はじめに
趣味がてら、Arch Linux を数日あれこれ触ってみていました。
初めて触る Linux だったこともあり、ハマることも多かったのですが、その過程が楽しいなと感じました。
この記事では、Arch Linux を触り始めて感じたことをまとめてみようと思います。
経緯
普段仕事で使っているのは Mac なのですが、少し気分を変えてみたいなと思い、Linux 環境を立ち上げてみようと思い立ちました。
Ubuntu や CentOS は多少触ってきたことはあったので、それをもう一回触るのもなんだかなと思っていました。
そこで、どうせならあまり触ったことがない Linux をいじってみようということで探していたところ、Arch Linux が良さそうだったので、VirtualBox 上で触ってみることにしました。
Arch Linux を選んだ理由
Arch Linux の設計哲学が魅力的だったのが大きいです。
以下、Arch Linux - ArchWiki から抜粋します。
Arch Linux は、軽量、柔軟、シンプル、および UNIX ライクであることを目指しています。インストールでは x86-64 用にコンパイルされた最小限 (非GUI) の環境が提供され、不必要なパッケージは含まれません。ユーザーは不要な、あるいは迷惑なパッケージを削っていくのではなく、あらかじめ選択されたデフォルトなどのない最小構成からシステムを作り上げることができます。Arch の設計哲学および実装は、最小構成のコンソールマシンから壮大で機能豊富なデスクトップ環境まで、要求されたいかなる種類のシステムへの拡張をも容易にします。どんな Arch システムにするかはユーザーが決めるのです。
上記の様に、最小構成から必要なもののみインストールしていくということで、不要なものは切り捨てて軽い状態にできるというところに惹かれました。
というのも、Mac を触っている中で、どうしても動作が重くなってしまうシーンがあったので、最小構成で環境を組んだらどんな体験ができるのだろう?という技術的興味が湧きました。
また最近 UNIXという考え方―その設計思想と哲学という本を読んでいて、UNIX 哲学にも興味が湧いていたので、UNIX ライクと謳っている Arch Linux を触ることを通じて、UNIX 哲学を学ぶこともできそうだというところも魅力的でした。
Arch Linux を触り始めて感じたこと
ここからは Arch Linux を触り始めて感じたことをつらつら書いていこうと思います。
Linux に関する理解を深められる
最近の Linux はインストールが非常に簡単にできるようになってきていると思います。しかし Arch Linux の場合は、ディスクのパーティションを切るところから自分でコマンドを実行しながらインストールを進めなければなりません。
以下のインストールガイドを見ると、パーティションを切って、ファイルシステムを準備して、ネットワークを疎通して、というように、すべて手動でインストール作業を進める形となっています。
一見面倒ではあるのですが、Linux に関する理解を深めるということを目的に置くと、自分でインストール作業を実施することはとても勉強になるなと感じました。
自分好みに環境をカスタマイズするモチベーションが湧く
Arch Linux を最小構成でインストールしたあとは、CUI しかなく、デスクトップ環境すらありません。
最初はとても普段使いできる状態ではなく不便なのですが、そこから試行錯誤しながら徐々に自分好みの環境にカスタマイズしていくという過程が楽しいなと感じました。
例えば Mac で何気なく使っていたダークモードっぽいデスクトップにしようと思ったとき、Arch Linux にはそもそもデスクトップ環境自体がないため、
- デスクトップ環境を何を使って立ち上げる?GNOME?KDE?Xfce?
- デスクトップのテーマ何にする?
- デスクトップの壁紙何にする?
- ...
というふうに、ゼロから自分の理想の形を必然的に考えていくことになります。
仕事中だとフラストレーションが溜まる状況になりがちですが、自由な時間に自由な発想で考えていくのは楽しいなと感じました。
また UNIXという考え方―その設計思想と哲学には、「好みに応じて自分で環境を調整できるようにする」という一節がありますが、Linux はすべての設定を制限なくカスタマイズできる自由が存在します。
「この設定、どう変更するのだろう?」ということをあれこれ調べていくのも楽しいなと思いました。
おわりに
もし Arch Linux を触り始めようと思っている方は、まずインストールガイド - ArchWikiを読むことから始まると思います。
僕もまだ入門したてで、まだ触り始めて間もないですが、いずれ仕事でも使えるような環境に育てていけるよう、試行錯誤を続けていこうと思います。