はじめに
2022年の現在、エンジニアは売り手市場となっており、引き手数多な状況です。
そんな状況下に甘んじることなく、転職活動を本気でしてみたら、自分の市場価値が思っていたよりも高かったので、その経験を書き殴っていきます。
転職をとして自分の市場価値がわかったこともそうですが、それ以外にも自分自身の志向性や性格を改めて見つめ直すきっかけにもなりましたし、様々な企業やエージェントや友人知人と転職を通して関わりを持てたことで、考え方や技術に関して新しい発見や知見も多くありましたので、その辺りも書いていきます。
あくまで私の経験をつらつらと書き綴っているだけですが、参考までに読んでいただけたら幸いです。
結論
結構長くなってしまったので、最初にまとめを書いておきます。
- 結果
- 転職活動前と比較して転職活動後に年収が1.5倍に上がった。
- 良かった点
- 転職先が決まる前に退職することで、転職活動の時間を多く取れた。
- 自己分析〜職務経歴書作成に力を注いだおかげで、書類選考や面接をスムーズに進められた。
- 通過/不通過の連絡や面接時のフィードバックで、私自身の市場価値を定性的に測ることができた。
- 反省点
- 在籍中に自己分析と市場調査をもっとやっておけば時間効率はもっと良くなっていた。
- 失業給付金などの手続き関係をもっと調べておくべきだった。
- 最終面接の少し前から内定承諾期限を意識した日程調節ができていれば良かった。
- 所感
- 転職先が決まる前に退職することは一長一短ありますが、楽観的な性格の私にとってはとても有効な手段だったと思います。また、時間がたくさんあったので、適度にリフレッシュもできたのも良かったポイントです。年収が1.5倍になるとは想定していなかったので、素直に嬉しいと同時に、それだけ期待をしてもらっていると思うので、給料泥棒にならないように新しい環境でも頑張っていきたいというモチベーションにつながりました。
前提
そもそも、エンジニアの市場価値ってなんなんでしょう。
一番簡単でわかりやすい指標は「年収」かなと思います。
あとは「影響度」と「希少性」もありますが、どちらも定量的な指標値を定めにくいので、特定のコミュニティ内の定性的な評価で市場価値が決まってくると思います。
今回は「年収」をメインに市場価値を考えていきます。
2022年時点の私の年収を一応ぼかしつつ公開していきます。
一応、参考までに私のステータスを書いておきます。
{
"個人情報": {
"年齢": "(記事執筆時)29歳※1993年生まれ",
"住居": "東京"
},
"職務経歴": {
"1社目": {
"期間": "2016年4月〜2017年12月",
"会社情報": [
"非上場企業",
"売上非公開",
"従業員100人程"
],
"役割": "メンバーとして開発に従事"
},
"2社目": {
"期間": "2018年1月〜2022年5月",
"会社情報": [
"東証一部上場企業",
"売上80億",
"従業員500人程"
],
"役割": "メンバー→リーダー→サブマネージャーとして開発に従事"
}
}
}
転職活動前の市場価値
前職(東証一部上場企業:売上80億,従業員500人程)では、とてもありがたいことに、東京都の30歳SEの平均年収よりも50万円ほど高い年収をもらっていたのかなと思います。
※ネットで調べれば具体的な数字がわかると思います。
転職活動後の市場価値
先に結論を言っちゃいます。
転職活動を終えた結果、 前職より年収が1.5倍になりました。
正直、転職活動前に年収が1.5倍になるイメージはついていなかったです。
では、なぜ年収が1.5倍にもなったんでしょうか。
私なりに分析した結果がこちらです。
-
年収が1.5倍になった理由
-
企業への(想定)貢献度が高かった
- 企業の課題と私自身のキャリアプラン(やっていきたいこと)のマッチ度が高かったため。
-
エンジニアとしての志向性に希少度が高かった
- 私はエンジニア市場としてはレアな分類にマネジメント志向を持っていたため。
-
企業への(想定)貢献度が高かった
転職活動でやったことを順序立てながら上記2点についても併せて説明していきたいと思います。
転職活動でやったこと
転職活動の全体感
転職活動の全体感は以下の画像の通りです。
5月末に退職をしてから、約2ヶ月間は転職活動を行なっていました。
また、応募企業数と通過率に関して、一般的な情報と併せて参考までに載せておきます。
一般的な応募企業数と通過率
1. 応募企業数:15〜20社
↓書類選考の通過率:40%
2. 1次面接数:6〜8社
↓1次面接の通過率:50%
3. 2次/3次面接数:3〜4社
↓2次/3次面接の通過率:50%
4. 最終面接の通過率:1〜2社
↓最終次面接の通過率:50%
5. 内定獲得数:1〜2社
私の応募企業数と通過率
1. 応募企業数:50社
↓書類選考の通過率:50%
2. 1次面接数:25社
↓1次面接の通過率:60%
3. 2次/3次面接数:15社
↓2次/3次面接の通過率:33%
4. 最終面接の通過率:5社
↓最終次面接の通過率:40%
5. 内定獲得数:2社
0. 転職活動開始前
転職活動前(=在籍期間中)にやったこととしては2つです。
0.1 自己分析
①将来どうなっていたいかを考えました!(自己分析)
前職で働きながら、私自身が将来どうなっていたいかを考えたときに、「市場価値の高い人材になっていたい」と言語化しました。そして、この時求めていた事としては「お金」と「実績」です。
お金は多くもらえればそれだけ嬉しいですし、これから30代を生きていく中で実績が私自身の市場価値を高めていくための大きな根拠となると考えたためです。
私の中では「お金」と「実績」はどちらも、私自身の市場価値を高め、人生を豊かにしてくれるものだと考えています。
0.2 退職
②勤めていた会社を先に退職しました!
自己分析をした上で、前職の会社よりも合っている環境があると思ったため、退職という決断をしました。
また、転職活動をする前に退職した理由として、
先に退職することで、転職活動に本気で取り組めると思ったため です。
30歳手前の転職は、私自身の人生を大きく変える可能性が高かったので、時間をかけて本気で転職活動できるようにしたいと思っての決断と行動です。おかげで本気で取り組めましたし、結果的に好条件で魅力的な転職先とのご縁がありました。
0.3 雇用保険手当と貯金
失業給付金や再就職手当などの雇用保険手当があるので、多少安心して先に退職する決断に至れました。ただ、転職活動しながら諸々もの手続き関係も調べて進めないと行けなかったので、ちょっと大変でした。
数ヶ月間は収入がなくなり、貯金がみるみる減っていく様を目の当たりにすることになるので、貯金がなくなっていく様を見てもブレない強い心を持っている人か、数ヶ月〜数年は何をしなくても生きていけるだけの蓄えがある人だけ、先に辞めることをお勧めします。(いや、基本はお勧めしません😅)
1. 自己分析(深掘り)
1.1 自己分析(深掘り)の向き合い方
前職で働きながら自己分析をしていましたが、退職後にさらに深掘りしていきました。
正直言って、自己分析の工程が一番大事だと思います。
なので、時間も労力も一番使って考えに考え抜きました。
転職活動の選考フローでは、自己分析で出した答えと根拠を伝える作業
と言い換えてもいいぐらい大事だと思います。
1.2 自己分析(深掘り)の項目
以下、私が実際に深掘りした内容です。
私は何をしたいのか、何ができるのか、それを実現するためにはどうすればいいのかを、過去・現在・未来を通して言語化するための項目です。学生の就職活動で行った自己分析に似ていますね。
* なぜ市場価値が高い人材になりたいのか
* 市場価値が高いとはどう評価するのか
* 過去の自分について
* 過去、どうなりたいと思っていたか
* 過去、興味あった分野は何か
* 過去、求めていたものは何か
* 過去、スキルセット/実績を持っていたか
* 今の自分について
* 今、どうなりたいと思っているか
* 今、興味ある分野は何か
* (過去の興味分野から変わっていたら)なぜ変わったのか
* 今、求めているものは何か
* 今、スキルセット/実績を持っているか
* 将来の自分について
* 将来、求めていたいものは何か
* 将来、スキルセット/実績を持っていたいか
2. 市場調査
2.1 市場調査の方法
自己分析と並行して、市場調査をするために退職後すぐに転職サービスに登録して、市場に出回っている求人の種類や年収帯について調査をしました。
また、友人知人エンジニアと連絡をとり、働き方や待遇などについてもいろいろ教えてもらいました。
さらにGoogle先生に聞いたり、YouTube動画を見たりして、どういったキャリア/働き方があるのかについても調べていました。
私自身が実際に働いた時のイメージをざっくりと想像しながら市場調査をしていました。
実際にやったことと考えていたポイントを箇条書きで以下に書いておきます。
* 転職エージェント(2つ登録しました)
* カジュアルに面談をする
* 私自身の市場価値を評価してもらう
* 面談を通してヒアリングしてもらう
* 改めて自己分析の内容を客観的に考える
* エージェントの方は当たりハズレがあることを理解する
* 少なくとも2〜3人とは話をする
* 確認しておくべきポイント
* レスポンスが早いか
* フィードバックをしてくれるか
* 提示してくる求人票でピンとくるものが多いか
* 確認ポイントで合わない点があればチェンジしてもらうか断りを入れる
* 転職サービス(3つ登録しました)
* 転職サービスは複数登録する
* 総合型
* 求人の母体数が多い
* さまざまな種類の求人がある
* 業界特化型
* 求人の母体数は少ない
* 特定の種類の求人を見つけやすい
* 市場に出回っている求人を調査する
* 確認必須ポイント
* 必要とされている人材(スタンス面)
* 募集職種と年収帯
* 必須条件と歓迎条件
* ここまで見れるといいポイント
* 参入業界
* 自社サービス, 受託開発
* 企業規模(売上, 従業員数)
* 成長している市場かどうか
* 友人知人、ネット調査
* これからのエンジニア市場について
* どういったキャリアがあるのか
* ジェネラリスト, スペシャリストなど
* どういった働き方があるのか
* サラリーマン, フリーランス, 起業, 副業など
2.2 市場調査は適度に留めておく
市場調査はやろうと思えばいくらでもできますが、上記内容を調べていくうちに、ざっくりと将来像と条件面が固まってきたので、言語化できるぐらいまで情報INPUTして、次の段階に移りました。
3. 履歴書/職務経歴書の作成
3.1 履歴書/職務経歴書作成の向き合い方
既にざっくりと将来像と条件面が固まってきていたので、それらをしっかり数値化/言語化して、履歴書/職務経歴書に落とし込んでいきました。
特に職務経歴書は、このあと続く書類選考や面接の際にとても重要になってくるので、手抜きをすることなくビッチリガッチリ作り込みました。
3.2 履歴書/職務経歴書の内容とポイント
以下に、履歴書/職務経歴書に書いた内容と意識したポイントを書いておきます。
* 履歴書/職務経歴書に書いた内容
* 時系列ごとの担当プロジェクトと担当業務
* ストロングポイントと志向性
* スキルセット
* トピック
* 苦労したこと
* どうやって乗り越えたか
* 履歴書/職務経歴書に書いた際に意識したポイント
* プロジェクトや担当業務は抜け漏れなくわかりやすく書く
* ストロングポイントと志向性は一貫性やつながりのあることを書く
* トピックは何を考えていたかが伝わるように書く
* 抜け漏れなく超細かく記載してから、読みやすいようにまとめていくスタイルをとった
* 超細かく書いたため、まとめる際は基本的に書いた内容を減らす作業になった
* 減らした内容は別の場所にメモとして残しておく→面接時に補足する内容になるため
* 面接時に話すことをイメージしながら書く
3.3 ポートフォリオ
私はポートフォリオは最後まで作らずに満足いく形で転職活動を終えられたので、ポートフォリオに関してはあってもなくてもいいと思いますが、見やすいポートフォリオがあった方が転職活動がほんのちょっとだけ有利に働くかもしれません。※効果未検証
3.4 履歴書/職務経歴書のフィードバック
履歴書/職務経歴書は、友人知人エンジニアやエージェントに添削してもらい、客観的な視点からのフィードバックをもらっておくこともしました。
自分では気づけないポイントが多く見つかったのでフィードバックをお願いしてよかったと思いました。
4. カジュアル面談
4.1 カジュアル面談をお願いしていた企業
ちょっとでも気になった企業があったらカジュアル面談をお願いしました。
エージェント経由か、転職サイト経由か、直接企業の採用ページから問い合わせをしました。
この際に、書類(履歴書/職務経歴書)の送付を依頼されることがありましたが、既に作成していたので、特に気にせず送付しました。
また、エージェントや転職サイト経由で、企業側からのカジュアル面談のオファーが来ることも多く、その際にちょっとでも気になったら(強い思いがなくても)カジュアル面談の時間を作っていました。理由としては、表面上では見えない部分で良い面がたくさんあるかもしれないからです。
こういった機会にはできるだけ応えて、視野を広げながらやっていました。
4.2 カジュアル面談への向き合い方と準備
面談前時点で微妙かも?と思う企業に対しても、できるだけもっと知りたいという気持ちを作り込んで臨んでいました。
私自身の人生を変える転職に関わってくるという意識と、時間を作ってくれているという感謝の気持ちを常に持つことで、カジュアル面談をしていただいた企業に対して全力で向き合えた気がします。
カジュアル面談前には、職務経歴も含めた簡潔(1〜2分程度)な自己紹介テンプレートと、汎用的な逆質問(知りたいポイント)を用意し、あとはカジュアル面談の雰囲気/流れに身を任せてました。
※カジュアル面談の最後の方に、応募してくれますか?みたいな質問が必ず飛んでくるので、カジュアル面談の最中にある程度考えをまとめておくのがいいと思いました。ただ、そのタイミングで応募する/しないを回答しないといけないわけではないので、濁してもOKだと思います。
5. 書類選考
5.1 求人に応募した企業
基本的には履歴書と職務経歴書の2つを出すだけです。
ちょっとでも気になった企業があったらカジュアル面談をお願いするか、応募してさっそく書類選考に進みました。
私はだいたい50社ほど応募しました。
そのうち、半数の25社ほどから選考通過のご連絡をいただきまして、しっかり書類作成に時間をかけたおかげで50%という通過率になったのかなと思います。
5.2 書類選考前の向き合い方と準備
ここでのポイントとして、書類選考の段階でガッツリとした企業研究はしていません。
企業研究に入るのは書類やスキルチェックが通ってからで問題なかったです。逆に、書類選考前にガッツリと企業研究をしても、書類選考で不通過になって無駄になる可能性もありますし、そもそも応募する全企業の企業研究をする時間は取れないからです。
6. (スキルチェック)
6.1 スキルチェックの向き合い方と準備
書類が通過したら、企業によってはスキルチェックが入るところもあります。
仮にスキルに自信がなくて全くできなかったとしても、その企業から見送りの通知がくるだけで、キャリアの箔が落ちるわけではないので、臆せずにトライしました。意外と出来がいいかもしれないですし、出来が良くなかったとしても得られるものはあるはず、と考えたためです。実際に意外と出来が良かったものがいくつかありました。
とはいえ、何も準備せずにトライしたら得られるものは少なくなってしまうので、多少なり準備や事前予習などをした上でトライして、ダメだったとしても何かしら得られるようにしました。その方が通過率も上がりますしね。
7. 1次面接
7.1 1次面接の向き合い方と準備
1次面接では、履歴書/職務経歴書に書ききれなかったポイントを伝えていくと同時に、その企業について理解を深める場にもなるので、あらかじめ聞きたいことを準備しました。いわゆる逆質問の内容ですが、私自身が重要視している転職活動の軸をベースに考えた上で、企業側のニーズと求めている人物像の2セットは必ず聞いていました。
あくまでも企業側のニーズやスタンスを理解するための質問に留めておきました。
年収や福利厚生などの条件面については求人票に載っているはずなのでそれを信じて、条件面でどうしても気になる点があれば人事の採用担当者に聞く、もしくは同席している場で聞くようにするのがベターなのかなと今では思います。
条件面ばかり質問してしまうと、企業側としてはいい印象にはならないと思うので。
7.2 1次面接に用意していた汎用的な逆質問
* 私が実際に用意していた汎用的な逆質問(知りたいポイント)を列挙
* ※転職活動の軸をベースに準備していました
* 今抱えている課題はなんですか?
* 求めている人物像を教えてください。
* エンジニアの方でどういった志向性を持たれている方が多いですか?
* 事業についての今後の展望を教えてください。
* 開発組織についての今後の展望を教えてください。
* 技術選定は自由に行えますか?また、選定時に重要視していることはなんですか?
7.3 面接や選考結果でのフィードバック
面接の段階でも市場価値を意識しており、さまざまな角度からフィードバックを得て、私自身の市場価値を測っていました。例えば、他の求職者のエンジニアはどういった人が多いのか、その中で私はどういった立ち位置にいるのかを定性的に把握できるように質疑応答や逆質問を工夫しました。また、企業の課題を聞きつつ、私はどういった貢献ができるかを伝えた上で、その面接の選考結果からのフィードバックをもとに、どれだけ貢献度を提示できているかも測っていました。
このようなことを考えながら面接を受けていたので、他の軸でも私自身の市場価値が少しずつ見えてきましたし、見えてきたことを元に面接での話の組み立て方をアップデートすることができました。簡単ではありますが、以下に面接や選考結果のフィードバックから見えてきたことを記載しておきます。
-
企業やプロダクトのフェーズにも寄るが、組織設計や文化醸成に課題を持つ企業が多かった。
- → キャリアプランをベースに、企業の課題を解決するためのアクションプランを伝えられました。
-
私の志向性はエンジニア市場の中でレアリティが高かったことに気づけた。
- → 採用担当者に求める人物像や他の応募者の話を聞くことで、定性的だが自身のレアリティに気づくことができ、それを売りにした自己紹介や質疑応答を組み立てることができました。
7.4 面接を進めるにあたって
早いところでは面接1回やった後にすぐ最終面接がくる企業もあれば、面接を3回以上行った上で最終面接に進める企業もありました。
先に退職して時間を多く使えたので、私は1日に4〜5社との面接がある日を2週間続けましたが、なかなかに大変でした。
特に大変だったのは、面接の日程調整と選考状況の把握です。数十社の選考が同時に走るので、面接日程を管理するためのGoogleカレンダーと、選考状況を把握するための(個人作成の)スプレッドシートが必須でした。この2つのアプリで一元的に管理することで数十社の同時選考をうまくコントロールしながら進めることができました。
8. 2次/3次面接
8.1 2次/3次面接の向き合い方と準備
基本的に1次面接と同じように臨みました。
違う点としては、企業側からより上位レイヤーの方が参加する可能性が高いです。参加している採用担当者が何を聞きたいか・見極めたいかは、役職からも読み取るようにしていました。私は、事前に採用担当者がどういう方かわかってたら、必ずその人について5〜10分ほど調べるようにしていました。
9. 最終面接
9.1 最終面接の向き合い方と準備
最終面接も、基本的に1次/2次/3次面接と同じように臨みました。
違う点としては、最後の面接なので企業研究の時間と採用担当者について調べる時間を増やしたぐらいです。特に変わったことはせず、さらに今まででトータル50回ほど面接を通って来ていたということもあり、特に緊張することなく今まで通りの感じで臨めました。
9.2 最終面接の特徴
最終面接が終わったら、ついに内定をいただけるかどうかの連絡があります。ただ、私の場合は5社の最終面接のうち、4社は最終面接の時間内に内定を伝えてもらいました。残り1社は最終面接の後日、お見送り連絡がきたので、最終面接の時間内に内定を伝えてもらえるかが大事なのかもしれません。
※後述しますが、内定を伝えてもらった4社のうち2社に関しては、内定承諾期限の関係で、正式な内定をいただく前に辞退しています。
10. オファー面談
10.1 オファー面談とは
内定をもらったあとは、ついに待ちに待ったオファー面談です。オファー面談は、年収や福利厚生や配属部署など、入社時の条件面を提示してもらいました。
このオファー面談で、初めて私自身の市場価値を年収で測れたので、この時に提示していただいた年収に内心びっくりしていたのを鮮明に覚えています。
10.2 オファー面談を通して
オファー面談で希望の条件に満たない場合、どんなにマッチしている企業でも印象が変わってしまうので、最後まで気が抜けなかったですが、オファー面談が初めて終わった時に、想定以上の条件を提示していただけたので、正直、ドキドキ・ワクワクが止まらず、初めて安心できました。
10.3 オファー面談のポイント
ここで大事になってくる点が一つあります。それは内定承諾期限です。
内定承諾期限とは、オファー面談で全ての情報が出揃ってから、内定を承諾するまでの期限があるんです。一般的に内定承諾期限は約1週間ほどらしいです。
もちろん交渉次第で伸ばしてもらうこともできると思いますが、企業側にとって内定承諾期限の延長は競合が増えるリスクしかないのは理解しておく必要があります。
初めて内定をいただいた企業の内定承諾期限に、他の企業の選考が間に合うかどうかは複数社選考を進める上で大事になってくるので、そろそろ決まりそうだなと思った時から、承諾までのスケジュール感もイメージするのが大事です。
私はこのスケジュール感を意識して進めていましたが、意識してコントロールし始めるのが遅く、内定承諾期限を理由に2社ほど内定辞退することになりました。今思えばですが、もうちょっとゆとりを持ったスケジュール感で進められたな、という反省ポイントが思い浮かびます。
11. 社員面談
11.1 内定承諾の決断前のイメージ
ここまできたら、何を持って最終決断をするかという自分との対話になるので、
温泉にゆっくり入りながら入社後のイメージを膨らませていました。
11.1 社員面談の向き合い方と目的
そして、社員面談では、入社後のギャップを極力減らせるようにするという目的と、最終決断をするための情報を得るという目的を持って臨みました。
なるべく現場で働いている社員さんと話ができるようにお願いし、また横のつながりも大事になってくると思ったので、同位レイヤーの社員さんとも話ができる機会を作っていただけるようにお願いしました。
採用担当者以外の方と選考とは関係なくざっくばらんに話をしたことで、選考段階では見えていなかった細かいところや、実際に働いた時のイメージを明瞭にできたのはとても良かったです。
12. 内定承諾
12.1 決断に至るまでの悩み
ここは本当に悩みました。
2社内定をいただいて迷っていたのですが、どちらもとても好条件かつ魅力的でどちらの企業を選んだとしても正解なんだろうな、と思っていました。
時事ネタですが、バチェロレッテ2がアマプラで配信されていましたが、最後の最後までどちらの男性を選ぶか迷っていましたが、たぶん結構似た思いを持っていたのかなーと勝手に思っています。
どちらの男性(企業)もそれぞれで良い面があり甲乙つけ難いんです。
けど決断はしないといけないため、より相手を信頼でき、その後の結婚(仕事)のイメージができるかどうかが大事になってくるんです。
12.2 決断と覚悟
最終的に、条件面ではほぼ同じだったので、短期的な働くイメージと中長期的な将来像のイメージがより具体的に湧いた方を選びました。
この時の決断がより良い決断だったかというのはわからないですが、しっかり悩み抜いたことで、この決断を正解に導いていく覚悟を持っている、ということを自信を持って言えます。
転職活動を本気でしてみてわかったこと
転職活動は非常に労力がかかりますが、
何かを本気でしてみることで、気づくことがたくさんありました。
「自己分析と数値化/言語化の大切さ」に気づいた
自分自身を知ることでしっかりとした軸を持てたのと、数値化/言語化することでその軸を伝えることができ、プラスで軸を市場と比較して現状の立ち位置を検証できるようにもなりました。
「自己分析と数値化/言語化」は転職を考えていない人でも、自身のキャリアを考えるにあたってはとても有意義なものになると思うので、おすすめです。
新しい環境でも自分自身を見直す機会は定期的に作り、さらに磨きをかけていきたいと思います。
「自分の市場価値が思っていたより高かったこと」に気づいた
転職活動開始前に、年収が1.5倍になるなんて思ってもいませんでした。
また、私自身の志向性は、実はエンジニア市場の中でもレアリティが高い、ということに気づけたので、この利点は今後有効に利用していこうと思います。
「多くの繋がりを持っていた、新たな繋がりを持てたこと」に気づいた
転職活動開始前には、私自身の企業/他人との繋がりがどれだけあるのか意識していなかったのですが、転職活動を通して多くの方に声をかけていただけたり、新たに企業やエージェントとの繋がりを持つことができたので、こういったご縁は大事にしていきたいと改めて思いました。
さいごに
最後までお読みいただきありがとうございます。
私の経験をつらつらを書き殴っていきましたが、
本気で実行することで見えてくるものがあるんだ、ということが伝われば幸いです。
今後はエンジニアのキャリアについてもっと本気で考えていって、
いろいろなところで発信していこうと思うので、引き続きよろしくお願いいたします。
- キャリア関連で発信していこうと思っていること
- エンジニアのキャリア設計のあれこれ
- エンジニア側の転職活動のあれこれ
- 企業側のエンジニア採用のあれこれ
- キャリア関連以外で発信していこうと思っていること
- チームビルディングのあれこれ
- 組織設計のあれこれ
- 開発スタイルのあれこれ