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DNSルートサーバまとめ(ざっくり)

Last updated at Posted at 2022-01-24

DNSルートサーバとは

  • DNSにおいてドメイン名前空間の頂点に位置し、TLDの名前解決を担当している
  • DNSルートサーバは全世界で13クラスタ存在する
    • それぞれのDNSルートサーバはクラスタとして冗長化されているため、実際に稼働しているサーバ台数は550台を超えると言われている
    • また、同一クラスタ内のサーバであっても地理的に離れており、世界各地に分散されていることが多い
  • DNSルートサーバはアルファベット順でa.root-servers.netからm.root-servers.netまで割り振られている
  • 最新のDNSルートサーバのリスト(named.cache)はICANNの下部組織にあたるInterNICから配布されている
  • DNSルートサーバが13クラスタである理由
    • DNSがUDPを使用する場合のデータグラムのサイズを512オクテットに制限しており、DNSのクエリ応答のパフォーマンスを考慮して決定された
    • 512オクテットを超えるとTCPフォールバックが行われ、UDPではなくTCPが使用される
    • そのため、3ウェイハンドシェイク等のトラフィックが発生し、サーバに余分な負荷がかかり、これを避けるために13クラスタに調整された
    • しかしIPv6やDNSSECへの対応を考慮すると512オクテットの制限が足枷となるため、EDNS0が考案された
    • ちなみにこの512オクテット制限の仕様は、IPv4が最低限保証するMTUが576オクテットでそこから64オクテットのIPヘッダを差し引いた値である
  • ルートサーバの情報を確認する場合、https://root-servers.org/が便利

DNSルートサーバ一覧

※ サーバ所在地が「-」の項目はエニーキャストによる負荷分散を行っている

頭文字 管理している国 管理している組織 組織の概要 サーバ所在地 使用ソフト
a アメリカ VeriSign かつてはCAも運営していたが現在はSymantecに売却済み - BIND
b アメリカ ISI(情報科学研究所) 過去にジョン・ポステルも所属しており、ARPANETの管理や運営を行っていた アメリカ BIND
c アメリカ Cogent Communications ISP - BIND
d アメリカ メリーランド大学カレッジパーク校 - アメリカ BIND
e アメリカ NASA - アメリカ BIND
f アメリカ ISC(Internet Systems Consortium) BINDのメンテナンスも行っている - BIND
g アメリカ アメリカ国防情報システム局 - - BIND
h アメリカ アメリカ陸軍研究所 - アメリカ NSD
i スウェーデン Autonomica 親会社はNetNod - BIND
j アメリカ VeriSign - - BIND
k オランダ RIPE NCC 世界に5つあるRIR(地域インターネットレジストリ)の1つで、ヨーロッパ、中近東、北アフリカ、アジアの一部を管轄している - NSD
l アメリカ ICANN インターネット資源を管理する組織 - NSD
m 日本 WIDEプロジェクト JUNETを設立した村井純によって創設されたインターネットの研究や運用を行う組織 - BIND
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