3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

ラズパイ Raspberry Pi はシーケンサーの代わりになるか

Posted at

はじめに

私自身3年ほど前からRaspberry Pi(通称:ラズパイ)を使用し、製造現場で20台ほど24時間稼動しておりますが、「ラズパイ Raspberry Pi はシーケンサーの代わりになるか」と題して独断と偏見で以下の内容を纏めてみました。

※あくまでも個人的な見解です。
  • 結論
  • ラズパイとシーケンサーの違い
  • シーケンサーと同様な事をする為にクリアしなければならない課題
  • 実例

結論

先ず最初に結論を申し上げると条件付きで有りだと思っております。
条件ですが、ラズパイはRaspberry Pi財団が教育を目的として製作した物である為、製造現場での使用は想定しておりません。24時間過酷な制御が必要な場所では使用は避けた方が良いと思います。
幸い私が製作した装置は今の所故障は発生しておりません。万が一故障しても簡便装置な為、壊れても簡単な修理で復旧する為、工程に大きな損害は発生しません。
もし過酷な制御、大きなシステムをラズパイで行う場合、私自身使った事はないので詳しくは分かりませんがラズパイコンピュートモジュールを組み込んで産業用途として保証している物もあるので、それを使ってみるのが良いかと思います。

ラズパイとシーケンサーの違い

出力ポートの電流

  • シーケンサーの出力は大きな電流を流す事ができる為、モーター、バルブ等直接駆動できる。
  • ラズパイはLEDの様な小さな物しか直接制御できない。

電源電圧

  • シーケンサーは電源が24Vであり、機械装置に必要な光電センサーの多くが24Vで動作する。
  • ラズパイの電源は5Vであるが5Vで動作する光電センサーが少ない。

開発言語

  • シーケンサーは一般的にラダー図を使用
  • ラズパイは一般的にPythonを使用

シーケンサーと同様な事をする為にクリアしなければならない課題

出力ポートの電流について

私の場合出力にトランジスタアレイTBD62083を使用しております。
このトランジスタアレイですが1チャンネルあたり500mA流す事ができる為、エアバルブ等の駆動も可能になります。8チャンネルありますので基板もシンプルになります。 また、さらに容量が必要な場合はTBD62064APGというのもあり4チャンネルになりますが1チャンネルあたり1.5Aと大容量になります。
無題.png

電源電圧について

仮に光電センサーの接続だけのシステムで、24Vのスイッチング電源の搭載が許される装置なら、24Vのセンサーを使用する事ができますが、スイッチング電源の搭載はできないとなると5Vの光電センサーが必要になります。しかし、5Vの光電センサーが見当たりません。
私の調べでは国産品ではセンサテック製(こちら)の商品か中国製のE18-D80NKになります。
私は検出距離の調整ができ、検出の状態をLEDで表示してくれるE18-D80NKを使用しております。ただ、少々大きいので取り付けに工夫が必要です。※是非国内のメーカーからも5V仕様の光電センサーのラインナップを願いたい。

開発言語について

どちらの言語が良いとは言えません。過去にラダー図での簡便自動機の開発もやってきましたが、Pythonに慣れてしまったらラダー図には戻れなくなりました。
因みにラズパイでもCODESYSという世界標準の開発環境を使う事によりラダー図で開発が可能です。※ライセンス料があるかと思いますので注意

実例

一纏めにすると下記の様なイメージになります。
システム.jpg

さいごに

製造現場でのDXは欠かせない取り組みになっておりますが、ラズパイは大きな役割になる物と思っております。

3
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
3
1

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?