現在、あらゆる分野において大きな注目を集めているプログラミング言語 Python(パイソン)
。本記事では、プログラミング学習において不可欠な存在となっているこのPythonについて、初心者の方にもわかりやすいように、以下Pythonの3つのポイント
- 特徴
- メリット
- 将来性
に分けて詳しく解説していきます。
1. Pythonとは?
そもそもPythonとは、オランダ出身のプログラマー、グイド・ヴァンロッサム氏によって1990年に開発されたプログラミング言語です。
Pythonの最大の特徴は、何と言ってもその 「取り組みやすさ」
にあります。Pythonは他のプログラミング言語に比べて圧倒的にシンプルで読みやすいように設計されており、近年ではプログラミング初心者がプログラミング学習を始める際の入門として、まず初めにPythonを学習する傾向が見られています。
このPythonの大きな特徴は、Pythonのプログラミングのコードの書き方において顕著に見られます。例えば、プログラミングで"Hello World!"という文字を画面に表示させる処理を行うとします。この時、Pythonを使った場合と他のプログラミング言語、Javaの場合とでどのような相違が見られるのか、以下に比較します。
まずJavaの場合、
1. public class Sample {
1. public static void main(String[] args){
1. System.out.println("Hello world!");
1. }
1. }
次にPythonの場合です。
1. print("Hello World!")
このように、PythonとJavaのコード量の差は一目瞭然で、Pythonの方が圧倒的に少ない量でコードの記述を完了させられることが分かります。簡潔にコード記述を済ませられることで、コードの記述に要する時間を大幅に節約することができたり、後からコードを見直した時に間違っていた部分を容易に発見・修正することができるため、プログラミングの作業をより効率的に進めることが可能となります。そして何より、このようなPythonの単純で分かりやすい記述は初心者にとって勉強しやすいという点で、Pythonは他のプログラミング言語に比べて取り組みやすい言語であると言えます。
しかし、Pythonの特徴はこれだけに限らず、実はその学習には様々なメリットが存在します。以下、それらについて詳しく解説していきます。
2. Pythonを学習するメリット
Pythonを学習するメリットは大きく分けて次の3点あります。
- 敷居の低さ
- 高い汎用性
- 高い需要
1つ目は、Pythonの敷居の低さ
です。
Pythonを使う際、必要となる環境をコストがかかることなく揃えることが可能です。つまり、誰もがPythonを無料で簡単に利用することができるのです。
また、Pythonを使うことで、何か新しいものを比較的簡単に生み出すことすら可能となります。例えば、以下のような
- ゲーム・スマホアプリの製作
- webサービス・webアプリケーションの作成
- Excel操作の自動化
- web上のデータの自動収集(スクレイピング・クローリング)
これらは全てPythonの入門レベルで実現させることができます。他にも、自分で作った製品の配布や商用としての利用なども自由に行うことができます。
以上のように、パソコンとインターネットが使える環境さえ確保することができれば、Pythonを駆使して誰もが作品を容易に生み出すことができるのです。Pythonの大きなメリットはこの敷居の低さにあると言えるでしょう。
2つ目は、汎用性の高さ
です。
上述したように、Pytonはあらゆる分野において広く応用されています。特に、Pythonは統計・計算処理に優れていることから、システム管理や科学技術計算、Webシステム、更にはツール・アプリケーション開発などに利用されています。
Pythonが実際に使われているサービスとして以下のものが挙げられます。
- YouTube
- Dropbox
このように、Pythonは私たちにとって身近なコンテンツにまで広く使われていることが分かります。Pythonは様々な分野に柔軟に対応することが可能で、Pythonの応用には大きな可能性が秘められていると言えるでしょう。このPythonの汎用性は、Pythonの学習において大きなメリットになります。
3つ目は、需要の高さ
です。
様々な分野で積極的に活用されていることからも分かるように、Pythonは高いニーズを誇っていることから、Pythonを扱うことのできるエンジニアの需要は年々上昇傾向にあります。CODING DOJOが掲載している「2022年の最も需要が高い7つのプログラミング言語」によると、Indeed.com内にあるPythonの求人数が2019年時点で約46,000件だったのに対し、2022年時点では約77,000件にまで達しています。
こうした求人数の増加とは裏腹に、Pythonは比較的新しいプログラミング言語であることから、Pythonに関して経験値の高い技術者が少ないことが指摘されています。Pythonを活用する主な仕事として、
- データサイエンティスト
- webアプリケーションエンジニア
- AI(人工知能)エンジニア
- マーケティング(情報分析)
などが挙げられます。このようなPythonを扱う職業の市場価値は非常に高く、同時にその需要は今後も伸びていくことが予想されています。
3. Pythonの将来性
近年、AIやIT分野が急速な発展を見せる中、Pythonの技術は我々の生活にとってますます必要不可欠なものになってきています。Pythonを利用することで今後の更なる発展が期待されており、特に最近になって最も注目されているのがAI(人工知能)開発におけるPythonの活用です。今後の発展が大いに注目されるAI開発の分野においてPythonは重要な役割を果たしています。AI開発におけるPythonの活用に関しては以下の例が挙げられます。
- SNSにおける顔認証・ホーム画面の表示順序
- Uber、liftなどの配車
- カーナビでの最短距離の産出
- Siri、Alexaなどの音声認識
- Googleでの検索結果の表示画像検索
このように、Pythonを駆使したAI開発は様々な方法で応用されることがわかります。また、Pythonを駆使することで先端技術開発などの重要な仕事に携わることができるチャンスが増えることが期待されています。現時点で、Pythonの将来性は他のプログラミング言語と比較しても最も有力な言語であると言えるでしょう。
以上、本記事では、近年注目を集めているプログラミング言語Pythonに関して、そのシンプルで扱いやすい設計と共に、それを学習することで多くのメリットがあり、またその将来性が大いに期待されていることを説明しました。
プログラミング学習の第一歩としてPythonを学習してみてはいかがでしょうか。
引用サイト
https://www.sejuku.net/blog/7720
https://www.pasonatech.co.jp/workstyle/column/detail.html?p=2185
https://www.python.jp/pages/about.html
https://www.codingdojo.com/blog/top-programming-languages