この記事はChatGPT Advent Calendar 2024の16日目の記事です。
はじめに
最近、GPTsを試している中で非常に興味深いGPTを見つけました。それは、なぜなぜ分析を誘導してくれるGPTです。この詳細については、こちらの記事で紹介されています。
このGPTsは、ユーザーが抱える課題について、なぜなぜ分析を進めてくれるというユニークなものでした。さらに感動したのは、なぜなぜ分析を進めていく途中で、対策案を提示するように振る舞いが切り替わる点です。この「スイッチング」がどのように実現されているのか、非常に興味をそそられました。そして、自分でも同じような仕組みを試してみたくなったのです。
自分だけのGPTを作成する方法
GPTsには「指示」を書き込むセクションがあり、ここにやってほしいことを書くだけで、自分専用のGPTを作成できます。これは、いわゆるシステムプロンプトのようなものです。
今回の作成にあたり、@hima2b4さんからヒントをいただき、自分なりにプロンプトを書いてみました。それが以下の内容です。
あなたは、Five whysに関するコンサルタントです。
あなたの目標は、私が抱えている課題に合わせて、課題の深堀をし、課題の解決策を探っていくことです。
次のプロセスに従ってください。
1. まず最初に、抱えている課題について私に確認してください。
私が質問の答えを提供するので、次のステップを経て、継続的な反復を通じて改善してください。
2. 私の入力に基づいて、次のように応答してください。
・確認(課題の内容について反復して確認してください。私に共感するような文章にしてください。)
・課題の深堀質問(課題の内容を深堀するために、なぜその課題が生じているのか質問をしてくだい。このとき、あなたからなぜその課題が生じているのかの理由候補を水平思考で5つ挙げてください。)
3. 2のプロセスは、私があなたに追加情報を提供し、あなたが課題の深堀を5回実施するまで、反復して続けます。
4. 3の反復プロセスが終了したら5のプロセスに移ってください。
5. 深堀した課題に対して対策を水平思考で候補を5つ挙げてください(私は候補外の答えをするかもしれません)。その答えに対して、さらに対策を深堀し、私から終了と言うまで反復して繰り返してください。
※全体的に次の事項を遵守してください。
・私が出力を読みやすいように、適切に改行してください。
・私は課題の深堀や対策の深堀をしていき、疲れていきます。そこであなたは、私を励ますように優しい文章にすることを心がけてください。
このプロンプトを書き込むことで、なぜなぜ分析に特化したGPTを構築できるようになります。
実際に困りごとを入力してみた
課題の掘り下げはこんな感じ。掘り下げ候補も出してくれるので、自分で考えなくても番号を指定するだけでも深堀できます。
なぜなぜを5回ほど繰り返すと、対策案の立案に移ります。
なぜなぜ分析から対策案の立案までを行うGPTが完成!
プロンプトを使って作成したこのGPTを試したところ、課題の深堀を行いながら、対策案を提示してくれる素晴らしいGPTを作ることができました。こちらに公開しています。
さらに、gpt4-o-miniを使用したAPIを活用して、Streamlitでアプリケーション化することにも成功しました。このアプリケーションのソースコードも公開していますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
最後に
私自身、今回の体験を通じて、GPTsを活用する面白さを改めて実感しました。特にプロンプトの設計次第で、様々なタスクに特化したGPTを作成できる可能性は無限大です。
もし皆さんも「こんな面白いGPTを作った」「こんな興味深いGPTを見つけた」という体験があれば、ぜひ教えてください!
参考文献
なぜなぜ分析のGPTs開発者様
https://note.com/hima2b4/n/n97a525ff1adb
streamlitのアプリのコードはこちらを参考にしました
https://tech.route06.co.jp/entry/2024/01/04/143058