この記事は、適応型ソフトウェア開発 アドベントカレンダー 2024 の 14日目です。
1週間で変化する「状態」を観測する
スクラムフレームワークでは、1週間の結果をスプリントレビューという方法で、透明性を持たせる。
それでは、適応型ソフトウェア開発においては、どうするのが良いか。
これもまた実はとてもシンプルである。それは、タイムボックスを1週間に合わせたプロジェクトデータシートを俯瞰する時間を作ることだ。
デイリーPDSのタイムボックスを変化させるだけである。
プロジェクトデータシート
プロジェクトデータシートやタイムボックスについては、以下の記事を参照。
チームでの取り組み方の事例
毎日観測し続けるデイリーPDSの結果をまとめるプロジェクトデータシートを新しく作り、整理する。
記載例
週間単位になるので、ある程度大きな粒度で会話する。
タスク名 | 状態 | 現在の状態 | 次に目指したい状態 | 目指したい背景 |
---|---|---|---|---|
XXXについて学ぶ | 学習 | XXXのことをあまり知らない | XXXの提供方法を思案できる | XXXを顧客に提供したい |
YYYについて思案する | 思案 | YYYのことを学び、調査した | YYYを協調して作れる | XXXを顧客に提供したい |
ZZZについて協調する | 協調 | ZZZの方針が決定した | ZZZをリリースする | ZZZを顧客に提供したい |
またこのタイミングで、実際に動いているプロダクトやインタビューの結果など各自集めてきた情報をまとめて次の思案に向かうための方法を考える。
頻度
このウィークリーPDSを眺める時間は、毎週30分実施し、集中して臨む。
その結果、意思決定が高速になり、案件進行が円滑になっていった。