概要
GitHubのtmux公式レポジトリから最新のソースコードをダウンロードして、ビルドとインストールを行います。
更新履歴
- 2019/02/08追記:
- Ubuntu 16.04でも同様の手順での導入が可能なことを確認しました。
- 2019/04/29追記:
- 必須パッケージにautomakeを追加しました。@leica19 さん、コメントありがとうございました。
- Ubuntu 19.04でも同様の手順での導入が可能なことを確認しました。
- 2019/06/24追記:
- 必須パッケージにbisonを追加しました。@kalafinalice さん、コメントありがとうございました。
- Ubuntu 18.10でも同様の手順での導入が可能なことを確認しました。
- CentOS 6、CentOS 7における導入手順を新たに追加しました。
- 2019/10/05追記:
- CentOS 8でも同様の手順での導入が可能なことを確認しました。
注意事項
最新ということはつまりリリース前の開発中バージョンとなるため、バグが多く含まれる可能性があります。まともに動かなかったりしてもこちらに石を投げてこないでください……。
『それはさすがに不安なんでバージョン指定してインストールしたい』という場合には補記のあたりを参照してください。
また、tmuxを使っていて『ペインの境界線がおかしな表示になっていて画面が崩れる』という場合には、ターミナルエミュレータの文字幅に関する設定を変えるかtmuxビルド時に追加でパッチを当てると解決するかもしれません。
前提
インストール先
インストール先が/usr/local/
配下となるようにしています。
これによって、OSバンドル版のtmux(/usr/bin/tmux
)と共存させることが可能です。
なお、本手順ではシェルの環境変数$PATH
において、/usr/local/bin
の順序が/usr/bin
よりも先にあるものとします。
作業ディレクトリ
ダウンロードとビルドはどこのディレクトリで実施しても構いません。
本手順においては/usr/local/src
配下で行っています。
なお、本手順では一般ユーザが/usr/local/src
への書き込み権限を有しているものとします。
手順
Ubuntuの場合
Ubuntu 16.04, 18.04, 18.10, 19.04での動作を確認しています。
必須パッケージのインストール
sudo apt update
sudo apt install git automake bison build-essential pkg-config libevent-dev libncurses5-dev
ソースコードのダウンロード
cd /usr/local/src/
git clone https://github.com/tmux/tmux
ビルド
cd ./tmux/
./autogen.sh
./configure --prefix=/usr/local
make
インストールと確認
sudo make install
which tmux # /usr/local/bin/tmux となっていることを確認
tmux -V # tmux next-3.1 (記事編集時点)
CentOS 6の場合
rootアカウントにスイッチ
su -
必須パッケージのインストール
yum check-update
yum groupinstall "Development Tools"
yum install libevent2-devel ncurses-devel
ソースコードのダウンロード
cd /usr/local/src/
git clone https://github.com/tmux/tmux
ビルド
cd ./tmux/
./autogen.sh
./configure --prefix=/usr/local
make
インストールと確認
make install
which tmux # /usr/local/bin/tmux となっていることを確認
tmux -V # tmux next-3.1 (記事編集時点)
CentOS 7、CentOS 8の場合
rootアカウントにスイッチ
su -
必須パッケージのインストール
yum check-update
yum groupinstall "Development Tools"
yum install libevent-devel ncurses-devel
ソースコードのダウンロード
cd /usr/local/src/
git clone https://github.com/tmux/tmux
ビルド
cd ./tmux/
./autogen.sh
./configure --prefix=/usr/local
make
インストールと確認
※whichコマンドが入ってないケースがありうるのでそこだけ要注意
make install
which tmux # /usr/local/bin/tmux となっていることを確認
tmux -V # tmux next-3.1 (記事編集時点)
補記
ただ単に『現時点の最新の状態でビルドができさえすればいい』のであれば、
git clone --depth 1 https://github.com/tmux/tmux
としてしまってもいいと思います。
また、最新ではなく特定バージョンをビルドしたいなら、例えばtmux 2.9a
であれば
git clone -b 2.9a https://github.com/tmux/tmux
とすればよいでしょう。
これら両方を組み合わせてもいけます。
git clone -b 2.9a --depth 1 https://github.com/tmux/tmux
さいごに
tmuxの開発が進むにつれて必須となるパッケージが増える傾向にあります。
必須パッケージで足りないものがあるのを見つけた際にはぜひコメント等で教えてください!