この記事はLife is Tech ! Advent Calendar 2024 用に書いたものです。
はじめに
こんちわ〜👋
LiT! DTM・初音ミクメンターのぐっちゃんです
最近GooglepixelWatch3を購入して通知のバイブが腕に伝わるたびにココロオドルしてます💃
生活にリズムがあるってアツいですね
そんなこんなで、音楽と向き合い始めて10年近く、DTMを始めてもうすぐ5年。
今回は「音楽制作・表現」について、私が学んできたこと、気づいたことを少しシェアしたいと思います。
突然ですが…
みなさん、DTMを始める前にこんな風に思ったこと、ありませんか?
「音楽理論とかコードがわからんし…」
「絶対音感なんて持ってないし…」
「センスもない気がするし…」
「いい音楽作れる気がしないからやめとこう。」
…ちょっと待ってください。それ、すごくもったいないです><!
もちろん理論や知識があれば音楽制作の幅は広がります。でも「いい音楽」を作るのに、理論や知識だけが全てではないんです。
実は、「いい音楽」にはもう1ピース、欠かせない要素があるんです。
今日はその「もう1ピース」について、お話ししていきます。
音楽の本質
結論からいきましょう。
その「もう1ピース」とは 『音楽の本質』 です。
「音楽の本質」とは、曲に込められた思いや背景のこと。
学校の音楽の授業で「もっと気持ちを込めて演奏して!」って言われたこと、ありますよね?
でも「気持ちを込める」ってどういうこと?実際、すごく難しいと思います。
ただ、この「気持ち」や「背景」を理解することこそが、音楽や芸術を作る上でとても大事な要素なんです。
たとえば…
- ベートーヴェンは「苦悩と歓喜」を表現し続けていたが、これはシラーの思想から着想を得ている
- ソナタ形式の構造は、もともと文学の構成方法が基になっている
- いよわさんの「きゅうくらりん」は、ドキドキ文芸部!から発想を得たといわれている
こうした事例を見ると、音楽というのは、その人が感じた感情や概念を「音」に変換して表現するものだと分かります。
普段音楽を聴いているとき、そんな背景や本質について考えたことはありますか?
私は、この「音楽の本質」を学び、自分の感情や考えを音に落とし込むことが、音楽表現のトレーニングになると考えています。
音楽の本質の掴み方
さてここからは実践のターンです
では、どうやってこの「音楽の本質」を掴むことができるのでしょうか?
既存曲から学ぶ場合
- 作曲者が発信している情報(SNSやインタビュー)をチェックする
- 作曲当時の時代背景や文化を学ぶ
こうして背景を知ったうえで、「こんな思いが、この音になっているんだ」と耳で感じる作業が大切です
もう1つ
自分の感情を音にする場合
まぁ〜これがむずい!
普段から感じたことや思ったことを音や詩や絵…つまり『芸術』に転換したらいいって話なんですけど,ここではそのためのトレーニングを紹介します
五感と表現の横断
トレーニングは五感と表現の横断活動です
人には五感…視・聴・嗅(きゅう)・味・触の五つの感覚があります(辛さは痛覚らしいですね)
表現は音楽,絵,詞,オノマトペ,彫刻…芸術という大きなひとくくりになりそうなものとしましょう
さて,例えば今回は味に着目してみましょうか
用意するもの
- 好きなチョコレート
- 紙やペン(またはデジタルツール)
- 楽器やDAW
作業
1.チョコレートを食べる
甘さにもいろんな甘さがあります。
ゆっくりと舌で味わって溶かすように食べてみてください。
2.紙,イラレといった自由に記述できる媒体に甘さを表現する
その甘さ,あなたならまず何色のペンを選びますか?
描く線はまっすぐ?それとも丸みを帯びている?
紙いっぱいに描く?それとも余白を残す?
3.出来上がった絵から音を作る
絵の色,線,形,大きさ,数,図形,模様etc…
この線の丸みはこの楽器でこんなふうに表現しよう
色の重なりはこうやって表現しよう
音を作るのが難しかったら,まずはそのチョコの包み紙をくしゃくしゃとしたり破いたりして生まれる音を感じて甘さを表現してみてください
なんとも幼稚園のような活動でしたが…音楽,できあがりましたか?
といってもカチャポコ鳴ってるだけの,世の完成された音楽とは随分かけ離れたものになったかもしれません。
今はそれでいいんです
トレーニングの狙い
実はこのトレーニングでは,味覚⇔美術⇔音楽 と身体活動を2つの表現活動で表現していました
2と3の間に,出来上がった絵を言葉・オノマトペで表現する。コラージュを貼ってみる。なんて活動を取り入れたら表現活動は3〜4活動になりますね
この横断・往復こそが芸術的感覚=音楽の本質を少しずつ開くミソです
言葉や絵や音楽といった表現活動をしたうえにさらに別の方法で表現活動をする
こうした五感を様々な表現方法で表現し,横断・往復することで感情のアウトプットは磨かれていきます
こういうの,総合的・領域横断的な芸術教育って呼んでる人もいるみたいです
おわりに
いかがでしたか?
今回は味覚に着目しましたが,お気に入りのぬいぐるみを触る触覚,コロンを香る嗅覚なんかも似たような方法で試せます
これがもっともっと成長したら,絵や自然・音楽・人etc…に感動して自分でも何か表現活動をする!ってことになるかと
よく多くのクリエイターが1人の時間を大事にしたりさんぽがやたら好きなのは,こうして自分の感情と見つめ合う時間を大事にしてるからなんじゃないかな。ってぐっちゃんは思います。
スピリチュアルくさい文章ですけど,
自分の感覚と対話して,音楽に限らずいろんな表現を試してみて,出来上がったものをまた別の表現で表現してみる。このいったりきたり深掘りが,音楽性…芸術性につながるんじゃないかなって思ってます。
クリエイティブは終わりのない活動です。どこまでも冒険できる楽しさをたくさん味わって航海を続けてください。
すべてのクリエイターに幸あれ!ばいばーい!