takao-mincho language-pack-gnome-ja
language-pack-ja
インストール
check-language-support
コマンドの結果を利用してパッケージをインストールします。
$ sudo apt-get update #念のため
$ sudo apt-get install $(check-language-support -l ja)
これで日本語に必要なパッケージはインストールされました。
IMEの変更
IMEを変更します。check-language-support
コマンドを実行した際にfcitx-mozcが含まれていた事を確認していますのでfcitx-mozcを有効にしたいと思います。
まずim-config
コマンドを使ってセットアップされているIMEを表示します。※GUIから行う場合は Preferences → Language Supportを開きKeyboard input method systemからfcitxを選びます。
$ im-config -l
fcitx xim
fcitxに変更します。
$ im-config -n fcitx
sudo reboot
でリブートするかsudo pkill X
でウィンドウシステムを再起動します。
これで完了!…と思ったらそうにはならないようです。mozcを有効にして変換キーに「半角/全角」キーを割り当てる必要があるようです。
どこかの画面で設定をするんだと思うんですが設定ファイルを強引に変更して対応したいと思います。※ちなみにどこかの画面はPreferences → Fcitx Configurationにあります。設定ファイルを強引に変更するよりもこちらから行う事をオススメいたします。
以下のコマンドはfcitxを終了させて設定ファイルを変更するものです。リスクも高いので本当にオススメしません。それでも書いているのは私がコピー&ペーストで設定を完了させたいのと、設定ファイルどこだっけなーと探すときの手がかりのためです。
$ pkill fcitx
$ sed -i "s/mozc:False/mozc:True/" .config/fcitx/profile #mozcを追加にする。
$ sed -i "s/^#TriggerKey=.*/TriggerKey=ZENKAKUHANKAKU/" .config/fcitx/config #変換キーを半角/全角キーに変更
$ sudo pkill X
これで半角/全角キーでmozcが起動し日本語が入力できるようになった事を確認します。