模倣学習とは
模倣学習(Imitation Learning)とは、人間の操作データを用いて、現在の状態を入力、次のステップの行動を出力として教師あり学習を行う手法です。[1]
つまるところ、人間が物の掴み方などを教えることで、ロボットが掴み方を覚えその後は人間の補助なしに自動でものをつかめるようになるということです。
人間がロボットに直接正解の動作を教え込むため、一般的な機械学習の手法より成功率が高くなるとされます。また、一度動作を覚えると物の位置が変わったり、物自体が変わっていても柔軟に対応してくれます。[1]
昨今界隈で話題になった、スタンフォード大の研究チームによるMobile ALOHAというロボットもこの模倣学習を使っています。
もちろん、人間が他の場所から遠隔操作しているわけではなく、事前に教示されたデータによってロボットが自動でタスクを実行しています。
LeRobotとは
このMobile ALOHAは300万円以上して一般人には買えません。しかしLeRobotという団体が「ロボットのためのAIを誰にでも」という理念のもと、非常に低コストな模倣学習用のロボットアームを開発しており、オープンソース化されています。
現在Koch V1.1とSO-100の2種類のロボットアームがオープンソース化されており、誰でも作ることができます。
Koch V1.1の方
Early results from my AI training runs. I've trained my $200 robot arm on a simple picking task using imitation learning. It has learned to control the robot arm using only camera images and joint states. pic.twitter.com/gEw0D74Z3E
— Alexander Koch (@alexkoch_ai) February 11, 2024
SO-100の方
We built a GPT-4o-powered cleaning robot.
— Jannik Grothusen (@JannikGrothusen) November 2, 2024
- $250 for the robot arms
- 4 days to build
Open source is truly democratizing the field of robotics.@KasparJanssen pic.twitter.com/DEJECQML0k
Koch v1.1の特徴
・小さめ
・$441=約7万円くらい
・サーボモータの性能が良い
SO-100の特徴
・中くらい
・$241=約4万円
・サーボモータのトルクが高い
好きな方を選んでください。私は金欠なのでSO-100を作ります。
円換算は適当です。サイトによってはこれより安くなったりします。
SO-100の部品リスト
部品名 | 単価 | 個数 |
---|---|---|
STS3215サーボ | 15,019円 + 1,319円 | 2セット=12個 |
モータ制御基板 | 849円 + 664円 | 2 |
USBケーブル AtoC 通信用 | 500円 | 2 |
ACアダプタ | 1500円 | 2 |
クイックバークランプ | 454円 | 2セット=4個 |
送料込み一式揃えると4万円前後ですね。4日働けば学生でも買えるってことです。
アームは3Dプリント品ですが、家に3Dプリンタがなくても3Dプリントサービスがあるので心配いらないです。
もっとトルクがほしいというトルク信者の方は、12V版のsts3215が売ってます。
電源に関してですが、公式githubのリンクでは5V4AのACアダプタが掲載されていました。未検証のACアダプタのurlを貼って混乱させたくないので貼ってません。私は家にあった適当な安い安定化電源で7.4Vを出力しました.
参考文献・参考サイト