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Docker、ボリューム(Volume)について真面目に調べた

Last updated at Posted at 2018-09-27

2019-10-5追記
この記事を書いて1年が経ちましたが、実は今もほぼ毎日いいねやストックをもらっています。
やはり、Docker の Volume が気になる人は多いんだな、と感じています。
その一方、同じテーマで書いた 『[Docker] containerが使ってる全てのvolumeをCSV出力するワンライナー - Qiita』 は、未だに「1いいね」なのですが、どちらかと言えば、こちらの記事のほうが実践的なので、紹介しておきます。
具体的には「gitからcloneしてきてdocker-composeで起動したけど、これのコンテナとボリュームってどうつながってるの?」といった疑問の解決に使える思います :wink:

はじめに

Docker の Volume って難しくないですか?
理解に自信が無かった部分を、真面目に調べてまとめてみました。

これを読むとわかること

  • コンテナボリューム の違い
  • -v /aaa:/bbb-v /bbb-v ccc:/bbb の違い(docker-compose では volumes)
  • --volumes-from ddd の意味(docker-compose では volumes_from)
  • Data Volume と Data Volume Container の違い
  • Data Volume Container は、「永続化したいデータの保存先となるコンテナ」という意味ではない。(永続化したいデータの保存先はボリュームです)

ボリューム(Data Volume)とは

  • ボリュームとは、データを永続化できる場所のことである。

    • 外部HDDのようなイメージ。コンテナ本体にマウント(-v)して使う。
  • コンテナボリューム の違いについて

    • コンテナ内部にデータ(ファイル)を保存しても、コンテナ破棄すると消えてしまう。
    • なので、データを永続化したいときは、コンテナの外にデータを置く必要がある。
    • その場所のことを、ボリュームと呼ぶ。
  • ボリューム(=データを永続化できる場所) は2種類ある。

    • ホストのディレクトリ(ファイル)
      • ホストで ls で見えるモノ。
    • Docker の リソースとしての Volume
      • docker volume ls で見えるモノ。
    • (本当は、これ以外にもNFSなども指定できるようだ)
  • ボリュームをコンテナにマウントする(-v)ことで、コンテナからアクセスできるようになる。

  • あるいは--volumes-from <コンテナ名> とすると、指定したコンテナのマウントと同じようにマウントできる。(指定コンテナの -v の真似をする)

  • 以下コマンドを実行したとします。

    • 1 docker run -it --name c1 -v /hdir:/c1-hdir -v /hfile.txt:/c1-hfile.txt ubuntu:18.04 bash
    • 2 docker volume create v1
    • 3 docker run -it --name c2 -v v1:/c2-v1 ubuntu:18.04 bash
    • 4 docker run -it --name c3 --volumes-from c1 --volumes-from c2 ubuntu:18.04 bash
  • イメージは。

+--<Host>----------+   +--<Docker>-------------------------------------+
|                  |   |  +--<Container:c1>---+  +--<Volume:v1>-----+  |
|                  |   |  |                   |  |                  |  |
| /hdir/--------------------> /c1-hdir/       |  |                  |  |
| /hfile.txt----------------> /c1-hfile.txt   |  |                  |  |
|                  |   |  |                   |  |                  |  |
|                  |   |  +-------------------+  |                  |  |
|                  |   |                         |                  |  |
|                  |   |  +--<Container:c2>---+  |                  |  |
|                  |   |  |                   |  |                  |  |
|                  |   |  |  /c2-v1/ <-----------------/            |  |
|                  |   |  |                   |  |                  |  |
|                  |   |  |                   |  |                  |  |
+------------------+   |  +-------------------+  +------------------+  |
                       |                                               |
                       |  +--<Container:c3>-------------------------+  |
                       |  | c1,c2 と同じものが同じ場所にマウントされる |  |
                       |  |   /c1-hdir/                             |  |
                       |  |   /c1-hfile.txt                         |  |
                       |  |   /c2-v1/                               |  |
                       |  +-----------------------------------------+  |
                       +-----------------------------------------------+
  • このようになるので、コンテナ c1 c2 を破棄しても、データ元であるボリュームは保持されるので、消えない。
  • コンテナ c3c1 c2 のマウントポイントを持つ。(同じボリュームを同じマウントポイントにマウント)
  • メモ
    • docker volume create v1 は実行しなくてもいい。なぜなら -v v1:/c2-v1 しいたときに v1 が無ければ、自動で v1 が作られるから。

    • ボリューム名無し -v /c2-v1 でも自動的にボリュームが作成される。しかしながら、ボリューム名がハッシュ値になるので、docker volume ls してもどれが使われているのか分かりづらい。

      $ docker volume ls
      DRIVER    VOLUME NAME
      local     35ad7529d3e1c981bbc2d9235b9e3e9f6f71aaf8143f5d80015a84db7bb06019・・・ボリューム名無しのとき
      local     v1・・・ボリューム名有のとき
      
    • 実は 17.06 から --mount オプションが追加され、こちらが公式で推奨されている。

Data Volume Container とは

  • 「永続化したいデータの保存先となるコンテナ」という意味ではありません。

    • 私は勘違いしてましたorz
  • 公式サイトで、Data Volume Container という用語はヒットしませんでした。

    • 厳密には Container ≠ Volume なので、個人的にはこの用語には違和感があります。
  • 複数コンテナでボリュームをマウントするときの -v の記述を省略するテクニックなのだと理解しています。

    • 1 軽量なイメージ(busybox)を使って、ボリュームをマウント(-v)したコンテナを作っておく(これを Data Volume Container、あるいは Data Container と命名。このコンテナ自身は終了していてよい)
    • 2 新しいコンテナを作る時 --volumes-from <Data Volume Container> するだけで、ボリュームを同じマウントポイントで共有できる。

Docker Volume Container の利点がもう1つありました。--rm でボリューム削除されないようにできます。(2018/09/28追記)

  • 普通に docker run --rm ... するとコンテナ停止で、ボリュームも削除される。
    • 1 docker run -it --rm --name c2 -v /c2-v1 ubuntu:18.04 bash
    • 2 bashを抜けるとコンテナ停止となるので、コンテナ c1 ボリュームv1 が自動で削除される。
  • 上記の操作をしてもボリュームが残るようにしたいなら、先に Data Volume Conteiner を作っておけばよい。(コンテナにマウントされているボリュームは自動削除されない)
  • もっとも、Docker Volume Container を使わなくとも、ボリューム名有りマウント -v v1:/c2-v1 すれば --rm しても ボリューム v1 を残すことができる。
    • 1 docker run -it --rm --name c2 -v v1:/c2-v1 ubuntu:18.04 bash
    • 2 bashを抜けると、コンテナ c1 が削除される。ボリューム v1 は残る。

まとめ

ここまでのポイントを整理しておきます。

ボリュームとは、データを永続化できる場所のことである。

外部HDDのようなイメージ。コンテナ本体にマウント(-v)して使う。

コンテナ≠ボリューム(Data Volume) である。

コンテナ破棄しても、これにマウントされているボリュームは残る。

--volumes-from <コンテナ名> は「コンテナをマウント」しているのではない。

実は「指定コンテナのマウント(-v)のマネ」をしているだけ。マウントできるのはボリュームだけ。

永続化したいならボリューム名有りマウント -v v1:/c2-v1 を使うべき(2018/09/28記述見直し)

  • ボリューム名無しマウント -v /c2-v1 のデメリット
    • ボリューム名がハッシュ値になるので、docker volume ls してもどれが使われているのか分かりづらい。
    • --rm オプションを付けてコンテナ起動したとき、コンテナ破棄だけでなく ボリュームも削除されてしまう。
  • ボリューム名有りマウント -v v1:/c2-v1 を使えば、上記のデメリットはない。
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