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Homebridgeのプラグインを使用してパソコンを起動する

Last updated at Posted at 2024-09-22

はじめに

前回の記事でLenovo Miix 2 8にHomebridgeをインストールしました。
今回はプラグインを使用してPCをリモートで起動、シャットダウンできるようにしました。
設定項目が多いですがしっかり設定していけば、Homeアプリで起動、シャットダウン、電源状態の確認ができるようになります。

前回の記事はこちらから。

環境

  • Homebridgesサーバー
    Lenovo Miix 2 8
    Xubuntu 22.04.5 LTS
  • ホストPC
    自作PC(MB:TUF GAMING B560M-PLUS)
    Windows 11 23H2

今回はXubuntuにHomebridgeをインストールしており、WindowsのPCをリモートで起動及びシャットダウンするパターンのお話になります。

ホストPCの設定

BIOSの設定

BIOSの設定を変更し、WoLを有効にします。
TUF GAMING B560M-PLUSの場合は、Power On By PCI-Eを有効に変更します。

電源オプションの設定

スクリーンショット 2024-09-22 160351.png
コントロール パネル\ハードウェアとサウンド\電源オプション\システム設定
シャットダウン設定の高速スタートアップを有効にするのチェックを外します。
スクリーンショット 2024-09-22 161654.png
コントロール パネル\ハードウェアとサウンド\電源オプション\プラン設定の編集の中の詳細な電源設定の変更でPCI Expressの中にあるリンク状態の電源管理をオフにしておきます。

ネットワークアダプタの設定

スクリーンショット 2024-09-22 160929.png
デバイスマネージャーからネットワークアダプタの設定を変更します。
詳細設定の中にあるWake On Magic Packetの値をEnabledにします。
スクリーンショット 2024-09-22 161328.png
電源管理のタブにあるこのデバイスで、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにするMagic Packetでのみ、コンピューターのスタンバイ状態を解除できるようにするのチェックが外れていれば入れておきます。

ネットワークアダプタの設定変更

コントロール パネル\ネットワークとインターネット\ネットワーク接続の中から使用するアダプタのプロパティを開き、インターネットプロトコルバージョン4(TCP/IPv4)のプロパティを開きます。
IPアドレスが手動設定になっていなければ、IPアドレスが変わると面倒なのでここで手動にしておきます。
スクリーンショット 2024-09-22 163145.png
詳細設定を開き、WINSのタブの中にあるNetBIOS設定をNetBIOS over TCP/IPを無効にするにします。

レジストリの設定変更

スクリーンショット 2024-09-22 164118.png
Realtek製のネットワークアダプターの場合、レジストリの値を変更する必要があるようです。
コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\Class\{4d36e972-e325-11ce-bfc1-08002be10318}の中にある4桁の数字のうちDriverDescに使用するネットワークアダプタの名称が入っているものを探します。
S5WakeOnLanの値を1に変更します。

pingが通るようにする

これまでホスト側のWoLに関する設定を行い、リモートで起動できる状態になったのですが、Windowsの場合デフォルトではpingが通らない状態になっています。
Homebridgeのプラグインではpingを利用して電源のオンオフを判断しているのでpingが通るように設定を変更します。
スクリーンショット 2024-09-22 173206.png
コントロール パネル\すべてのコントロール パネル項目\Windows Defender ファイアウォールの詳細設定のリンクをクリックするとセキュリティが強化されたWindows Defenderファイアウォールが開きます。
開いたらアクティブなプロファイルを確認しておきます。今回の場合はパブリックになります。
スクリーンショット 2024-09-22 173921.png
受信の規則の中にあるファイルとプリンターの共有 (エコー要求 - ICMPv4 受信)のうち、プロファイルがアクティブなプロファイルが含まれている方を右クリックして、表示されたメニューの規則の有効化をクリックします。

またセキュリティソフトが原因でpingが通らないことがあるので、セキュリティソフトがインストールされている場合はそちらの設定も変更しておきます。
スクリーンショット 2024-09-22 174854.png
カスペルスキーの場合は、セキュリティ設定の中のファイアウォール設定を開き、使用可能なネットワークをクリックすると、ネットワークプロパティが開きます。
その中にあるネットワークのうち、今回使用するネットワークのネットワーク種別をプライベートネットワークに変更すれば、pingが通るようになります。

アカウントの確認

スクリーンショット 2024-09-22 180906.png
ホストPCはローカルアカウントでサインインしているので権限を確認します。
コントロール パネル\ユーザー アカウント\ユーザー アカウントを開き、右に表示されるアカウントがAdministratorになっていればOKです。

Homebiridgeの設定

プラグインのインストール

今回はHomebridge WoLというプラグインを使用します。

image.png
Homebridge UIのプラグインのタブでhomebridge wolと検索すれば出てきます。

プラグインの設定

プラグインをインストールしたら、設定を行っていきます。

名称を決める

スクリーンショット 2024-09-22 170700.png
Homeアプリ上で表示される名称をNameの欄に入力します。
私の場合はWindows PCとしています。

ウェイク構成の設定

スクリーンショット 2024-09-22 170746.png
ホストPCを起動させるのに必要な設定を行います。
MACアドレスの欄にホストPCのMACアドレスを、ブロードキャストアドレスの欄にブロードキャストアドレスを入力しておきます。

pingの設定

スクリーンショット 2024-09-22 170725.png
ここまでの設定でHomeアプリからホストPCを起動させる設定は完了していますが、電源のオンオフが確認できない状態になっています。
pingを利用して電源の状態を確認するので、pingの送信先をIP address or hostnameの欄に入力します。
ping間隔、状態の変更を判断するまでのping数、pingが返ってくるまでの待機秒数は特にこだわりがなければデフォルトのままで大丈夫です。

シャットダウンコマンドの設定

スクリーンショット 2024-09-22 170803.png
HomeアプリからPCをシャットダウンさせるための設定を行います。
Shutdown commandの欄にnet rpc shutdown -I IPアドレス -U "ユーザー名%パスワード" -C "Shutdown"の形で入力します。
-Cの後にある""の間のワードを変更すれば表示されるメッセージを変更できますし、不要であれば-C以下を削除します。
ただし-C以下を削除してもダイアログは表示されました。

Xubuntuの設定

シャットダウンコマンドはXubuntuからsambaを利用して送信するので、下記のコマンドを実行してsambaをインストールします。

sudo apt update
sudo apt install samba

インストールが完了すれば、リモート操作でシャットダウンができるようになっています。

あとがき

WoLで起動させるには変更する項目が多く設定が大変でしたし、起動ができてからもセキュリティソフトが原因でpingが通っていないことに気付かず、電源状態が同期されなかったり、sambaがインストールされていないためシャットダウンコマンドが実行できなかったりして難しさを感じました。

私のようなPCのモニターをHomeKit対応のテレビにしている人であれば、ショートカットを利用して、iPhoneからワンタッチでテレビの起動、入力の切り替え、PCの起動ができるためとても便利だと感じています。

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