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iOS / OS Xのインターナショナライズとローカリゼーション

Last updated at Posted at 2015-09-06

はじめに

iOS / OS Xアプリケーション開発において、適切にインターナショナライズ(i18n)されたアプリケーションのローカライズ(l10n)を支援するツールがいくつか存在する。Appleが提供しているツールには、genstringsibtoolAppleGlotがある。(サードバーティ製も存在するがここでは割愛。)

genstrings

  • ソースコード(.c、または.m)から翻訳が必要な文字列を抽出し、.stringsファイルに出力する。
  • NSLocalizedString("key", comment)、またはCFCopyLocalizedString("key", comment)から適切な文字テーブルエントリを生成し、Localizable.stringsに出力する。
  • 出力ファイル名やバンドル変更する場合、NSLocalizedStringFromTable()CFCopyLocalizedStringFromTable()NSLocalizedStringFromTableInBundle()NSLocalizedStringWithDefaultValue()を利用する。
  • マクロなどで隠されたNSLocalizedString()は文字テーブルエントリの対象に含まれない。
  • 以下の例では、拡張子が.mのファイルから翻訳が必要な文字列を抽出し、en.lprojLocalizable.stringsという名前で保存する。

    $ genstrings -o en.lproj *.m
    
  • 多くのオプションがあり、かなり便利に使える。詳細はman genstringsを参照のこと。

ibtool

  • genstringsコマンドとは異なり、Interface Builderにより作成されたNIB / XIB / Storyboardファイルが対象となる。
  • ibtool自体は.stringsファイルを出力するためだけのコマンドではない。(コンパイルから検証まで行う。)
  • IBはローカライズ時に自動的に翻訳ファイル(.strings)を作成するが、その後でUIを変更した場合に翻訳ファイルを自動的に更新しない。このため、以下のコマンドで文字テーブルエントリファイルを作成し、FileMerge.appなどを使ってマージを行う。(慣れると簡単。)

    $ ibtool --generate-strings-file path/to/Main.strings Main.storyboard
    

AppleGlot

  • iOS / OS Xアプリケーション開発者向けのApple純正のローカリゼーションツール。
  • ローカリゼーション用語集で、一般的な文字列の翻訳を行うことができる。
  • 差分開発にも対応(リリースごとの差分のみを翻訳すればよい)。
  • appleglotコマンドによる操作も可能。
  • AppleGlot およびローカリゼーション用語集よりダウンロードできる。
  • AppleGlotの詳細については、AppleGlot DMGファイルの『Apple Glot 4 User's Guide 』を参照のこと。

追記

mono0926様より、Xcode 6からXLIFFによる国際化フローがサポートされているとのご指摘がありました。

Appleリファレンスは以下の通りです。

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