ニフクラ mobile backendは3月末で終了します。

ニフクラ mobile backendからの移行先として、お勧めしているのがParse Serverです。設計思想が近く、変更するコード量が少なく済むのではないかと思います。

そこでParse Serverへの移行をサポートできるスクリプトを作成中です。今回は会員データの移行スクリプトを紹介します。

TL;DR

今回、移行用のスクリプトを作りました。

NCMBMania/ncmb2parse

使い方は、以下のような形です。

npx node dist/user.js -a YOUR_APP_ID \
  -k YOUR_REST_API_KEY \
  -u YOUR_PARSE_SERVER_URL\
  /path/to/users.json

必要な情報を用意する

ニフクラ mobile backendのプッシュ通知データをエクスポートする

プッシュ通知データは、管理画面のエクスポート機能か、Chrome機能拡張で取得できます。JSONデータで取得してください。

NCMBのデータエクスポートに使えるGoogle Chrome機能拡張（会員・ロールの全データダウンロード） #JavaScript - Qiita

データはusers.jsonという名前だとします。

Parse Serverの各種データを取得する

Parse Serverを起動する際の、下記データが必要です。

アプリケーションID
REST APIキー
Parse ServerのURL

これらを控えておきます。

移行用スクリプトを用意する

移行用スクリプトは、Node.jsで動作します。Node.jsがインストールされていない場合は、インストールしてください。

git clone https://github.com/NCMBMania/ncmb2parse.git
cd ncmb2parse
npm install

移行用スクリプトを実行する

先ほど取得したParse Serverの情報、users.jsonのパスを指定して、スクリプトを実行します。

npx node dist/user.js -a YOUR_APP_ID \
  -k YOUR_REST_API_KEY \
  -u YOUR_PARSE_SERVER_URL\
  /path/to/users.json

ヘルプは以下の通りです。

Usage: user.js [options] <filePath>

Arguments:
  filePath                    users.jsonのパス

Options:
  -k, --key <REST API Key>    Parse ServerのREST APIキー
  -u, --url <URL>             Parse ServerのURL
  -a, --app <Application ID>  Parse ServerのApplication ID
  -h, --help                  display help for command

注意点

現時点では、過去データの会員情報のACL移行には対応していません。マスターキーが必要な処理になるので、追って対応予定です。

user.jsonにて独自に追加したフィールド含めて、同名のフィールドで移行されます。ただし、規定のフィールド名は以下のように追加します。

objectId -> ncmbObjectId

なお、createdDateとupdatedDateも移行しますが、Parse ServerのcreatedAtとupdatedAtと間違わないように注意してください。また、createdDateとupdatedDateは、日付型ではなく文字列型として移行されます。

まとめ

Parse ServerはデータやACLがニフクラ mobile backendと近いので、データ移行はさほど難しくありません。Parse Dashboardを使えば、Webブラウザからプッシュ通知の作成も可能です。自分でサーバーを立ち上げる必要はありますが、移行先として検討してみてください。

Parse Platform