Bluetoothマウスでポインターを操作しようとすると頻繁に引っかかる
最近のPCはBluetoothが搭載されているのが当然なので、基本的にBluetoothマウスを使っています。USBレシーバを使用するマウスはUSBポートを1つ消費してしまうのが嫌ですし、最近のBluetoothマウスは省電力化が進んでいて、とても電池の持ちがよくなっています。
さて、仕事用のノートPCでBluetoothマウスを使っていると、マウスでポインターを動かそうとした時、動かせるようになるまで1~2秒のタイムラグがあり、引っかかったような状態になる現象が頻発していました。
1~2秒とはいえポインターがすぐに動かないのは非常にストレスフルなので、原因とその対処方法が無いかを調べることにしました。
原因は省電力機能にあり
色々と問題の切り分けをして、
- マウスを替えても同様の現象が発生するので、マウスの問題ではない
- Bluetoothイヤホンを接続して音楽を流していると、現象が発生しない
という事から、どうやら原因はPCのBluetooth(正確にはそれが接続されているUSB)の省電力機能である事がわかりました。
下記のページを参考に、Bluetoothデバイスの「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」という項目をOFFにしたところ、ポインターが引っかかる現象はピッタリと収まりました。
どうやら、省電力のため積極的にBluetoothチップの給電をオフにしすぎているため、ちょっとマウスを使わないだけでBluetoothチップの電源がOFFになり、次にマウスを動かした時に電源がONになるのを待つ必要が出て前述のラグが生じるようです。Bluetoothイヤホンで音楽を流していると常時Bluetoothチップを使っている状態になるため、給電がOFFになることがなく、現象が発生しないわけです。
殆どPCは電源に繋いで使用していますし、そこまでカツカツの省電力は正直不要なので、この項目はOFFで運用することにしました。
大型アップデートで再発
この設定変更で幸せになっていたのですが、先日リリースされたWindowsの大型アップデート [Windows 10 May 2020 Update]
(https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10) を適用したところ、問題が再発している事に気づきました。
大方大型アップデートでドライバの設定がリセットされたのだろうと思い、再度前述の設定をOFFにしようと設定画面を開いたところ…
なんと、「電源の管理」タブが消失しています。大型アップデートを適用する前は確かに項目が存在していました。
なぜそういう余計なことをするのでしょうか。最近のMicrosoftはイイ感じだったのに、これにはガッカリです。
それはともかく、このままではストレスで禿げかねないので、他の対処方法を探すことにしました。
「詳細な電源設定の変更」でUSBセレクティブサスペンドを無効化する
他の対処方法を調べたところ、前述と同様の省電力機能の無効化設定として、「詳細な電源設定の変更」でUSBセレクティブサスペンドを無効にする、という方法があることがわかりました。この設定はデバイス毎ではなく、USBデバイス全体で省電力を無効にする設定になってしまうようですが、背に腹は代えられません。
「詳細な電源設定の変更」は、タスクトレイのバッテリーアイコンの右クリックメニューから「電源オプション」を選択→「プラン設定の変更」→「詳細な電源設定の変更」でアクセスできます。
早速項目を開いたところ…
またしても項目(USBセレクティブサスペンドの設定が含まれるUSB設定の項目)がありません。どうやらノートPCのベンダーによっては詳細な電源設定の項目を制限しているところがあるようです。
設定項目が存在しない場合、「詳細な電源設定の変更」のUSB設定の項目を有効にする
幸い、「詳細な電源設定の変更」のUSB設定の項目はレジストリを変更することで復活させることができます。
※レジストリの変更は自己責任でお願いします。
具体的には、レジストリエディタで
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power\PowerSettingsを開く
- その中のキー2a737441-1930-4402-8d77-b2bebba308a3\48e6b7a6-50f5-4782-a5d4-53bb8f07e226を開く(なんじゃこのマジックナンバーは)
- 右クリック→「新規」→「DWORD(32ビット)値」で「Attributes」という名称の値を作成
- 「Attributes」をダブルクリックし、値のデータを「2」に変更する
以上の変更を行い、再度詳細な電源設定の変更を開くと、
無事、設定項目を出現させる事ができました。
この項目の「USBのセレクティブサスペンドの設定」を無効にすることで、再度ポインターがひっかかる現象をなくすことができました。(一応気分的にバッテリ駆動の時は有効にしてあります。)