26
31

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 3 years have passed since last update.

Cython環境のセットアップとコンパイルの方法

Last updated at Posted at 2017-06-21

必要な環境

  • Python
  • pip (Python 3.xの場合は標準でついてくる)
  • Pythonに合ったコンパイラ環境
    • Macの場合はXcodeのcommand-line toolsが必要…なはず。
    • Windowsの場合、Visual Studioに加えて"Python compiler"だとかいうツールをインストールしなければならなかった気がする。
    • その他Unixの場合は、すでにgccやらが入っているはず。

(2020.04.05追記)
Windowsの場合、コンパイルできるようになるまでの道のりがけっこうややこしい。いちおうCython公式ページにいろいろなヒントが書かれているけれど…読むのはだるい:

さらにCythonからコンパイラを使うためには、ビルド環境が正しくセットアップされた端末エミュレータ上でPython(Cython)を走らせる必要がある。最もシンプルなのは

  1. Windows標準のシェルでpython環境が動くようにする
  2. Visual Studioのコマンドプロンプトを起動して、そこでpythonのsetup.pyを動かす

という方法だけれど、Anacondaの仮想環境を使いたい場合はとてもややこしい事態になるだろう。どこでどういう環境変数をセットアップすればanaconda prompt上で使えるようになるのか試行錯誤中…

インストール

pipを使えばすぐに終わる。確か管理者権限は必要なかったような気がする…。

$ pip install cython

コンパイルできるか確認

Cython: Basic tutorialのコードをそのままコピペして、コンパイルできるかチェックする:

  1. 開発用のディレクトリを作成。この中にファイルを作成していく。
  2. ".pyx"ファイルを作成。これがコンパイル元のコード。
  3. "setup.py"ファイルを作成。これがビルドファイルになり、コンパイルのされ方を指定する。
  4. 開発用ディレクトリ内で端末エミュレータを開き、python setup.py build_ext --inplaceを実行。Windowsの場合、必要なコマンドやインクルードファイルを使うためにdeveloper command prompt上で行う必要がある。

setup.py実行の際、--inplaceオプションをつけないと、あるいはPythonのライブラリーの方にインストールされてしまうやもしれない(未確認)。

コンパイルが成功すれば"Finished"的なメッセージとともにsetup.pyが終了する。その場合、pythonコンソール上でimport <pyxファイル名>とすることでコンパイル済みファイルをインポートできる。

一方、コンパイルが失敗した場合、"Failed"的なメッセージが出てくる。端末エミュレータの出力の少し前に戻るとエラーのより詳細な内容がわかる。ほとんどの場合は.pyxファイルの記述間違いか、インクルード/リンクファイルが見当たらないというものだと思う。

ライブラリヘッダファイルの追加

Stack Overflowの解答よりコードを抜粋。

Cythonからnumpyを使ったりする場合、numpyライブラリのCヘッダファイル群が必要になる。gccやらを用いて直にコンパイルする場合はわかりやすいが、setup.py経由でコンパイルする場合は-Iオプションが使えない。

この場合、distutilsExtensionオブジェクトを利用する:

setup.py
from distutils.core import setup, Extension
from Cython.Build import cythonize
import numpy

setup(
    ext_modules=[
        Extension("my_module", ["my_module.c"],
                  include_dirs=[numpy.get_include()]),
    ],
)

この場合の2つ目の引数は、ソースファイルのリスト(の絶対あるいは相対パス)を指定する。include_dirsキーワード引数で、追加したいインクルードパスを列挙する。

あるいはCython documentationを見ると、cythonize()そのものにinclude_dirsというオプションがあるらしい:

setup.py
from distutils.core import setup
from Cython.Build import cythonize

setup(
    name = "My hello app",
    ext_modules = cythonize("src/*.pyx", include_path = [...]),
)

numpyget_include()という関数を提供してくれているのでそれを使えばよいし、ネイティブのライブラリでもpkg-configなりなんなりの出力を使用すればよかろう。

26
31
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
26
31

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?