Professional Scrum Master (PSM) とは
スクラムマスターに関する資格といえば、Certified ScrumMaster (CSM)
が有名かと思いますが、Licensed Scrum Master (LSM)
・ Professional Scrum Master (PSM)
などもあります。
PSMは他の資格と比較して以下のような特徴があります。
- 受験費用が安い
- 試験のみの受験で取得可能
- 資格の更新が不要
- 試験の言語が英語のみ
詳細は以下のWebサイト等をご参照ください。
ITpreneurs: スクラムマスターの実務に役立つ!代表的な3つの認定資格と選び方を解説
日本人の方の受験体験記等も結構出ているようなので、この記事では「試験の言語が英語」に焦点を当てて書いていきます。
受験の英語について
英語だとどうしても文章の理解に時間がかかってしまいます。
PSM Iは60分の受験時間で80問の問題に回答する必要があるため、やはり母国語でないと難しいという人もいるかと思います。
一方、PSMではGoogle翻訳による母国語での受験を公式に推奨しています。
「多くの人がGoogle翻訳での受験に成功してるよ!」「翻訳精度は保証しないけど、みんな良いって言ってるよ!」
とのことです。
本当でしょうか?
検証
PSMの本番試験で翻訳精度がどうなるかは未知のため、無料でPSMの練習ができるWebサイトをいくつかGoogle翻訳してみました。
英語と翻訳された日本語を比較してみましたので、今後PSMをGoogle翻訳で受験する方の参考になればと思います。
元の英語 | 翻訳された日本語 | 「こう訳して欲しい」日本語 |
---|---|---|
Product | 製品 | プロダクト |
Product Backlog | 製品バックログ | プロダクトバックログ |
Product Owner | 製品所有者 | プロダクトオーナー |
Order | (プロダクトバックログの)注文 | (プロダクトバックログの)順序 |
Sprint Retrospective | スプリント回顧展 | スプリントレトロスペクティブ |
Sprint Goal | スプリント目標 | スプリントゴール |
Refinement | 洗練/改良 | リファインメント |
Value | 値 | 価値 |
Stakeholder | 関係者 | ステークホルダー |
DoD | 国防総省 | Definition of Done (完了の定義) |
だいたい「せやな」という感じかと思うのですが、DoDが国防総省というのは初見では「は?」となってしまいました。
本番試験の結果
無料サイトでは見たことのない問題(または回答の選択肢が少しひねっている問題)が3割くらいあったように思います。
基本は練習サイトでのGoogle翻訳と同じような翻訳傾向だったので問題ありませんでしたが、ひとつだけ「これ翻訳された日本語だけだと絶対わからなかったな」という問題がありました。
(正確な文章ではありませんが、雰囲気だけ)
Q. スクラムで必要なものは?1つ選択せよ。
A1. スプリント振り返り
A2. 開発者はデイリースクラムに必ず参加する必要がある
A3. バーンダウンチャート
A4. リリース計画
勉強されている方であれば A1
を即選択するでしょう。スプリントレトロスペクティブ(振り返り)はスクラムでは必須のイベントの1つです。
でも A2
はどうでしょうか?デイリースクラムもスクラムでは必須のイベントです。またデイリースクラムは開発者のみが参加すべきイベントだったような気がします…
ここで怪しいと思った私はGoogle翻訳を一度切って英語に戻して確認しました。
すると…
A2. ... must stand up at Daily Scrum.
はい、「デイリースクラムに立って参加しなければならない」ですね。
そんなルールはスクラムにはありません。
ということで、Google翻訳が完全ではなく、原文を確認しないと解けない問題があることも確認できました。
とはいっても、翻訳を疑ったのはこの1問くらいで、他の問題は英語を確認することはあっても翻訳ミスで誤答につながるようなことはありませんでした。
結果として、60分の中で最初の30分で80問を回答完了させることができ、残りの30分で詰まった問題を含めて再度80問を見直すことができました。
タイトルにもあるように試験にも合格できました。
結論
PSMの資格は練習サイトで慣れておけばGoogle翻訳で十分取得可能である。
でも不安があればすぐに英語に戻して確認したほうがよい。