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レガシーなインフラを改善するつもりが組織の悪者になる話

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はじめに

みなさんの職場に古いインフラはありますか?ありますよね。

  • SVN,CVS...ですらないファイル名駆動のバージョン管理
  • id/pass不明でログインできない稼働中のビルドサーバ
  • WindowsServer200X
  • アンタッチャブルな巨大シェルスクリプト
  • ...

小規模の会社でサーバサイドを齧っていると、
「クラウドネイティブ」という言葉とは無縁の世界で仕事をすることがあります。

え、そんなこと一度もない?
これからもあなたの幸運が続きますように。

改善活動スタート

さすがに辛いので、改善を視野に入れて地道に調査をするわけです。
えいやで滅ぼしたい気持ちをグッと抑えます。

  • 予算確保(のためのリスクの整理)
  • 利害関係者の洗い出し
  • 業務のフローで必須なインフラのリストアップ

いざ置き換える算段がついたら、工事の計画を練ります。

  • 業務の影響確認
  • バックアップ
  • 移行期間の周知

等々。

現実と向き合う

置き換えの話が本格化したタイミングで、顔色を変える方が出てきます。

そんな話だと思ってなかった、聞いてない、炎上中なので今だけはやめてくれ。

たしかに言葉が足りていなかったかもしれませんね。すみません。
ああ、ではそのサーバは今回は対象外ということで。

次からはメール、チャットそれぞれで3回はリマインドしよう。

レガシーインフラの守護神へ

改善計画は骨抜きになりましたが、調査のおかげで誰よりもレガシーインフラに詳しくなりました。

あるとき、死んだ顔をした他のエンジニアがふらふらとやってきます。
どうやらビルドができずに困っている様子。

ちょっとしたサーバのメンテを頼まれる私。そしてなぜかできてしまう私。
「完了しました」のチャットに「神」絵文字が乱舞します。

このとき、私はレガシーインフラの守護神になったのです。

月日が流れ

後から入ってきた中途さん。
インフラに心得があるようで、我が社のレガシーインフラを見るや

「こんなインフラの担当者は誰ですか」

ミイラ取りがミイラになるという言葉は、
「ミイラに同調した」だけじゃなく
「長いこと帰ってこないと、ミイラとみなされる」もあるよな、と
どうでも良いことを思いました。

教訓

レガシーインフラの改善そのものが難しい、という問題もありますが、
レガシーの呪いが自分に集約するのでヘイトを一身に受ける存在になり得ます

複数人で作業できるなら問題ないものの、私の環境のように人手が足りない場合
強権的に進めないと人間関係で不利になりかねないので、お気をつけください。

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