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initまとめ(ざっくり)

Last updated at Posted at 2019-09-07

initとは

  • initは他のプロセスを起動させる役割を持っており、全てのプロセスの親である
  • Linuxカーネルの起動後、一番最初に起動される
  • PIDは1が付与される

initの確認

  • PIDが1かどうかの確認
$ ps 1
  PID TTY      STAT   TIME COMMAND
    1 ?        Ss     0:01 /sbin/init maybe-ubiquity
  • 全てのプロセスの親になっているかどうかの確認
$ pstree
systemd─┬─accounts-daemon───2*[{accounts-daemon}]
        ├─atd
        ├─cron
        ├─dbus-daemon
        ├─irqbalance───{irqbalance}
        ├─login───bash
        ├─lvmetad
        ├─lxcfs───2*[{lxcfs}]
        ├─networkd-dispat───{networkd-dispat}
        ├─polkitd───2*[{polkitd}]
        ├─rsyslogd───3*[{rsyslogd}]
        ├─snapd───11*[{snapd}]
        ├─sshd───sshd───sshd───bash───pstree
        ├─systemd───(sd-pam)
        ├─systemd-journal
        ├─systemd-logind
        ├─systemd-network
        ├─systemd-resolve
        ├─systemd-timesyn───{systemd-timesyn}
        ├─systemd-udevd
        └─unattended-upgr───{unattended-upgr}

initの種類

名前 説明
SysVinit ・最初期のinit
・プロセスの起動を並列処理できないといった欠点を持つ
launchd ・2005年に登場
・macOSで採用されている
Upstart ・2006年に登場
・SysVinitと完全な互換性を持ちながらも並列処理に対応していた
・しかし、プロセスが起動する条件を設定ファイルに記述する必要があり、条件が揃うと無条件で起動/停止されるため、不必要な操作が行われる可能性があった
Systemd ・RedHat社のLennart Poettering、Kay Sieversらによって2010年にリリースされた
・起動を高速にし、設定をシンプルにすることを設計思想としている
・批判的な意見もあったが、2011年頃からFedoraを皮切りに主要なLinuxディストリビューションで採用され始めた
・RHEL、CentOS、Debian、Ubuntu、Arch Linux等で採用されている
・Upstartと違い、必要なプロセスのみを起動できる作りになっている
・並列処理が可能
OpenRC ・Gentoo Linuxで採用されているinit

SysVinit/Upstartの起動の流れ

  • SysVinit/Upstartではサービスと呼ばれる単位で処理を管理している
  • 起動の流れとしては、まず/sbin/initがPID=1として実行され、その後、/etc/inittabによって2つのファイルが実行される
  • まず1つ目は、/etc/rc.d/rc.sysvinitによってシステムの初期化(ファイルシステムの整合性チェック、マウント処理、スワップの有効化等)が行われる
  • そして2つ目は、/etc/rc.d/rcによって/etc/init.d/以下に存在するファイルが順番に実行され、サービスが起動される
  • また、SysVinit/Upstartはserviceコマンドによって操作することができる

Systemdの起動の流れ

  • SystemdはUnit(後述)と呼ばれる単位で処理を管理している
  • Systemd環境でも/sbin/initは存在するが、大抵は/lib/systemd/systemdへのシンボリックリンクとなっている
  • 起動の流れとしては、まず/usr/lib/systemd/systemdが起動する
  • その後、Unitの依存関係を検索し、有効化すべきUnitの一覧が作成される
  • 一覧を基に、順序関係に基づいてUnitを順番に有効化する
  • 順序関係を持たないUnitは並列に起動処理が行われる
  • ちなみに設定ファイルは/usr/lib/systemd/system/etc/systemd/systemに配置されている
  • 前者はシステムが用意したデフォルトの設定ファイルで、後者は管理者がカスタマイズするための設定ファイルである
  • 同名の設定ファイルがある場合、/etc/systemd/systemが優先される
  • また、Systemdはsystemctlコマンドで操作することができる

Unitとは

  • /usr/lib/systemd/system/etc/systemd/system以下に配置されているファイルは、拡張子が主に以下の5つのどれかになっており、拡張子によってUnitの種類が判別される
Unit 説明
service サービス(デーモン)
target ターゲット(複数のUnitをグループ化したもの)
mount マウントポイント
swap スワップ領域
device デバイス

journald

  • journaldはSystemd環境で標準で提供されているログの管理サービスで、システムやサービスのログを収集している
  • また、Linuxではrsyslogというログの管理サービスが存在するが、これはjournaldが必要に応じてrsyslogに転送している
  • また、journaldは、journalctlコマンドで操作することができる
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