算数嫌い
小学生の時、算数は嫌いでした。
「おおまかな数」になおす授業がありました。
"9845を大まかな数になおすといくつになる?"といった感じです。
僕は9800だと答えましたが違いました。
次に9900だと答えましたが違いました。
正解は10000でした。
理由は教えてもらえませんでした。
僕は算数が嫌いになりました
分数の割り算が出てきたとき
分母と分子をひっくり返す理由を誰も教えてくれませんでした
先生もお父さんもお母さんもです。
僕は算数が嫌いになりました
今だからわかる?分数の割り算
大人になって考えると、結構簡単なものです。
ただ子供に説明するのは難しいのかな?とも思ったので
できるだけ簡単に書いてみます。
Qiitaの数式書く練習もかねて…
問題
今回はこれでやります。
\frac{1}{2}\div\frac{4}{5}
これまでの解き方
ひっくり返してかけ算する。
\frac{1}{2}\times\frac{5}{4}=\frac{5}{8}
どうしてこうなるのか。
先に全部かいちゃう
\frac{1}{2}\div\frac{4}{5}=\frac{\frac{1}{2}}{\frac{4}{5}}=\frac{\frac{1}{2}\times\frac{5}{4}}{\frac{4}{5}\times\frac{5}{4}}=\frac{\frac{1}{2}\times\frac{5}{4}}{\frac{20}{20}}=\frac{\frac{1}{2}\times\frac{5}{4}}{1}=\frac{1}{2}\times\frac{5}{4}=\frac{5}{8}
ここから説明。
前置き
わり算?
わり算は記号の左の数の中に記号の右の数がいくつあるか?を表した計算です。
この問題では $ \frac{1}{2} $ の中に $ \frac{4}{5} $ はいくつあるか?ということになります。
分数だと分かりにくい…
でもこの考え方だと分数ではわかりにくい…
なんか難しそうだし、図にしてもわかるかなぁ
簡単にします!
昔のかしこい人は考えました。
簡単に計算するためにどうしたらいいか。
説明
分数はわり算?
そもそも分数はわり算のことなのです
$ \frac{1}{2} $ は $ 1 \div 2 $ とおなじ
$ \frac{45}{78} $ は $ 45 \div 78 $ とおなじ
いちばん簡単なわり算はなんだろう
できるだけ頭を使わず、式も簡単になるわり算は…
記号の右側が「1」、分数にしたとき分母が「1」になるわり算だ!
$ 123 \div 1 = 123 $
$ 456 \div 1 = 456 $
記号の左がそのまま答えになる!簡単!
分数のわり算もこうできれば…でもどうやって?
かしこい人は考えました。
「そうだ!通分を使おう!」
分数の足し算引き算ではよく使いました。通分です。
分母をあわせるために、分母分子に同じ数をかけるアレです。
\frac{1}{2}+\frac{2}{3} = \frac{1\times3}{2\times3}+\frac{2\times2}{3\times2} = \frac{3}{6}+\frac{4}{6}=\frac{7}{6}
こんなやつ。
これは
「分母と分子に同じ数をかけても答えは変わりませんよ」
ってことです。
通分を使ってどうするのか?
ここでさっきの話、「いちばん簡単なわり算」がでてきます。
そう、記号の右側が1になるわり算のことです。
でも分数はどうやって1にするの?
普通の割り算では記号の左と右が同じ数なら、答えは必ず1になります
$ 5 \div 5 = 1 $
こんな風に…!
もちろん分数でも同じです。
やってみよう
このままだとちょっと通分っぽくないので
\frac{1}{2}\div\frac{4}{5}
こうします。
\frac{\frac{1}{2}}{\frac{4}{5}}
わかるかな?$ \frac{1}{2} $が分子、$ \frac{4}{5} $が分母です。
この状態で分母を1にするためには何をかけたらいいか。
だいぶ近づいてきましたね。
そう、分母の$ \frac{4}{5} $をひっくり返した$ \frac{5}{4} $をかけるんですね。
\frac{\frac{1}{2}\times\frac{5}{4}}{\frac{4}{5}\times\frac{5}{4}}
分母だけ計算するとこうなります
\frac{\frac{1}{2}\times\frac{5}{4}}{\frac{20}{20}}
$ 20 \div 20 = 1 $ なので
\frac{\frac{1}{2}\times\frac{5}{4}}{1}
こうなって…
分母が1、つまりわり算の記号の右側が1の時、答えは左側(分子)
の数とおなじなので
\frac{1}{2}\times\frac{5}{4} \div 1 = \frac{1}{2}\times\frac{5}{4}
こうなりました。
だいぶ長くなったけど、これで「ひっくり返してかけ算」するときとおなじになりました。
これで算数嫌いが減るといいなぁ