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aria-labelの適切な利用について調べてみた

Last updated at Posted at 2023-12-22

これはなに?

aria-label の使い方についてMDNを読んでいると下記のように記載がありました。

Don't "overuse" aria-label

(訳: aria-label を使いすぎないで)

この記事では aria-label の適切な利用をするために、 aria-label を使う前に取るべき選択肢がなにかを調べてまとめました。

aria-label とは

aria-label とはWAI-ARIAのNameプロパティに属します。
aria-label はインタラクティブな要素にオブジェクトの名前(アクセシブルな名前ともいう)を与えることができます。

aria-label で付与されたアクセシブルな名前は不可視で、スクリーンリーダーなどで読み上げられます。

よく使われる例としてアイコンがあります。

例えばX(旧Twitter)へのリンクが、Font Awsomeのアイコンフォントで配置されている場合があります。

<a href="">
    <i class="fa-brands fa-x-twitter"></i>
</a>

このとき、スクリーンリーダーで認知しているユーザーになにが表示されているのかわかりません。
下記のように aria-label を追加すると、アクセシブルな名前を与えることができます。

<a href="" aria-label="X(Twitter)">
    <i class="fa-brands fa-x-twitter"></i>
</a>

aria-label を使う前に取るべき選択肢

aria-label は不可視です。
基本的にスクリーンリーダーの利用者にのみ意味があります。
WAI-ARIAはどんなユーザーにも同じ情報を提供することが目的です。
スクリーンリーダーの利用者だけに伝わる状況も、それは意に反していると言えます。

情報が可視化されていれば、視覚で情報を拾い上げることができるユーザーにも同じ内容を伝えることができます。
そのためにできることを調べてみました。

選択肢1:テキストで表現する

まずは、テキスト情報を追加できるか検討すべきです。
先程のX(旧Twitter)へのリンクも下記のようにテキストがあれば、幅広いユーザーになんのリンクなのか伝えることができます。

<a href="">
    <i class="fa-brands fa-x-twitter">公式X(旧Twitter)はこちら</i>
</a>

他にもテキストのメリットがあります。

  • テキストは検索できる
  • テキストはコピーできる
  • テキストは翻訳できる
    • aria-labelが翻訳されないブラウザもあります

そもそもHTMLとは HyperText Markup Language です。
テキストはWebの基本と言えるのではないでしょうか。

選択肢2:セマンティックなHTMLで実装する

WAI-ARIAよりもHTMLネイティブセマンティックは優れています。
セマンティックなHTMLは適切な role を持っています。
読み上げだけでなく、キー操作なども適切に付与してくれます。

また、セマンティックなHTMLの実装をした上で、テキストを可視化できるか検討してみてください。
下記のHTML要素ではアクセシブルな名前を与える方法があります。

HTML アクセシブルな名前を与える方法
href を持つ <a> <a> の中にテキストを入れる
<button> <button> の中にテキストを入れる
<fieldset> <legend> を追加する
<figure> <figcaption> を追加する
<img> alt を追加する
<input> <label> を追加する
<select> ` を追加する
<textarea> ` を追加する
<table> <caption> を追加する

選択肢3: aria-labelledbyでアクセシブルな名前を参照する

例えば <daialog>role=daialog も同様)は、アクセシブルな名前を持つことが求められます。
複数のダイアログが存在する場合、ユーザーが現在どのダイアログを操作しているか伝えるために、アクセシブルな名前が必要になります。

<dialog aria-labelledby="daialogTitle">
  <h1 id="daialogTitle">モーダルダイアログ</h1>
  ...

このように参照できるテキストが存在する場合は、aria-labelledby を使うことで、スクリーンリーダーの利用者と視覚で情報を拾い上げることができるユーザーも同じ情報を得ることができます。

それでもだめなら aria-label を使う

以上の選択肢を検討した上で、UIやデザイン上制限が出てしまうなら、 aria-label を使いましょう!


この記事が誰かのお役に立てると幸いです。

参考

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