Gemini CLIでデフォルトのエンジン(モデル)を変更するには、3つの方法があります。設定の優先順位に気を付けながらご活用ください。
① 環境変数で指定する
シェル(例:bash, zsh)に以下を登録することで、対話モード含め常に指定したモデルが使われます:
export GEMINI_MODEL="gemini-2.5-flash"
※例えば "gemini-2.5-flash"
や "gemini-2.5-pro"
の他、利用可能なモデルを選んでください。CLIのデフォルトは "gemini-2.5-pro"
です (Medium)。
② 起動時にコマンドライン引数で指定
その場で使うモデルを切り替えたい場合は、コマンド実行時に -m
/ --model
オプションを追加:
gemini -m "gemini-2.5-flash"
または
gemini --model="gemini-2.5-flash"
これで、対話モードや一時プロンプトでもFastモデルが使われます 。
③ 設定ファイルに書く
恒常的にデフォルトを変えたい場合、ホームディレクトリの ~/.gemini/settings.json
に以下のように記述します:
{
"model": "gemini-2.5-flash"
}
このファイルは、Gemini CLIが起動時に自動的に読み込むユーザー設定です。CLIの既定値より優先されます (Medium)。
✅ 優先順位まとめ
以下の順で、上の設定が下の設定を上書きします:
-
コマンドライン引数(
-m
/--model
) -
環境変数(
GEMINI_MODEL
) ~/.gemini/settings.json
ファイル-
CLIの組み込みデフォルト(通常は
"gemini-2.5-pro"
)
🛠️ 例:高速・低コストな Flash モデルを常用したい場合
-
シェル初期化ファイル(例:
~/.bashrc
)に追加:export GEMINI_MODEL="gemini-2.5-flash"
再読み込み
source ~/.bashrc
-
ターミナルを再起動後、
gemini -v
などで確認。 -
対話モードを開くと、自動的にFlashモデルが使用されます。
❓ 注意事項と裏話
-
自動で Flash が選ばれる?
対話中にCLIが自動的にFlashモデルへ切り替えるケースがあります。これはバックグラウンド処理(要約など)にFlashモデルを使うためで、主プロンプトへの影響は限定的です (Medium, GitHub)。 -
APIキーや課金設定に注意
無料プランではProモデル使用に制限があり、Flashに切り替わることがあります。有料プランやAPIキーを使っていれば、指定したモデルが正しく選択されやすくなります (GitHub)。
🔄 まとめ
- 一時的な切り替え →
gemini -m "モデル名"
- 常時変更の場合 → 環境変数
GEMINI_MODEL
または~/.gemini/settings.json
設定 - 優先順位を理解すれば、状況に応じた最適な設定が行えます