スマホアプリで登場した Notes クライアント
Apple とのアライアンスが… という言い訳で IBM が長年リリースをためらっていた？スマホアプリ版の Notes クライアントが HCL Nomad という名称でリリースされています。
Notes を使った事がある人向けに乱暴に一言で説明するとスマホアプリ版の Notes クライアントであり、通信は NRPC でありローカルにレプリカも作れるのでオフライン利用もできてしまう上に ECL の警告まで出るという呆れる程 Notes クライアントなモバイルアプリです。公式の製品資料 HCL Nomad Mobile の紹介資料 にもそんな雰囲気で紹介されています。
ストア審査が不要なモバイルアプリ開発に
一方でアプリ開発に視点を変えるとモバイルアプリ開発に必要な Swift, Object-C, C++ などの言語や HTML/JavaScript の様な Web アプリ開発の知識なしに Visual Basic や Excel マクロの様な PC 系ツールの開発者がストアの審査やアプリ配布に悩む事なしに、格安・即効でエンドユーザーへ自作のアプリをモバイル利用させる基盤として扱う事ができます。この辺がためらわれていた原因なのかなと憶測してしまいます。
スマホを向いた機能拡張が続々と
PC や Mac 版の Notes クライアントには無い、スマホカメラからの撮影した写真をそのままリッチテキストに添付する機能や Nomad Mobile 用に用意されたスマホ画面内にフローティングさせるメニューの追加、位置情報が利用できる LotusScript の NotesGPS クラスや縦長の画面アスペクト比のデバイスで活用されるフレームセットの画面遷移を優先付けする機能や画面の縦横比を把握してレスポンシブ対応させる機能などモバイルでのアプリ利用を促進する機能が続々と追加されています。
既存アプリの互換性
気のなる既存 NotesDB が動くかどうかですが、どうやら MacOS 用に提供されている HCAA(HCL Client Application Access) をベースにしているらしく、要は Notes クライアントの Basic 版相当なので、既存の Notes クライアントで使っていたアプリケーションはほぼ動きます。細かく見たい方は、制限事項をチェックしてください。
Domino サーバーとの接続
スマホやタブレットからの通信が Domino サーバーにダイレクトにアクセスできる環境であれば、Notes クライアント同様に NRPC(1352番ポート) で通信させてください。Domino サーバーが公衆通信から遮断されたイントラネットなどにある場合は VPN 接続やこのための通信を想定した SafeLinx サーバーをプロキシ利用して HTTPS でスマホから通信させる機能も提供されています。
ダウンロードはストアから
iPhone / iPad / Android
Apple Store - HCL Nomad for iPhone/iPad
https://apps.apple.com/jp/app/hcl-nomad/id751904885
Google Play - HCL Nomad for Android Tablet
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.lotus.nomad
使いやすいアプリにするために
ネイティブのモバイルアプリのようなデザインと操作性、カメラやGPSといった機能を利用した業務アプリケーションの開発を、サンプルアプリケーションを通して紹介するセミナーが実施されました。
HCL Nomad Mobile アプリ開発セミナー (リプレイ、資料、サンプルアプリのダウンロード)