はじめに
AWS Certified Advanced Networking Specialty は、2022年7月12日に、改訂版(ANS-C01)がリリースされました。
今回、改訂版(ANS-C01)で新たに追加されたトピックに着目し、心機一転初心にかえり取得できた試験準備のコツなどについてまとめてみました。
改訂版(ANS-C01)に関わる、AWS関連サービスのイメージを掴んでいただければ幸いです。
本記事の主な対象者
- 旧版(ANS-C00)は取得済みで、今回新たに 改訂版(ANS-C01)の受験を検討している方
- 取得に向けて有効な学習方法などの情報収集したい方
筆者について
- 2020 APN AWS Top Engineer
- 2021 APN AWS Top Engineer / APN ALL AWS Certifications Engineer
- 2022 APN ALL AWS Certifications Engineer
筆者のAWS認定履歴
AWS認定 | 取得日 | 再認定日 |
---|---|---|
ソリューションアーキテクト - アソシエイト | 2018-05-13 | (同SAP) |
デベロッパー - アソシエイト | 2018-06-03 | (同DOP) |
SysOpsアドミニストレーター - アソシエイト | 2018-06-10 | (同DOP) |
ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル | 2018-07-29 | 2021-06-05 |
DevOpsエンジニア - プロフェッショナル | 2018-08-26 | 2021-06-26 |
データアナリティクス専門知識 (ビッグデータ専門知識) |
2019-08-25 | 2020-11-21 |
セキュリティ専門知識 | 2019-12-08 | 2022-06-18 |
機械学習専門知識 | 2020-02-23 | - |
高度なネットワーキング専門知識 | 2020-06-20 | 2022-09-19 |
データベース専門知識 | 2020-07-04 | - |
Alexaスキルビルダー専門知識 | 2020-07-24 | (リタイア) |
クラウドプラクティショナー | 2020-07-27 | - |
SAP on AWS Specialty | 2022-05-01 | - |
※AWS認定名称表記は旧版のまま
今回のスコア(2022-09-19受験)
総合スコア: 750/1000 (ボーダー750)
AWS Certified Advanced Networking Specialty について
ここからが本題となります。
まずは、以下の公式ページから改訂版の試験概要の把握を行いました。
具体的な試験準備で効果があったと思えること
実際に受験をしてみて、試験対策として効果があったと思う内容について、主観的な効果度合いで順に記載します
-
試験ガイドの読み込み
前回の受験は約2年ほど前でした。この間、ネットワークに関する様々サービスがアップデートされ続け、それに伴いベストプラクティスも変わってきました。具体的には、以前は泥臭くインフラ構築などで対応してきたものが、今はマネージドで提供されるサービスでより簡単に実現できるようになった点かなと思います。試験ガイドに表記のあるAWSサービスや、各ユースケースについて、抽象的に深く理解することが重要です。 -
AWSサービス別資料の Youtube 動画を見る
とはいえ、試験ガイドに記載のあるAWSサービスについて、インフラ、特にネットワーク関連の作業をしている方でなければ中々触ることのないサービスも多いかと思います(これは自分も含みますし、特に Direct Connect 関連などは中々機会がないかと思います)。
AWSサービス別資料では、Youtubeで AWS Black Belt Online Seminar が視聴できます。「Networking & Content Delivery」セクションで初見となるサービスについては、動画視聴から入ると少しハードルが下がるのではないかと思いました。
抑えるべき3つのポイント
試験ガイドに記載のあるAWSサービスの各論・知識部分ではなく、試験準備の心構え的な粒度で以下に記載します。
1. 旧版(ANS-C00)時点の内容はいったん忘れる
Transit Gateway の登場以前と以後で、AWSの論理ネットワーク(VPC/VPN/DX/SDWAN)間の接続のベストプラクティスが大きく変わりました。
また、プロキシやフォワーダなどEC2で実現していたリファレンスアーキテクチャが、各種エンドポイント(実態ENI経由)で代替え出来るようになりました(以下、ありすぎて略)
結論、現在のベストプラクティスに着目した知識のアップデートが合格への近道ではないかと思います。
2. ネットワーク基礎力/応用力
変わっていく知識の部分(AWSのサービス)もありますが、OSIモデル/DNSのように普遍的なものを抽象的にしっかり抑えているとなんとか消去法で選択肢を絞り込める場合もあるかと思いました。
ちなみになのですが、改訂版の設問/選択肢は、これまでの最高レベルで読解力が試される日本語長文訳のように感じましたので、体調万全で臨むことをオススメします。
3. 困った時はAWS公式資料
上記にご紹介したAWSサービス別資料以外で、試験前に読み込んでいた資料についていくつかご紹介します。
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AWS Shared VPCを前提としたネットワークとセキュリティの設計
- 少し古めの資料ですが、VPC間接続の4種類について、ベストプラクティス変遷背景の説明があります。[動画]
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Transit Gateway,PrivateLink VPC アーキテクチャー
- 上記VPC間接続の4種類についての、今の押しアーキテクチャ2つのポイントがまとめられています
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AWS Direct Connect でのアクティブ/パッシブ BGP 接続の構築
- BGPに苦手意識がある方はコチラ
おわりに
前回の受験記録にも記載したのですが、前提として常日頃からインフラよりの業務を専業で行っているエンジニアではありません。
とはいえこの2年、知識を経験に変えることも色々やってきていて、その部分で、今回のギリギリの合格にたどりつけたのではないかと思います。
最後に、合格ラインの一つの基準として、試験ガイドの記載内容から「こんな問題がでそうかも?」のような仮説の想像ができるようになることが一つの目安なのかなと思いました。
今後受験を検討される方の一助になれば幸いです。