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この記事は、適応型ソフトウェア開発 アドベントカレンダー 2024 の 9日目です。

適応型ソフトウェア開発のポイント

前回までの記事で適応型ソフトウェア開発の大枠を解説してきた。
ここで改めておさらいする。

取り組む時のルール

簡単なルール × 豊かな人間関係 = 圧倒的な適応力 の方程式を常に意識すること

適応度地形

どこを目指し、どのような環境にいるのかを把握すること
周辺状況の環境変化を常に意識する

開発指標

学習・思案・協調という状態を前に進める
そして、常に最新化しておく

俯瞰と集中を切り替えること

原則、目標に向かう進行としてはマルチタスクで進めていく。
そしてマルチタスクの対象となるのは、「カオスの縁」にある今着手することができるタスクだ。

適応型ソフトウェア開発のイテレーション

上述したポイントを押さえながら、イテレーションを回していく。
ただ具体的にどう進めたのかこのままではイメージが湧かないと思うが、とてもシンプルなものだ。

なぜなら、簡単なルールで取り組むことが適応型ソフトウェア開発における鉄の掟であるためだ。

ここからは私たちが行ったイテレーションの流れをまとめたいと思う。

チームが行ったイテレーションの流れ

チームは一回のイテレーションでこれらの取り組みを行うことにした。

  • 環境を把握する
  • カオスの縁を把握する
  • タスクに変換する
  • それぞれの「状態」を明らかにする
  • 状態を前に進める担当をアサインする
  • 振り返りをする

環境を把握する

まず始めたのは環境を把握することだ。
主に自分たちを取り巻く周辺状況の状態把握である。

  • このプロジェクトも目標はなにか?
  • どのように世界を変えたいのか?
  • それに関わっている人は誰か?
  • 関わっている組織はなにか?
  • プロジェクト自体はどのような状態か?
  • 成果物はどのような状態か?

この辺りを全て言語化するところから着手した。
そうすると、現時点では全く想像もつかない「カオス」が見えてくる。
そのカオスを見つけることが大切である。

カオスの縁を把握する

カオスを見つけることができたら、そのカオスの縁に何があるのかを確認する。

わからないなりに、1歩踏み出せそうな領域があるか?

という問いをチームに繰り返すことが多かった。

そうすると、「カオスの縁」が1つのタスクに変換されていく。

タスクに変換する

タスクとは、何かアウトプットが生まれるものとチームで定義した。
このタスクを進めることで、カオスへの理解が深まると考えた。

カオスの縁は1つではないはずであり、多角的に存在すると思う。
それらをまず書き留め、一覧かすることに勤めた。

それぞれの「状態」を明らかにする

一覧に洗い出されたタスクそれぞれの「状態」を確認した。

このタスクは、「学習」が必要な状態なのか、すぐに方針を「思案」できるのか?
また誰かとすぐに「協調」できるのか?
次のカオスに当たるまでこれを繰り返した。

そうすると、次のカオスの淵が見えてくることがある。

状態を前に進める担当をアサインする

それぞれのタスクをマルチタスクに進めていくため、主担当をアサインした。
これは立候補で行っていくことが多かった。
豊かな人間関係を形成されることで、指示を仰ぐことが減り、能動的に動き出せる状況が必要だった。

そしてそれぞれがチームの目標達成のため、多角的に別々の方向から歩き出すのだ。

振り返りをする

ここまでの流れを振り返ることで、より上手に進める方法を模索する。

まとめ

おおよその流れは通常のアジャイル開発と同じものである。
むしろ原初のフレームワークなので、原点だ。

参考資料

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